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同居人について

前回、一同は家に到着したがそこでは違和感があり、疑問を持っていると霊体感知スキルで幽霊の子供の実体を見つける。しかし幽霊は悪意はなく純粋な心を持った者だったそんな彼を含めた新居生活が始まる。


 俺は家族が増えた。霊体だが幼い子供だ。彼は貴族の跡取りなのかは気になるがあまりそこには触れないでおこうと思う。そして、俺たちはまるでファンタジーの世界によくある超長いテーブルと椅子のある部屋でくつろいでいた。


「ここすごいですね!まるで王様になった気分です!」


「あんまりはしゃぐなよ、ミケ」


「ところでエルザは慣れたのか?」


「だいぶ慣れてきました、実体が見えていると幽霊でもただの子供にしか見えないので...」


「それは良かった」


「みなさん!お待たせしました!」


壁を透き通ってあの子供が入って来た。


「ひぃぃぃーー!!」


「あ、すみません、いつもの癖で」


子供は紅茶を淹れてくれた。それに淹れ方もすごい上手だった。

俺たちは同時に紅茶を飲んだ。それは衝撃の一言。口にすごい広がるフルーティーな感じと紅茶ならではの花の香りがたまらない。


「すごいうまいよこの紅茶!」


「そうですね…今までで一番かもしれないです」


「あんま味度課は分からないですけど、この紅茶はおいしいです!」


「本当ですか?!うれしいです!」


「これどこの紅茶ですか?……名前は?」


「あ、すみませんでした!名乗り遅れました!」

「僕の名前はディーベル・ローズ。」


「ディーベル?!」


「知ってるのか?ミケ」


「はい!知っています。数年前血筋が途切れて正統な後継者がいなくなり、王都でも没落貴族って言われるようになった貴族です」


「そうでしたか、やはり父がいなくなってから破滅の道をたどってしまったのですね」


「聞くつもりはなかったが、何があったか教えてくれるか?」

「無茶はしなくていい」


「全然いいですよ!」


(なんでそんな気楽なんだよ)


「あれは約60年前の僕が家族で仲良く暮らしていた時なんですけど、すべては母上の勘違いから始まったのです。父は当時ディーベル家の当主であり、王都でも信頼と人望が厚く、かなりの権力を持っていました。そんな偉大な父と母、そして兄と妹がいました。」


「順風満帆の生活にしか見えないが?」


「確かに順風満帆でした...」


「何があったんだ?」


「母上の誕生日の夜に事件が起きました。僕はその時、家族やほかの貴族と誕生会を開き、にぎわっていました。そんなとき父だけが会に来なく、母は不機嫌になってしまったのです。」


「なんで父親は来なかったんだ?」


「それが事件のきっかけです。あの夜僕だけが父を探しに行ったのですが、父を見つけたのですが、父は女性と1人の謎の覆面といたのですが瞬きをした瞬間、女性が血を流していて父の足元に倒れていて覆面はいなくなっていました。」


「覆面は何者だ?」


「おそらく父は殺していません」


「なぜそう思う?」


「父のあの焦った表情と驚いた顔が忘れられないのです。それに僕が瞬きする前に覆面と目があった気がしたんです。その目は憎しみに満ちていて目に光がなく、殺伐とした憎悪の目でした。」


「それはどうなったんだ?」


「その直後、母がその場に居合わせてしまって、その時に分かったのがそこで亡くなった女性は母の親友の女性だったのです」


「てことは冤罪か?」


「そうです、不機嫌だったこともあり、即刻そこで父はとらえられ、翌日には裁判にかけられ、当時の権力、財産を失い国からの追放処分が下されたのです」


「その現場に居合わせた僕が母や裁判官にも抗議したのですが、聞き入ってもらえないどころか、母には"あのクズの味方をするなら私の子じゃない"と言われ僕も国から追放されました。」


「ひどい話だな、その追放後にここにたどり着いたんだな」


「はい、兄と妹がどうなったかわ知りませんが切り離されてしまいました。そして、ここまでたどり着いた時には父は病にむしばまれ自分では歩けない状態で着いてから数か月後亡くなってしまいました。」


「そのあとのお前はどうしたんだ?」


「自害しました。」


「そうか、そうだろうな」


その話を聞いてエルザがローズを強く強く抱きしめた。


「辛かったですね...でも、もう大丈夫です。私たちがあなたの本当の家族になります」


(そうか、エルザも同じような境遇か、違うのはエルザには力があって、ローズには力がなかっただけの違いか)


「そうだなローズ、今日から俺たちが家族だ!」


3人全員でローズを抱きしめるとボロボロとローズが大粒の涙を流して静かに泣いた。


「お前は俺たちの弟みたいな存在だな」


「何を言ってるのですか?」


「は?」


「ローズ、一人称は女の子なら”私”どかにした方がいいわよ」


「ローズ、お前まさか?!」


「うん、おっぱいあるよ、小さいけど」


「じゃ、じゃあ」


「うん、付いてないよ」


その真実を知ってちょっと気が引けた。見た目が完全に男の子だったから勘違いしていた。


「お前ら2人は気づいていたのか?」


「それはもちろん」


(2人が同じことを言うとは…)

なんかミケが察しているということはなんか俺だけが勘違いしててバカっぽく見えてしまう


「ローズちゃん、女の子はあんまり下品なこと言ってはいけないんですよ」


「なんで?」


「そんなこと言ってると、ゼルさんみたいな男の人たちが興奮して襲ってきますよ」


「俺はそんなことしない!」


「そうなんですか?!なぜです?」


「何でエルザは不思議がってるんだ」


「今後いずれ私たちは結婚するじゃないですか」


「それはお前の事情だろ!」


俺たちの会話を見てローズが大きな声で笑い始めた。


「ハハハハハ!」


「どうしたの?!ローズちゃん!」


「こういうの久しぶりで...面白くって…」


その笑顔はどんなにこの世にさまよっていても、確かに子供の純粋無垢な笑顔で安心した。




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