表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/69

第六の魔法「闘いが終って」

気が付いたとき、闘いは終っていた。どうやら自分が勝って実演が終了したようだ。両クラスが整列し、エテレインの最後のあいさつが終ろうとしていた。


「生徒諸君。ご苦労だった。これで合同実技訓練を終了する。では解散」


 あっという間の出来事のように思えた。何だか体が重いし酷く疲れている。


「やったじゃん。アンタが勝つなんて!」


 サフィラたちが駆け寄ってくる。けど、話す余裕が無かった。


「ワリィ。ちょっと疲れたから先に帰るわ」


 引きずるような足取りで、部屋へと向かう。


「どうしたのかしら?あんなに疲れているなんて」


「緊張してたんだろ?ゆっくりさせようぜ」


「そうね・・・」


 ローザもサフィラ同様、心配していた。しかし、後を追う勇気がなぜか出なかった。


「腹減ったな。メシ食べていくか」


「いいわね」


「ローザも行くか?」


「あ、うん」



 部屋に着いてからはベッドに一直線。身を任すようにベッドに倒れこむ。大きく息を吸い、ゆっくりと吐く。あの闘い、どうやって勝ったのかさえ覚えていない。ただ、一つだけ覚えていた。


 自分の手が黒く染まったこと。


 手をじっと見てみる。もう、黒くはなかった。あの黒色はある魔物を思い出す。私たちの村を襲い、皆を殺した。黒く染まった鳥の様な魔物。


 私は考えるのを止め、深い眠りについた。




闘いに勝利したクロ。しかし、魔法ではない力、手が黒く染まった故に得た勝利だった。なぜクロの手が黒く染まるのか。魔法が使えない事と何か関係があるのだろうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ