表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/14

プロローグ

 

 遥か彼方の銀河に、かつて人類は夢と野望を胸に宇宙へと旅立った。

 新たな資源、知恵を求めて。

 文明の発展は、無数の星々を繋ぎ交易と交流を生み出した。

 しかし、その輝かしい未来の裏側には、血と鉄による争いの歴史が刻まれていた。


 かつて、銀河連邦と独立国家連盟が激突した大星間戦争は、宇宙に広がる無数の命を奪い、文明の礎を根底から揺るがした。

 数十年にも及ぶ戦火の中、惑星は焦土と化し、都市は瓦礫の山へと変貌を遂げた。

 兵器産業は急速に発展し、戦闘用ロボットや超兵器が次々と投入された。

 だが、その破壊力と混沌は、誰一人として戦争の終結に安堵することを許さなかった。


 戦争が終結した後、銀河は疲弊と資源不足に悩まされる。

 多くの星が戦火の爪痕を残し、かつての繁栄は影を潜めた。

 生き残った者たちは、新たな未来を模索した。


 再び立ち上がるために必要な資源を求め、辺境の惑星へと目を向けた。

 こうして、多くの企業が資源採掘に乗り出し、熾烈な争奪戦が始まった。


 そのひとつが、今や伝説となる『資源惑星 ガライアV』である。

 ガライアVは、銀河の片隅に位置する荒涼とした資源惑星。

 広大な赤い砂漠と、時折吹き荒れる砂嵐の中、無数の鉱脈が眠る大地。

 それは、かつて戦場となった痕跡を色濃く残していた。

 戦火で荒廃した都市の跡、錆びた兵器の残骸、そして焼け跡に刻まれた戦争の記憶。

 すべてが、この惑星に新たな物語を紡ぐための舞台となっている。


 かつての星間戦争で無数の兵士たちが戦闘用ロボットを駆り、命を賭け激突した。

 それを彷彿とさせるように、今やこの地では企業同士の熾烈な抗争が繰り広げられる。

 大企業が資源を巡り、武力と策略をもって互いに対峙する。

 軍の存在は希薄であり、統治もまた曖昧なまま放置されている。

 現実は、法律や秩序が崩壊した荒野と化しているのだ。


 ある企業は、かつての戦争で生み出された戦闘用ロボットを投入する。

 あれから時が経過しているとはいえ、いまだにその戦闘能力は健在。

 機動性、近接格闘能力、砲撃力。

 すべてが高水準に高められた機体たち。

 辺境の地では圧倒的な脅威となっている。


 また別の企業は、採掘用ロボットを武装化して戦闘に投入する。

 もともとは巨大な鉱石を掘り出すための無骨な機械。

 その姿は、古代の遺物のように重々しく、しかし強大なパワーを秘めている。

 こうしたロボットは、兵器としての洗練性にはかけている。

 しかしその重厚な構造と圧倒的なパワーは、戦火の中でひときわ異彩を放つ。


 この惑星の大地には、過去の戦争が残した無数の傷跡とともに、新たな戦いの予感が漂っている。

 企業の利権争い、傭兵集団の抗争、そして闇に潜む裏切りと陰謀。

 ここで交錯するすべての力は、未来の秩序を決定づけるために、今まさに動き出そうとしていた。


 かつて星々を焼き尽くした大戦争の余波。

 それは、今なお銀河の隅々に影を落としていた。

 そして再び戦火を呼び起こす種となっている。


 過去の記憶と未来への希望が入り混じる中で、一台の採掘用ロボットが、戦場に新たな伝説を刻むために目覚めようとしていた。

 その機体は、ただの機械ではない。

 人々の生存と希望、そして絶望の象徴であった。


 この物語は、名も知らぬ一人の戦士と、一機の重機動メカが、無法の荒野を駆け抜ける壮絶な戦いの序章である。

 未来の行く末を決するのは、戦い続ける者たちの覚悟。

 そして、古き戦争の傷跡に刻まれた教訓だ。

 それは決して忘れられることのない、永遠の真実であるのだろう。

面白かったと思っていただけたら、感想、誤字指摘、ブクマなどよろしくお願いします! 作者のモチベーションが上がります! コメントなんかもいただけるととても嬉しいです! 皆様のお言葉、いつも力になっております! ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ