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プロローグ 旅の始まり
千年生きた神樹は、人間に悪魔の木と呼ばれ、切り倒された。
「私は、人間を恨んではいないよ」
「だけど、私も人間と同じように生きたかった」
神樹が切り落とされた時に落ちた種は、新たな神樹を生んだ。
「私はどうにか生き長らえたようだ」
雨が降る、呼吸をする、空気を感じる。
種が芽吹く。
それに伴い、私は新たな称号、精霊樹を得た。
本体の木の芽とは別に、精霊の分体を作ることができるようになった。
スキル名は精霊人。人間と区別がつかない容姿、これは有難い、非常に助かる。
早速ではあるが、人族の村へ向かうことにしよう。