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第39話

カズ、祐一、わたしの順番で一列に並び、ユノのあとに続く。


ユノは慣れているのか、広葉樹に覆われた暗闇でほとんど視界がないにも関わらず、ずんずんと進んでいった。


獣道を正確に辿っているようで、木がわたしたちを避けるように左右を過ぎ去っていき、なにかに躓くこともなかった。


どれくらいの距離を、どれくらいの時間進んだのかはわからない。


突然、ふと森が途切れた。


目の前に現れたのは、開けた空間に鎮座する巨大なゴミの山だった。

土にまみれた産業廃棄物や家電が高々と積まれ、月明かりに照らし出されている。


テレビから冷蔵庫からタイヤから、黄色いコードが複雑に絡まった見たこともない機械まで、夥しい種類のゴミが雑然と放置されていた。


「こっちだ」


とユノは言い、ゴミ山に向けて歩き出した。


わたしたちはやはり、無言でそれについていった。

接近するにつれ、ゴミ山は壁となってわたしたちの視界を占領した。

よく見ると、地面にはトラックのものと思われる轍がある。


このゴミ山を築くのにはトラック何台分のゴミが必要なのだろうかと、わたしはふと考えた。


ゴミ山の目前まで迫り、ユノは右方向に進路を変えた。

手を伸ばせばゴミに触れられる距離で、わたしたちはゴミ山に沿って歩いた。


沈黙する家電や機械の、その一つ一つがわたしを蔑んでいるような気がして、少し悪寒が走った。


「ストップ。ちょっと作戦会議」


道が細り、ゴミ山の端がおぼろげに見えてきたあたりで、ユノは振り返ってそう言った。


ユノは両手で手招きしてわたしたちを集める。

わたしたちは小さな円をつくって顔を寄せ合った。


誰かが盗み聞きをしているはずなどないのだけれど、わたしはこうやって話し合わなければいけない気がしたし、他の三人もそう思っていたに違いない。


ユノはわたしたち一人一人に目を合わせたあと、小声で囁くように話しはじめた。


「このゴミの山が途切れてるところ、見えるだろ。あそこを曲がってすぐに車が捨てられてる。俺とカズはそこで泊まったこともあるんだ。ここはトラックとかが入ってくるところからは反対側だから、隠れるのにも隠すのにもうってつけの場所になってる。逆に言えば、夜もトラックが通ったりするから、あそこ以外に隠れられる場所なんてないはずだ。俺はあの女の子も、犯人もそこにいると思う。だから、慎重に近づこう。それと、武器だな。犯人に見つかったときのために」


武器を携える、という発想に、わたしは心臓が縮むのを感じた。

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