1話 俺は転生してディグマスになった。
俺は絶望した、リャグリンソという何も無い世界に。そう、俺の目の前に広がっている世界は、果てしなく続くただの砂漠だった。そして、俺の体はただの人間っぽい。
とりあえず、誰か居ないと話始まらないんだけど...。そう思っていた矢先に、満身創痍の3人組がこっちに走ってきた。―なにかに追われているのか?多分俺なんも出来ないよね...?あはははは、大丈夫!だって俺は転生者。何か強いスキルとかあるはず。―そう思いながら、俺は自然と身構えていた。
「おい、逃げろーー!死ぬぞ!!」
え、やだ死にたくない。転生した直後に死ぬって1番かっこ悪いじゃん。俺は必死に逃げた。この時は必死すぎて気づいていなかったが、前世の時より速く走れていた。
と、その時、後ろで剣の音がした。だがそれよりも驚いたのが、その相手が頭の2つある犬(と言うより狼)の群れだった。
「おい、お前はそのまま向こうへ逃げろ!そこに俺たちの隠れ家がある」
3人組のリーダー格っぽいやつはそう言った。
「分かった、」
俺はそう言うと同時に、その隠れ家がどこにあるかも分からないのに走って逃げた。
何時間も走った。走り続けた。そして、ようやく見つけたのだ、奴らの隠れ家に。俺は唖然とした。何だこのボロ屋。入り口らしきところで叫んだ。
「俺の名は、神栖山登!誰かいないかー?」
すると、小さな女の子が現れた。
「あら、貴方は、ディグマス様ではございませんか。こんな夜遅くにそんな格好で。ところで、スティオ達、見ませんでした?昨日から出かけてまだ帰っていないのです。」
え?その人誰?ディグマス???
話を聞くと、そのディグマスさんは辺り一帯を治める領主だそうだ。そして、ここはアテラ帝国の北東部ユレストリスという小さな町らしい。
3年前、ディグマスさんはここに左遷されてきたそう。アテラ帝国では、数十年前から「魔物は全て排除すべき」と考える魔物禁忌派と「魔物全てが悪いわけじゃない」と考えるディグマス派とで対立しているらしく、ディグマスさんは後者の方のリーダーのような存在。しかし、3年前、前者の方のリーダーが帝国の皇帝となり、それと同時に、ディグマスさんはここに左遷されたというのが今までの経緯。
俺は転生してディグマスになった。
小説書くのって難しいですね。