友人キャラを極みにまでステ振った俺は、ジンジャーです。
「あ、あと」
「何だよ一」
「ノリは最初から気付いてたでしょ」
「どこからよ」
「告白したってところから」
「・・・どうだろーなぁ」
「誤魔化すなよ」
おおう、珍しく有無を言わせてくれねぇ。
ま、いいか。
はぁぁー
「はぁぁー・・・事実確認は白の連絡が決め手だ、けど推定はしてたしぶっちゃければお前が告白された場所、セリフ、態度全部記憶してるし・・・」
「もしかしなくてもノリって俺のこと好き?」
「エ?大っ嫌い☆だけど?」
「へぇー、どういうこと?」
「げ」
「げ、とは何だげ、とは」
白が珍しく般若の顔してる。
ま、痛くもかゆくもないけどね。
「あと、ぶっちゃけお前を殴るのも時間の問題だったし、臆病二人が自発的にくっつくとも思えなかったからあのタイミングだっただけだ」
「全部計算ずく?」
「・・・ンなまさか、俺がそんなことが出来たらカノジョでも、二股ぐらいも出来るだろ」
「・・・そうかもな(ね)」
嘘である。
ぶっちゃけよう。
計算はした。
何通りの。
その計算の内に嬉しい誤算もあれば、悲しい誤算もあったって話だ。
俺は基本恋愛にうるさいタイプ。
全力とでも言うか。
出来るだけ大事にしようとする。
ま、過去に上手くいかなくてフラれているが・・・ま、それは置いておいて。
基本重いらしい。
んま、オヤジにもお袋にもそうやって育てられたし、付き合い始めてその日の夜にピー音が鳴り響くような性欲魔人はしてない。
誠実なんて言われたがそうじゃない。優しくもない。
俺が責任を負いきれないような行動をしたくないだけだ。
責任は行動について行く。
行動は意思に従う。
意思が責任を負うことが出来ない時もあるだろう。
俺がもう成人、または社会人なら分からなくもないが・・・
ま、迫られたことがないわけじゃない。
けど、俺はそういう時に限って脳は鮮明に、正常の判断をする癖がある。
そのせいで、そういった感情の計算、そして相手の癖を見極めるようになった。
・・・話を戻そうかな。
俺の感情は全部本物だが、同時並列に俺は三人称視点的な考えをしながらしゃべる。
まー、今もドアのガラスの隙間から彩音さんが覗いてみたりね?
「彩音ー、金も払ってあるし入ればぁー」
「「「!?」」」
デジャブ(三回目)。
こういうことだ。
「あ、相変わらずのようね」
「こんにちは、彩音」
「ごきげんよう、一さん、白さん」
「こ、こんにちは!」
エ、俺ハブられてる?
あなたの金払っておいたの僕なんだよなぁ・・・
あ、うん。これも予想済み。
ッフ、友人キャラもツラいぜ・・・
と、想いふけながら足を組み直そうとしたら机に膝ぶつけてジンジャーエールの入ったコップをひっくり返しました。
「「しまらない」」
「スミマセン」