プロローグ1
この小説に興味を持って下さりありがとうございます。少年の方の話です。
「あぁ〜、つまんない。」
そんな独り言を女は気怠けな声で発した。
「何か楽しいこと、ないのなぁ〜。」
彼女は暫し考えた。そして、恐ろしいことを言い放った。
「う〜ん、誰かに呪いでもけちゃおう。そして、その子の悶え苦しむ姿を観察だぁ〜。」
「誰にしようかなぁ〜、よしあの子たちに決〜めた。」
ここはとある村。裕福な村ではないが貧困な村という訳でもない普通の村。そんな村の出身の一人の少年がいた。村には父親と母親、それに妹がいた。彼は暇つぶしのための呪いの対象に定められてしまった少年。いつもと何も変わらない日々というものは唐突に壊されてしまった。
「今日の分の薪拾いは終了。火の魔法が使えても薪がいるなんて便利と言ってもいいのかな?まぁいいや、お腹も減ったし早く村に帰るか。」
そして少年が村に帰ると··· その村は火の海になっていた。
「なっ、えっ、どうして。魔物、いや盗賊の襲撃?ってそんなことを考えてないで村のみんなを助けなきゃ。」
「あ〜 もしも〜し、そんなことしても無駄だよぉ〜。」
背後ら声が聞こえた。間延びしていて、でもどこイキイキしたそんな声が。
「無駄って、どういうことなんですか?」
少年は目の前の女にその言葉の意味を問うた。
「もちろん〜、みんな死んだってことだよ〜。」
女は目の前の少年に答えた。
「そんなの、分らないじゃないですか。」
少年は反論した。
「分るよぉ〜、だってみんなを殺したのって私だも〜ん。」
そんな少年の反論を打ち砕く言葉が帰ってきた。
「な、なんでそんなことをしたんだぁぁぁ。」
少年は叫んでいた。とてつもなく大きな声で。この少年はこの村が、家族が、村の住人が大好きだった。両親には丁寧な言葉で話せと言われていたが、それを忘れるほど大きな声で叫んでしまっていた。
そんな少年の叫びに女は答えた。
「君を待っている間の暇つぶしだよぉ〜。私ねぇ〜、退屈でしょうがないのぉ〜。だらねぇ〜、君に呪いをけることにしたんだぁ〜。でもぉ〜、君が薪拾いで今は居ないって言われちゃったからぁ〜みんなを殺して燃やしてみましたぁ〜。」
悪びれもしないで、満面の笑顔の女を顔を少年は睨みつけながら叫んだ。
「ふざけるなぁぁぁ、暇つぶしのために僕の父を、母を、妹を、村のみんなを殺したって言うのぁぁぁ。僕がお前に何をしたって言うんだ、なんでお前に呪いをけられなけばならないんだ。」
そんな少年の叫びの答えは···
「もぉ〜、怖いよ少年く〜ん。それと、お前じゃなくてカリナ・ロー・レリン。カリナって呼んでね!」
自己紹介だった。しかし、的外れな答えに少年は少し冷静になれた。
「じゃあカリナ、なぜ僕に呪いをかけるんだ。」
「私はねぇ〜、とっても退屈なのぉ〜。だからぁ〜、君の苦しむ姿が見たいのぉ〜。それってぇ〜、とっても楽しいことなんじゃないかなぁ〜?」
「悪いが僕は君の暇つぶしの道具じゃないんだ。家族と村のみんなの仇を取らせてもらうから。」
カリナの問いには答えず、少年は殴り掛かった。そして、次の瞬間には吹っ飛ばされていた。
「あははぁ〜、400年を魔術師として生きてきた私に君ごときが勝てるわけないじゃん。仇かぁ〜、この呪いを受けても取れるといいね。」
そう言ってカリナは魔術の詠唱を始めた。
【眼前のものに呪術をかける。魔法使用妨害】
「この呪いはねぇ〜、魔法が一切使えなくなるの。君はねぇ〜、結構魔法適正高いんだけどぉ〜二度と魔法は使えませ〜ん。村を失った人は魔物退治とか猟兵として生きるって聞くけど君はもう無理だねぇ〜。あははぁ〜、絶望しちゃった?しちゃった?」」
そんなカリナの問に少年はこう答えた。
「殺す。殺してやる。絶対だ。絶対にお前に復讐し殺す。」
その答えが面白くなかったのだろう。
「ふ〜ん。精々長生きして苦しんで、私をたのしませてねぇ〜。君ぃ〜名前はぁ〜?」
「シアン、鐵霧シアンだ。」
それだけ聞いて目の前から消え去った。
初投稿作品です。頑張って書きますので応援よろしくお願いします。不出来な作品だと思いますがこれからも読んでくださると幸いです。