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Navy summons 〜異世界海戦記〜  作者: 阿麻橘 葵
序章
1/3

巫女姫の苦悩

日ノひのもとの国の巫女姫

それが私の立場である。所謂女王と同じ立場だ。

そんな私は現在指令室にいる。

すると1人の女性が部屋に飛び込んで来るなりこう叫んだ。


「大変です!第2・第3主要殲滅艦隊及び第5・第7・第8・第9補給艦隊がバルチタン帝国艦隊によって壊滅状態に・・・」

「なっ・・・!」


私はこの報告を受け、驚きのあまり固まってしまった。

いわ、実際には固まったのはこの部屋にいる全員であり、中には失神している者までいる。

仮にもこの部屋にいるのは元帥や幕僚長クラスの軍人なのだが、大したことでは動じない彼女らを衝撃で固まらせるほどの威力がこの報告には確かにあったのだ。


バルチタン帝国との戦争状態にある我が国は善戦してはいるものの、少々押され気味で苦しい状態にあった。

我が国は島国であり、古くから船を使い海と付き合いながら生きてきた。

なので、日ノ本海軍は世界でも1位2位を争うほど強いのである。

それでも広大な大陸にあるバルチタン帝国は我が国の海軍を凌ぐほどの技術を持っていた。そしてこの戦いが長引くにつれて我が国は段々と不利になっていったのであった。


それらの状況を打開する起死回生の一手として、我々は今回の海戦に現在持ちうる全戦力を投じていたのだ。

さすがに勝てると思っていたため、この次の作戦を練っていた私たちにとってこの報告は十分すぎるほどの衝撃を与えた。


「そんな・・・もう我が国には主要戦力はのこっていないぞ!」

「あぁもう終わりだ・・・とうとう帝国に負けてしまうのか・・・」


動揺が広がり悲壮感が漂うなか、


「・・・第0殲滅艦隊に出撃命令を」


私は大きな決断をした。私はこの国最大火力の第0殲滅艦隊を出撃させることにしたのだ。

だがこの艦隊にはまだ問題がある。


「姫様!?第0殲滅艦隊を出撃させるのですか!ですがまだアレは揃っていないのでは・・・?」


そう海軍の幕僚長である彼女の言う通りまだ完全ではないのだ。

そのため今回の海戦には出撃していなかったのだけれど・・・


「ええ、でももうこの国には後がないの。仕方がないわ。第0殲滅艦隊が今この国の最後の砦なのだから・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「伝令!第0殲滅艦隊、海軍所属第3航空団の乗員、及び戦闘員に告ぐ!現時刻をもってこの2大隊を統括し、その名を第1主要殲滅艦隊とする。至急第1埠頭に集合、出撃準備をせよ!」

「現在の帝国軍の状況を報告せよ!至急第1主要殲滅艦隊の航路を選定する!」



第1主要殲滅艦隊を出撃させるために慌ただしく動く指令室の様子を見ながら私は呟いた

「ハァ・・・誰でもいいから助けにきてくれないかしら・・・」

そしてこの呟きは誰に聞かれることもなく虚空に消えていったのだった・・・

語句説明

・第○主要殲滅艦隊

第○殲滅艦隊と海軍所属第○航空団が統括され、対帝国軍用に編成された艦隊。第1〜8まであったが、第1は未完成、第2〜第8は壊滅。

・第○補給艦隊

その名の通り補給艦と少数の護衛艦で編成された艦隊。現在第1〜第12までの全てが壊滅。第13補給艦隊を編成中。



いかがでしたでしょうか?おそらくまだなんのことだかわからない方が多いと思いますが、ここからは大和の艦長目線で進んでいきます。お楽しみに!

おかしな点、誤字脱字などがあれば報告していただけると幸いです。



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