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最強4姉妹は異世界でも最強だそうです  作者: 紫煙人
第一章 新たな現実
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第6話 王都散策

大変遅くなってしまった申し訳ありません!ようやく引っ越し先でネット回線が繋がり投稿することが出来ました!今後は、更新速度は以前ほどのペースではないですが投稿するつもりです。


今後も最強4姉妹をお願いします!では、6話をどうぞ!

 教えて貰った【楽園亭】は王都の中央広場から少し離れた静かな場所にあった。さっきまでいたギルド程では無いが、王都にある建物の中ではかなり大きい部類に入ると思う。【楽園亭】に入ると中は、かなりの人数で賑わっていた。それを見て宿と食堂を兼ねているとディアナさん達が言ってくれていたことを思い出す。私達が入ってきたことに気づいたのかエプロンを着けたヒビキと同じくらい年齢であろう赤毛の少女が笑顔を浮かべてこちらに近づいてきた。


「いらっしゃいませ!宿泊ですか?お食事ですか?」


「宿泊で。これディアナさんの紹介状です」


 そう応えて私は、ディアナさんから渡された紹介状を少女に渡す。少女は、紹介状を受け取り目を通してから紹介状を丁寧に折りたたみ返してくれた。


「確かにギルドマスターの字ですね。今、空いている部屋が2人部屋が2部屋しかないのですが、かまいませんか?」


「大丈夫です。じゃあ1週間でお願いします。どれくらいかわかりませんが後で2人連れが合流するのですが大丈夫ですか?」


「はい大丈夫です。明日には団体のお客さんがお出になるので2人部屋を1部屋確保しておきますね」


「ありがとうございます。代金はどうしましょうか?」


「代金は先払いでお願いします。お一人様5000エニーになります。これは朝食と夕食の代金が含まれております。お風呂を使用するときは私か店の者に言ってください。使用料は人数に関係なく1回1000エニーになります」


 2食付で1泊5000エニーは安いなと思いながら、私は4人分の代金を渡す。ついでに1週間分のお風呂の使用料も渡す。


「確かに受け取りました。お連れ様が合流したらお伝え下さい。部屋は階段を上がって右側の角の2部屋です。お食事はどうしますか?」


「少し休んでからにします」


「では、食べるときに声を掛けてください。私はこの店の娘でミーナといいます。これからよろしくお願いします」


 ミーナは、来たときのように笑顔を浮かべて店の裏側に入っていった。


「じゃあ、部屋は私とヒビキ、エルとエーシャでいいかな?今後の話もあるから一度部屋に行ってから私達の部屋に集合しましょう」


「かしこまりました」


「はい」


 エルとエーシャは返事をして先に階段を上がっていった。


「部屋に行ったら、メイお姉ちゃんとジュンに連絡をしないとだね」


「ええ」


 そんなやり取りをした後に私とヒビキも階段を上り部屋へと向かった。



 部屋は文句が無いくらいに清潔で広かった。しかも、部屋にトイレがあった。ゲーム時代には必要が無かったので忘れていたが、どんな仕組みになっているのかわからないが水洗式のトイレだった。そんなことに感動しながら疑問に思っているとエルとエーシャが部屋に来た。


「メイお姉ちゃんもジュンもまだ数日掛かりそうだって。いちよう【楽園亭】の場所を教えておいたよ」


「ありがとう」


 どうやら私が部屋をチェックしている間にヒビキがメイとジュンに連絡をしてくれたみたいだ。私は、今後のことを話し合うためベッドに腰掛けた。エルとエーシャが立っていたのでベッドに腰掛けるように薦める。


「私とヒビキは2人が合流するまでギルドでクエストを受けながら情報を集めるとしてエルとエーシャはどうするの?」


「私は、お二人と行動を一緒にしようと思っています」


「私は・・・ご一緒すると足手まといになりそうなので、どこかで働き口を探そうと思っています」


 確かに、エルなら私達とクエストを受けても問題は無いけどエーシャは危険に会うかもしれない。ちなみにエーシャのステータスはこうだ。


名前:エーシャ

年齢:17歳

性別:女性

クラス:なし

種族:獣人 (犬)

称号:なし

ジョブ:なし


ステータス

HP:500

MP:200

物攻:40

魔攻:10

物防:50

魔防:20

素早さ:55

回避:52

命中15

運:12


 お分かりいただけるようにエーシャのステータスはかなり低い。なんでも普通に生活している農民の人より低いらしい。これは、奴隷時代に満足のいく栄養が取れていなかったからではないかとディアナさんが言っていた。


「そうだね。ディアナさんもそこは協力してくれるって言ってたし」


「はい。ファイブ・ロードの方々に迷惑を掛けないように頑張ります!」


 大きな声でそう言ってきた。ギルドで私達の正体をしってから前より張り切らなければいけないといった印象を受ける。


「まあほどほどにね。お姉ちゃんもだけど私も普通に生活しようと思っているだけだから」


「は・・・はい」


「じゃあ、話し合いはここまでにしてご飯をたべようか」


 とりあえず、そこで話し合いを終えて食事を取るために下の階に行くことにした。



 下の階に行くと先ほどより人は少なくなっていた。席に着きミーナに食事をお願いする。食事が来るまで他愛もない話をして待つ。


「どんな食事が来るか楽しみだね!お姉ちゃん」


「だね。今考えたら、私達お昼ご飯を食べてから結構時間が経っているもんね」


 よくよく考えると今日だけで色々とあった。FWOに酷似した300年後異世界に着てからエルと再会して、魔物と戦いエーシャと出会った。他にもギルバートさんとディアナさんやリオナさん、ミーナともだ。・・・なんて言ったっけ?すでに覚えていないがガラの悪い冒険者とも出会った。1部を除きとても良い人達と出会えたと思う。


「おや?シズク殿達ではないですか」


 そんな今日出会った人たちのことを考えていると聞き覚えがある声が宿の入り口から聞こえてきた。入り口を見ると、ギルバートさんが複数の人を連れて宿に入ってきた。昼間とは違い甲冑姿ではなく、シンプルな紺色の制服姿だ。


「ギルバートさん。どうしたんですか?」


「いや、ここの食事が好きで何日かに1回部下達と親交を深めるためもあり、良くここを利用させてもらっているんですよ」


 と爽やかな笑顔を浮かべて応えてくれた。


『おい!あの美人達は誰だ?』

『隊長だけズルイ!』

『美しい!!』

『私もう同姓に目覚めちゃいそう・・・』


 など、ギルバートさんの後ろで部下の人たちが騒いでいた。・・・1人危ない人がいるから気をつけよう。


「お前達うるさいぞ!他のお客さんの迷惑になるだろう!」


「「「すいません」」」


 ギルバートさんの一喝で部下の人達が一斉に静かになる。


「この人達が昼間の魔物を討伐してくれた方々だ」


 ギルバートさんがそう言うと、部下の人たちは全員あ~と言っていた。


「あっ!ギルバートさんいらっしゃい!」


 そこにミーナが私達の料理を持ってきた。


「ミーナ。すまないがいつものを頼む。今日は5人だ」


「わかりました。空いている席にどうぞ」


 そう言ってミーナは私達の料理を置いてまた後ろへと戻っていく。ギルバートさんとミーナのやり取りからかなりの頻度でここに来ているようだ。


 そこからは、ギルバートさんと部下の人たちを交えて楽しい食事をした。料理は、白身の魚のフライとサラダと野菜のスープとパンだった。食堂として使用する人達が多いと言われるだけあって味は良かった。会話で驚いたのはギルバートさんが貴族でしかも公爵家の次男ということだった。貴族の割には分け隔てなく接する人柄から多くの人達に慕われているらしい。あと、ディアナさんも多くの功績から名誉貴族として爵位を与えられているらしい。名誉貴族とは1代限りの名誉らしい。

 そして、その楽しさからか食事回会は夜更けまで続いた。



 窓から射す朝日で目が覚めた私は天井を見て、改めて自分達の知っている世界ではない世界に来たことを実感していた。隣のベッドを見るとヒビキはまだスヤスヤと寝息を立てて寝ていた。にしても、私のこの体の外見は普通の人間のままだから良いけど、ヒビキは獣の耳と尻尾は9本も生えているんだよね・・・違和感ないのかな?あっ、尻尾をうまい具合に枕にしている。なんだかその光景を見ていると癒された気持ちになる。


「ふわ~おはようお姉ちゃん」


「おはよう、ヒビキ」


 どうやら、私の視線を感じたのかヒビキが目を覚ました。軽く朝の挨拶を交わした後にヒビキがベッドから降りて伸びをする。すると自然と9本の尻尾もピッンとした感じで伸びをしていた。


「昨日から気になっていたんだけど、尻尾があって違和感無いの?」


「う~ん、最初は違和感があったけどもう慣れちゃったかな。寝るときは体に巻きつけるとふかふかで暖かいし。今は自分の意思で自由に動かせるよ。ほら!」


 そう言ってヒビキは尻尾を9本とも個別に動かしていた。


「ねえ、尻尾触らして!」


「え?やだ」


「え~ヒビキのケチ!」


「ケチで結構!」


「「・・・・あははは」」


 そんな冗談をやり取りをしていたら自然と2人して笑いあった。うん、いつもの感じかな。


「そろそろ朝食の時間だし下に行こうか。多分、エルとエーシャも待っているかもしれないし」


「そうだね。そこで今日の詳しい予定を決めようか」


「そうだね」


 そうして、私とヒビキは一度、顔を洗ってから下の階へと向かった。ちなみに、この世界の1日は24時間で1週間は7日で1ヶ月が30日までしかなく、1年は360日だ。そこまで地球と変化が無いおかげで本来の生活リズムを崩すことなく生活できそうで安心している。

 下の階に着くと既に何人かのお客で賑わっていた。予想通りにエルとエーシャは既に席を確保して待っていてくれた。


「「おはようございます!シズク様!ヒビキ様!」」


「二人ともおはよう」


「おはよう。二人はもうご飯食べたの?」


「いえ、お二人とご一緒しようと思いお待ちしておりました」


「えっ?良いのに。先に食べててくれて」


 どうやら、私とヒビキが起きるのを待っていてくれたようだ。どのくらい待たせたのかわからないけど、そんな二人に私は申し訳なくなってしまった。


「いえ、主より先に食べるわけにはいかないので。ですよねエーシャ?」


「はいです!」


 そのやり取りで少しはエルとエーシャが打ち解けたように思えたので私は微笑ましくなった。そして、近くを通ったミーナに朝食を頼むと席に着き今日の予定について話し合う。


「私は今日、王都を散策しようと思うんだけど皆はどうする?」


「私もお姉ちゃんと王都を見て回ろうかな」


「私は、エーシャが仕事を探すようなので付き添おうと思っています」


「最初は、ギルドマスターに良い仕事が無いか聞いてみようと思ってます」


「エルが一緒なら安心かな」


「お待たせしました~」


 会話をしているうちにミーナが朝食を持ってきてくれた。朝食もおいしかったが・・・パンだ。これが毎日続くと考えると今は大丈夫でもきっとお米が恋しくなるよね。今日の散策中にお米が無いか探してみようかな。そんな感じで朝食も終わり、エルとエーシャは早速といった感じでギルドへと向かっていった。


「じゃあ、私達も行こうか?」


「そうだね」


 そうして、私達は王都へと散策に出かけた。やはり、王都だけあってか朝早くても行きかう人が多く賑わっている印象がある。大通りには武器屋やアイテムなど旅に必要な物のお店が多くて、少し大通りを外れると屋台や食材を打っているお店があった。他にも、喫茶店のようなお店なども多く見ているだけでも楽しくなる。ヒビキなんて、屋台の目の前を通過するたびに目移りしていくつかの食べ物を購入していた。さっき、朝食を食べたばかりなのに・・・


「良くそんなに食べられるね?」


「余裕、余裕!あっ!お姉ちゃん前っ!」


「えっ?」


「きゃっ!」


 ヒビキの底なしの食欲にあきれて何も言えないずにいた私は、目の前から走ってきた人に気づけなくてぶつかってしまった。


「すいません!大丈夫ですか?」


「いったーい!」


 私にぶつかったのは私と同い年か、少し上くらいの桃色の髪が印象的な女性だった。その女性は、思いっきり尻餅をついてしまったせいか少し涙目になりながらお尻をさすっている。


「ごめんなさい。余所見をしていたせいで反応が送れちゃいました」


「こっちこそ急いでいたから不注意だったわ。ごめんなさい」


 そう言って立ち上がった女性の動作を見て私とヒビキは少し見惚れてしまった。その短い動作だけで目の前の女性が貴族なのではと思えるほどに気品があったからだ。


「いきなりで申し訳ないのだけど、冒険者ギルドはこの先にあるのかしら?」


「えっ?・・・ええ。この先にありますけど」


「良かった~ようやくこれで冒険者になれる!」


「今からギルドに登録しに行くんですか?」


 女性の冒険者になれるという言葉を聴き、ヒビキが質問をする。気品があるこの女性が冒険者になるといったこの言動が不思議だなと思っていたけど、ヒビキも同じだったみたいだ。



「ええ!私、冒険者になるのが小さいころからの夢だったの!そういえば、アナタ達もかなり実力がありそうだけど冒険者かしら?」


「そうですよ。っと言っても昨日登録したばかりの新米ですけどね」


 私が、苦笑いしながら答えると女性が目を輝かせ始めた。


「ま~!私、冒険者は男性が多いイメージがあったけどアナタ達のような女性の冒険者がいることがわかってうれしいわっ!私は、シアナ!これも何かの縁。よろしかったらお二人の名前を聞いてもよろしいかしら?」


「私は、シズク」


「妹のヒビキです」


「あら?もしかしてお二人は【古の血脈】ですの?私と一緒ですね!嬉しいです。同姓で冒険者で年齢も近そうで同じ【古の血脈】だなんて。運命を感じてしまいそうです」


 なんだかぐいぐいと近づいてくるシアナさんの勢いおされ気味になっているとヒビキが私の袖を引っ張ってきた。


「ねえお姉ちゃん。この人と話せば色々と情報が手に入るんじゃない?」


「う~ん・・・どうだろ?けど、私としては同年代の冒険者仲間が増えると嬉しいって気持ちもあるから仲良くしたいとはおもっているけど」


「どうかしたんですか?お二人とも」


 私とヒビキの小声での話し合いを不思議に思ったのかシアナさんが首を傾げて聞いてくる。


「なんでもないです!どうですか、ギルドまで案内するので色々とお話しませんか?」


「良いですね!私もお二人とお話して仲を深めたいです!」


 私のアイディアに賛成したシアナさんは、早速向かいましょ!っと言って私とヒビキの手を掴みギルドへと歩き出した。



 このシアナさんとの出会いが多くの出会いと事件を引き寄せることを私とヒビキはまだ知らなかった。




少し短かったですかね?

そう言えば更新してなかった間にお気に入り登録が増えていたので感謝です。


7話は1週間以内には投稿するつもりです。

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