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最強4姉妹は異世界でも最強だそうです  作者: 紫煙人
第一章 新たな現実
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第2話 旅立ちの準備

登場人物が増えると掛け合いが難しい。そして、自分のネームセンスの無さがひど過ぎる。良い感じの名前やスキル名とかあったら教えてください。では第2話をどうぞ!

 私は、上昇したステータスを見て唖然しながらも考えを巡らせる。私の本来のステータスは何度も転生を繰り返すことでカンストしていた。

 転生とは、種族には決まったクラスがあり上限まで達した場合は転生をすることで上位のクラスにランクアップすることが出来る。私の死神の場合は、下級死神・中級死神・上級死神・最上級死神・冥府神である。冥府神は男性キャラのクラスであり、女性キャラの場合は冥府の女神である。死と破滅の女神という称号は最上位のクラスである冥府の女神になった際に与えられた称号だ。おそらく、ステータスの右側に表示されているのが称号【世界の調律者】の恩恵だと思われる。他にもこの称号の恩恵だと思われるのがジョブのスキルマスターだろう。名前からしてFWOに存在する全てのスキルが使用可能になるのだろうが、このジョブはまさにチートだ。FWOは主に武器などのスキルを獲得することによってそれがジョブに反映される。例えば、近接格闘スキルを獲得すればジョブは拳闘士といったぐあいになる。

 要するに、スキルマスターは全てのスキルだけでなく全てのジョブも使用可能になるのだ。・・・本当にチート過ぎる・・・



「ま~あれだね、お姉ちゃんがいれば不便ではないってことだね」


 ヒビキが苦笑いをしながらそんなことを口にする。


「それはさておき、説明文にある補助プレイヤーを任意で3名まで選択できるって気になるから、1人目はヒビキで良い?後の2人はメイとジュンにするけど」


 話題を変えるわけではないけどもう1つ気になっていた補助プレイヤーについて話を振ってみる。


「いいね~!お姉ちゃんほどでは無いけどステータスが上昇するなら現実となったこの世界では何が起こるかわからないからステータスの上昇は歓迎だよ」


 そうこれは現実。ゲームではないのだからモンスターに襲われてHPが0になったらそれはすなわち死を意味する。家族を失いたくなんてないから出来る限りのことをしなくちゃいけない。


 そう思い、メニュー画面に新しくできた補助プレイヤー選択画面を開き私はヒビキを選択する。


「どうヒビキ?ステータス変化した?」


 そう口にすると、ヒビキは自分のステータスを開いて目を見開いていた。どうやら私同様ステータスが桁外れに変化しているようだ。


「・・・これは・・・充分チートだよ」


 ヒビキがそう言い、私に自分のステータスを見せてきた。


名前:ヒビキ

性別:女性

種族:獣人 (狐)

クラス:獣神

称号:全ての獣を統べる獣神 世界の調律を手助けする者

ジョブ:薙刀術士 妖術師

所属ギルド:5人の超越者ファイブ・ロード


ステータス

Lv:255

HP:9999 (500000)

MP:9999 (500000)

物攻:999 (5000)

物防:999 (5000)

魔攻:999 (5000)

魔防:999 (5000)

素早さ:999 (5000)

回避:999 (5000)

命中:999 (5000)

運:340 (1700)


 うん。充分にチートだった。けど、どうやら称号の世界の調律を手助けする者が補助プレイヤーに設定したプレイヤーに与えられる称号らしい。効果は私のようにジョブなどには変化は見られないが、ステータスが大幅に上昇していた。


「これならそこら辺のモンスターに不覚をとることはないかな?PGMに関することはこれくらいだし、そろそろ王都に向かう準備をしようか?」


「そうだね、さっきチラッと確認したけどアイテムや武器はゲーム時代のままだから問題はないし直ぐに出発できそうだね。けど、いくつかこの手の小説を読んだことがあるけど私達の装備って目立つんじゃないかな?よくレアな装備をしていて良い装備持ってるじゃないか的な感じで絡まれるって小説よくあるし」


「そうなの?あまり厄介事には巻き込まれたくないかな・・・」


 私は、ヒビキが言う異世界を舞台にした小説などはあまり読まないためよくわからないがヒビキやジュンはよく読んでいたからここはヒビキが言うことに従おうかなと思う。


「っというわけで、早速サブジョブである服飾士のスキルを使って今できうる最低ランクの装備を作ってみようと思います!」


 心なしか張り切っているような感じでヒビキがメニューを操作する動作を見せると私達の目の前にいくつかの素材アイテムが出現した。


「っと言っても私のアイテムボックスにある最低ランクの素材でも特殊級ぐらいなんだけどね」


 そんなことを言いながらヒビキは作業を開始した。FWOにおいて、アイテムや素材、武器や防具には等級が存在し、一番下から一般級・希少級・特殊級・神話級・古代級・幻想級と区別されている。現在、私達が装備しているのは全て最上級の幻想級であり、これはほとんどがイベントボスからドロップするか、ドロップした素材で作られている。


 そんなことを考えているとあっという間にヒビキは2人分の防具を完成させていた。FWOの防具には大きく分けて2種類が存在する。鎧などの防具と普段とまったく変わりない服の防具である。これにはメリットとデメリットがあり、鎧は防御力が上がるが移動力関係が低下し、服は防御力が低下する代わりに移動力関係が上昇するといった感じだ。私達姉妹は見た目的な要因もあり全員が服系統の防具を好んで装備している。そして、私達の防具を全て製作しているのがヒビキなのである。


「昨年のハロウィーンイベントの素材が残っていたからそれで作ってみたよ。お姉ちゃんに譲渡するからメニューを開いて」


 私は、言われるままメニューを開き、あまり見ないまま装備を変更してしまった。すると、体中を淡い光のエフェクトが包み一瞬で服装が変化していた。


「なかなか便利ね。ボタン操作で服装が変化するって・・・って軍服!?なんでこんな装備が」


 私は、自分が新しく身にまとった服装を見て驚きの声を上げてしまった。その服装は黒と赤を基調としたいかにも軍服といった服装だった。膝まである黒のロングブーツに黒のタイツ、少し丈が短めと感じるスカート、上着は黒で手袋まで黒だった。上着は良いが、納得がいかないのは丈の短いスカートだ。私が非難めいた視線でヒビキを見るとニヤニヤしていた。


「お姉ちゃん、グッジョブ!」


 そんなことを言いながらサムズアップをしている。そんなヒビキの服装は先ほどまで着ていた豪華な印象が受けられる着物ではなく。矢絣の柄の袴、いわゆるハイカラさんが着ていそうな服装だった。


「なんかヒビキの方がまともに見えてきた」


 私が不満になりジト目でヒビキを見ているとヒビキは笑っていた。


「だってお姉ちゃん、ハロウィーンイベントのときの仮装パーティー恥ずかしがって出なかったじゃん。だからそのとき着てもらおうと思ってた素材が余ってたんだよね。ま~気を紛らわすためだと思って着ててよ」


 おそらくヒビキはハロウィーンイベントのとき製作できるようになったネタ装備を作ったのだろう。


「う~ん・・・わかったわよ。まあ結構、カッコイイと思えるし、胸の所もきつくなくてちょうど良いかな。だから今回はこれで我慢するけど次はちゃんとした装備を作ってよね」


「わかったって。けど、服が結構ピッタシだからわかるけどお姉ちゃんまた胸大きくなってない?まあ、私も成長してるから良いけどさ。・・・さて、装備もできたしそろそろ王都に向かおうか?移動手段どうする?歩きだと王都まで結構かかるよ?今の私達のステータスなら走れば直ぐに着きそうだけど、たぶんかなり目立つだろうし」


 少し関係の無い話も混ざったが、これから私達が目指す王都アガスタはFWOの世界ガイアスの西側に位置する大陸にある。この世界の大陸は4つの大陸に分けられており、北にはヒューマンが多く住む大陸があり、南にはワービーストやエルフといった亜人族が多く住む大陸があり、東には魔族などが多く住む大陸が、そして西は多くの種族が共存している大陸といった設定だった。そして王都アガスタはちょうど西の大陸の中央に位置している。私達が今いる女神の砂浜は西の大陸の最西端に位置している。ヒビキの言うとおり歩きや馬車といった移動手段だとかなりの日数がかかる。かといって全力で走ると目立ってしまう。なら空から行けば良いという結論に私は達した。


「これを使えば王都まで直ぐでしょ?」


 私は、アイテムボックスから一つの白銀の指輪を取り出しヒビキに見せる。


「あっ!エルを呼び出すんだ!たしかに、エルなら空から王都まで行けるね」


「そう。目視できない高さまで上昇して、王都の近くまで行ったら目立たない所で降りてそこからは徒歩で行けば早いでしょ?まあゲーム時代のままなら呼び出せると思うんだけど・・・」


 ゲーム時代、極悪イベントボスと言われていた古龍王である不滅の龍エターナルを呼び出すアイテムがこの白銀の指輪だ。エルとは、私達が名づけた愛称だ。運営いわく、イベントをクリアした際に極低確率でドロップするらしく、私達がクリアした際に奇跡的に私が獲得したのである。


 そんなことを考えながら私は、ゲーム時代のアイテム使用時のモーションを真似て指輪に口付けをし言葉を紡ぐ。


「古龍の王にして不滅の龍よ我が呼びかけに応えよ」


 正直、少し恥ずかしいがそんな考えが頭をよぎる前に変化は訪れた。雲ひとつ無い青空が局所的に雲が集まり渦を巻き始めた。きたきた!これはゲーム内でもあったエターナルが現れる前の演出である。ゲーム内でもあった演出が今自分の目の前で現実で起きていることに感動を覚えていると、1体の巨大な白銀の龍が雲の渦から抜け出しこちらに向かってきて、海岸に着地をした。全長は100M近い巨体で見ほれるような美しい白銀の鱗に身を包んだ龍、それがプレイヤー達を苦しめて極悪イベントの代名詞となった古龍王にして不滅の龍エターナルだ。ゆっくりとした着地をしただけで地響きがするだけでその巨体さが伺える。そして、私はさらに感動していた。鮮明なのである。いくらVRMMOでも結局はゲームだった、ゲーム内で見ていても多少の違和感はあったが今、私の目の前にいる白銀の龍はまさに現実なのである。そんな感動を味わい改めてこれが現実なのだと実感していると、白銀の龍が口を開いた。



「お久しぶりでございます、マスターに妹君。悠久とも思える年月をこのエターナル、必ずやマスターと妹君方が帰還なさると信じてお待ちしておりました」


 聞こえたのは母性と偉大性を兼ね備えた優しい女性の声だった。


「「久しぶり!エル!」」


 久しぶりの再開の挨拶を交わすと私は一つエルの言葉に疑問を覚えた。悠久とも思える年月?たしかゲームのメンテナンスをしていたのは1ヶ月でそこまで大げさなことかな?


「ところでエル、私達ってそんなに長い間あなたに会っていなかったっけ?」


 するとエルは首を傾げて、


「はい。プレイヤーでしたかな?マスターや妹君達と同じくらいの実力を誇っていた皆様方を突然見かけなくなってからかれこれ300年程が過ぎ去りました」


 このエルの言葉を聞き私とヒビキは絶句してしまった。


 まさかの異世界に迷い込んだだけでなく、未来に来ていたなんて・・・



とりあえず次話は1日か2日あけようと思います。投稿する際には活動報告あたりに書こうと思っていますので、できたらチェックして下さい。お気に入り登録や感想をお待ちしています。

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