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子羊ちゃんと狼さん  作者: 雪折小枝
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出会い

私なりに女子向けのお話を書いてみました。男性の方でも楽しめる話にしていきたいと思いますので。応援していただけると嬉しいです。

今日は、私にとって久々のーーううん、一年生を終えてから。二年生の一学期の少しをお休みしてたから、久々でもないかも。

「えっと、三鷹羊みたからむさん?」

「は、はいっ!な、な。なんでしょ!」

「そんなに驚かなくても……久々の登校だから、緊張してるかもしれないけど大丈夫よ。何かあったら先生に相談してくれればいいから」

篠山先生が、私の頭を撫でてくれる。

見た目が、若いから私と同じ学年の人かなって思ったけど。私の担任の先生って言うから、びっくりしちゃったよ。

「それじゃ、ここが二年一組。あなたのクラスよ」

ガラガラ~

篠山先生が教室のドアを開け、先導するように入っていくとクラスの人達が視線を一気に向けてくる。

私は、その視線から逃れるように先生の後ろに隠れる。

「はい、みんな!遂に私のクラスも今日、全員揃うことができました!」

「先生~、かけるがいません」

「えっ!また、遅刻なの?困ったわね」

はぁと篠山先生が溜め息をつく。

駆さんって誰だろ?一年生の頃もよく休んじゃってたから、知らない人がいても不思議じゃないけど。

「先生、それで。その先生の後ろから見てる子誰ですか?」

「んっ?あっ、そうそう駆君がいないことは間皆さん忘れて。今日は、皆さんと勉強できる仲間が帰ってきました!!」

篠山先生が、後ろに張り付いていた私を前へと押し出す。

すると自然と、私にみんなの視線が集まる。

「あっ!三鷹さんじゃん!」

「おぉっ!三鷹さんが、羊ちゃんが帰ってきたぞー!!」

クラスの人達が、主に男の人達が騒ぎだす。凄く嬉しいんだけど、私……実は男の人が。

「三鷹さん、二年生でもよろしくね!」

一年生の頃のクラスの人が、立ち上がって私の手を握ってくる。失礼なことだけど、背筋にぞわぞわとしたものが走る。

それに続いて、一年生の頃のお友達さん達やまだ話したこともない人が、近づいてきて話かけてくれる。

「三鷹羊さん、大人気ね」

先生が、私の様子を見て微笑ましく見つめている。

先生~そこは、お願いですからみんなのことを止めて下さい。目まぐるしく挨拶してくれるクラスの人

「うぅ~……」

バタン

「おいっ!羊ちゃんが倒れたぞー!」

「保健室、保健室!!」



ふと目が覚める。

「うぅ~……私、また貧血になっちゃったんだ……」

ベッドから起き上がり、保健室の先生に声を掛けようと思ったけど。先生がいなかったから、そっと保健室から出る。

廊下には、私の足音の音しかない。

「今は、みんな体育の時間かな……。教室に体操着取りに行かないと」

私が大きく溜め息をついて歩いていると、階段を物凄い速さで駆けあがってくる誰かとドンとぶつかってしまう。

「うぅ~…痛いよ……」

「あっ、わりぃ! 今、急いでてよ!」

ぶつかった相手を私なりに必死で、睨んでみる。それは、少し茶色がかった髪をした男の人だった。私は、すぐに視線を反らす。

「えっ……。何で、こんな所に小学生が……?」

「しょ、小学生じゃないもん!!」

「えっ?ははっ、確かにウチの学校の制服着てるもんな……。いや、服に着られているの方が正解か?」

「うぅ~うぅ~!!」

「あぁ~、はいはい。そんな涙目になるなって。悪かったってよ」

私のさらりと掬い、頭を撫でてくる。

「きゃ……」

「ん?」

「きゃぁぁぁぁ!!」

自分でもびっくりするぐらいの悲鳴が出てしまう。

「げふっ!」

目一杯の力で、その人のおなかを殴る。

力一杯逃げ、教室まで走り教室の中に隠れる。

「うぅ~……頭撫でられた……。撫でられたよ~」

ガラガラ~

振り返るとそこには、さっきの人が。

「いいパンチ持ってるな。ってか、お前ウチのクラスだったんだ」

体が小刻みに震え出す。

さっきは、気づかなかったけど。

この人、かなり大きい!!。

「まぁ、そんな怯えんなって。俺、大上。大上駆おおかみかける。よろしくな、小学生」

「だから、小学生じゃないもん!」

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