17/17
Epilogue
それから一同はドイツに戻った。ロベルトはこれからゲダインの話を書くのだと言う。ゲダインを亡き者にしておくのは余りにも辛すぎた。
ヴォルグはそのころには自然と力を失っていた。なぜだかはわからない。ただ、すべてが終わったからなのかもしれなかった。
そしてニータはというと、
「パパ、見ててね。私強く生きるから! パパからもらったこの名前、大事にするから!」
強い瞳で前を見つめていた。その手には小さく光るナイフ。邪悪の光ではなく栄光の光で輝いていた。
ニータが強く美しい女性になるのはこの後の話。
これは、超人シュタイナーであり無双戦士ベルセルクであり神剣バルザックであった男の表に出なかった偉大なる話である。
Fin.