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Light and Darkness  作者: あおの蒼穹著 敬愛監修
12/17

XⅠ

 がさがさという音が響いた。その音を聞いた瞬間、2人と1匹がびくっとなった。誰かがこの倉庫に来たのだ。

「ニータ、念のためナイフを用意して」

「うん」

 音が近づいてくる。ゲダインは息を呑んだ。


「やあ、ゲダイン。やっぱり君だったか」

「ロベルト君!」

 その人物は敵ではなかった。というか、ゲダインが良く知っている人物だったのだ。


「いやあ、ヒトラーを討ち取った人物がこの港に逃げ込んだと聞いてね。もしやと思っていろいろ探っていたんだが、やはりゲダインだったか。ずいぶん可愛らしい子と番犬をつれているじゃないか」


「ロベルト君……なのか? なんで」

「まあまあ、とりあえずは腹が減ったろう。これを食べるといい。えっと……」

「この子はニータ。狼はヴォルグ」

「そう、君たちも食べるといいよ。それじゃあまた来る」

 ロベルトは食料を置いて、その場を去った。ゲダインたちは空腹だったので貪り食った。


「ジャーナリストとして経験を積んでおいてよかったよ。情報を伝えると言って、ちょっとそれっぽいことを言ったらこの船に乗せてくれた」

「……」

 ロベルトはゲダインたちが食べ終わったころを見計らって、再びやってきた。そうして自分がなぜここにいるのか説明した。

 ゲダインはそれを聞いて一つの案が浮かんだ。



「なあ、ロベルト君。一つ頼みがあるんだ」

「なんだい?」

「亜米利加の大統領に会わせてほしいんだ」

「…………」

ロベルトはその言葉に険しい表情を見せた。


「頼む。とても重要なことなんだ」

「……仕方ない。ゲダインのためだ」

「恩に着る」

 結局ロベルトは折れてくれた。これで行き先が決まった。


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