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子爵家を追放されたら幸せが待っていた〜私は聖女じゃありませんし魔力もないです〜

作者: 水玉紅葉
掲載日:2026/03/17

「なにー!!魔力がないだと!!私の子供であり、ランドリー子爵の娘であるお前がか!!」

お父様の突然の怒号が子爵家の屋敷中に響き渡る。その声を聞いた母様は、いつもとは違い冷たい目で私を見ていた。そして私の魔力測定をした教会の人は今これ以上関わりたくないとばかりに目にも止まらぬ速さで屋敷を出ていった。そして真っ赤な顔をしたお父様が私を指差し

「お前のような無能は、この家にはいらん!!

魔力がないとは、平民以下ではないか!!そのような娘はこの家にはいらん!!すぐにこの家から出ていけ!!」

はい?今すぐ?と混乱している私。すると近くにいたお祖母様が

「それは急すぎやしないかい?この子はまだ10歳でだよ!!ちょっとは考えな!!」

「お母様とはいえこの件には、口を挟まないでいただきたい!!この事を他の貴族に知られてはランドリー家は、ずっと笑われてしまうだろう!!もしかしたら平民に降格させられてしまうやもしれん!!ここで切り捨てねば!!」

と静止の声も聞こえておらず、すごくパニックになっておりいつも自慢している黒髪を両手で掻いておりお母様はそのお父様をハグしながら目尻が上がっているその目を更にあげ私を睨んでいる。

「はぁー。お前たちは本当にわかってないんだね。名声だけを気にしていてるといずれ痛い目を見るよ。」

とお祖母様はお父様達を憐みの目で見た後私に近づき私だけに聞こえる声で

「ミール。いいかいあんたはすごい才能を持っている…が両親達は気がついてない。ついていってやりたいがこの年寄りがついていくと足手纏いになる。だから少しばかり力になりたい。後で私の部屋に来てくれるかい?」

「わかりました。行きます。」

といい自分の部屋に戻りながら今までの事を大まかに振り返る。




私が前世の記憶の事を思い出したのは5年前

高熱に浮かされて深い眠りから覚めるといろいろな事が頭の中によぎってきてはじめは怖かったが、次第に慣れてくると前の人生はコックさんをしていた事、死因は食材を運んでいる最中に階段から落ちてしまい打ち所が悪かったみたいでそのまま…って感じを思い出し自分でも、えーーと思ったがこの新しい人生を楽しもうといろいろな事を勉強していった。そして1年ぐらい前のおやつの時に調理室に向かい私も手伝いたいと料理長に直談判をし今ではお昼とおやつは私が一人でやっているその事を知っているのは料理長と料理人とお祖母様の3人だけだ。そして不思議な事に私の料理を食べると皆仕事が捗るらしい。現にお父様は一年前と比べると仕事をこなすスピードが速く完璧でもう少しで文官の中で高官クラスってところまで出世した。お母様もこの一年でお茶会や屋敷の管理の徹底など家の事はなんでもこなし、周りからできる妻の称号を得ていた。この事についてお祖母様は

「あんたがご飯を作るようになってから皆テキパキ働いて今まで以上のことができるようになったね。もしかするとあんたはとんでもない力を持ってるかもしれない。その力は大事にするんだよ。」

とおしゃってくれた。



部屋についたので振り返りはここまでこの家から出ていく準備をしなければ、とりあえず大きな物は持っていけないので、今まで一番大切にしていた包丁とその手入れ道具と少しばかりのお金が入ってる財布をカバンの中に入れ、洋服はドレスではなく動きやすい服装に着替える。

いつもはメイドさんがお手伝いをしてくれていたが今は誰も来ない。まぁ当たり前か、追放されるとわかっている人を庇うと自分もどういう目に合うかわからないから致し方ないと考えながら準備を終たので、お祖母様に言われた通り一度お祖母様の部屋に向かう。

その道中にメイドさんや執事さんを見かけたが、いつものように挨拶されるわけもなく悲しい気持ちのままお祖母様の部屋の扉をノックした。

「はいよ。ミールだね。待っていたよ。」

と言っていつも通りの対応をして待っていてくれた姿を見て私は思わず涙ぐんでしまう。それを見たお祖母様はすっと近寄り抱きしめ

「ごめんな。守ってやれなくて。だが今から渡すもので少しでもこれからのあんたの役に立ててできればこのおいぼれのことを少しだけでも思い出してほしい。」

「そんな!!お祖母様は、最後までお父様を説得しようとしてくださいました、謝ることはないです。」

というとお祖母様は泣きそうになりながらもニコッと笑い用意していた物を渡してくれた。

「お前に渡したかったのはこれだよ。」

と手に持っていたのは金貨10枚。この世界のお金の仕組みは、銅貨、銀貨、金貨、白金貨がある。白金貨は大体王族ぐらいしか持っていないので、貴族以下は金貨より下の物しか持っていない。そして大体銅貨10枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚、金貨1000枚で白金貨1枚、となっており、銀貨10枚が大体の平均の月のお給料。前の世界の1万円ぐらいだ。今渡されそうになっているお金は、100万円の大金だと思えばいい。

「こんな大金もらえません。お祖母様のこれからの生活もあるでしょうからそれに使ってください。私はなんとかしてみせます。」

私としては今言った事そして後からこの事を知ったお父様が何をしてくるのかわからないという不安からこの申し出を断ることにしたが

「大丈夫。私の事は心配しないでも上手くやっていくよ。それと今思っている事は誰にも言うんじゃないよ。その事は料理長と私で上手くやるから気にしないで持っていき。」

とグイッと私の手に袋を押し付ける。この好意を受け取らないのは失礼だと思い直し

「わかりました。大事に使います。」

「そうか!!これ以上駄々をこねられたらどうしよかと思っていたよ。それとこれからはどうするつもりだい?急な事だから何も決まってないだろう?」

「はい……どうすればいいか決めてないです……」

「なら王都に向かうのはどうだい?あそこならあんたの力を活かせる仕事がいろいろありそうだよ。」

「王都……ですか。うん!!そうします。いろいろな事を経験できそうです!!そう考えると少し楽しみになってきました。」

少しづつ気持ちが前向きになっていきお祖母様との会話でこれからの行動が決まっていく。

「いろんな経験ね。そうすると一度冒険者ギルドに登録して身分証の代わりにギルドカードを持っていた方がいい。今までは、この家の紋章が身分を証明していたけどね。」

なるほど確かにここを出るとお祖母様の言うとうり私に身分を証明できるものが無いこの屋敷をでたら最初にこの街の冒険者ギルドに向かおう。

「そうですね。この後ギルドカードを作ってもらってから、宿を探して明日旅の支度をしてから明後日王都に出発します。」

「そうだね。できれば今日中にこの街を出た方がいいんだけどね。それが一番速くて現実的だね。残念だけどあんたが王都に出発する時には見送ってやれないが元気でやるんだよ。」

「お祖母様……ありがとうございます。王都から祖母様のところまで元気な事が伝わるように頑張ります!!」

とお祖母様と軽くハグをしてから部屋を出て料理長のところに別れのあいさつに調理場に行くと料理人と料理長はいなく置き手紙とサンドイッチが置いてあり手紙には

(嬢ちゃんならどこでも上手くやれる。自信を持っていって当主様を見返してやれ。)

と書いてあって私は元気をもらった。そしてこのサンドイッチを手にいよいよこの家を出て行こうとするとお父様とお母様とすれ違ったがもう私の事は、眼中にもなく別れのあいさつもないまま私はこの家を出た。


今の私は貴族ではなく平民のミールなのだ。考え方によっては自由になったとも言える。それがいいか悪いかは、今後の行動によってどうとでもなるのだからとりあえずお祖母様の言う通り冒険者ギルドに向かおう。いつもなら目的地までは馬車のためゆっくりこの街を見たことがなかったからか、いつもより新鮮に見えた。活気がある道をテクテク、キョロキョロしながら歩いていると冒険者がたくさんいる所が見えた。あそこが冒険者ギルドに違いない。そのままギルドの中に入ろうとしているといろいろな人達がこっちを見ている。

「お嬢ちゃんここは、お嬢ちゃんみたいな少女が来るところでは無いよ。」

その人達に絡まれる前に受付の男の人がそう声を掛けてくれた。

「私、冒険者カードを作りに来ました。手続きってできますか?」

「お嬢ちゃんは、いくつ?冒険者にはとりあえず10歳から成れるけど……」

「本当ですか!!私10歳になったばかりで是非登録させてください!!よろしくお願いします!!」

「えっ…と年齢は、問題ないね。ならこっちに来て手続きをしましょう。」

とギルドの中の一際小さいカウンターに案内された。手続きと言ってもすごく簡単で名前を書き、冒険者の仕事の取り方を教えもらう。その受付の人がいうにはランクごとに貼ってある仕事の紙を取り受付に持って行って最終的に受けられるなら受理される。いろんな都合上ダメだった場合は、その冒険者にその場で不可能だと伝え違う依頼を進める。その基準としてランクがあり、一番下からブロンズ、シルバー、ゴールド、ここまでが一般的な冒険者。その中でも上位数%しか入らないプラチナそして世界で5人しかいない最高ランクのミスリルがある。

まぁ私には身分証の代わりに作ったのであまり関係ないがそれでも何処かで雇ってもらえるまでは、採取とかの依頼を受けて稼がせてもらおう。と説明を思い返しながら考え込んでいる間に

「ミールさんお待たせしました。こちらがギルドカードになります。初めのカードは無料ですが、無くすともう一度カードを作るのに銅貨十枚いただきます。なので無くさないようにおねがいします。」

「はい。わかりました。」

「では最後に痛いけどここに一滴血を垂らしてください。もしよかったら私がやりましょうか?」

「お願いします。一思いにやってください。」

私は右腕を出し顔を明後日の方を向きながらそう言ってくる痛みに備えた。チクッとした痛みがあったあと

「これで終わりです。お疲れ様でした。もしわからないことがあったらまた来てください。」

そういって血を拭いてもらい、染みるのを我慢しながら

「わ……わかりました。また……来ます。」

と言って冒険者カードをもらいギルドをでる。

よし。これで身分証も作れたしこれから今日の宿を探して、明日は丸一日かけて王都に行く準備をしよう。宿を決めるのはあっさりだった。ギルドの近くに2食付きでさらにお湯を借りれて一泊あたり銀貨1枚。これはこの街での中では破格の値段だ。部屋を借りるとすぐに眠くなったので、ベットに入る前に食事処に行きご飯を食べてから

お湯をもらい体を拭いてからベットに潜り込んですぐに眠りについた。




朝いつもの癖で日が上る前に起きのだがそうだ今日はご飯作らなくてもいいんだった。けどなにか作りたいな……そうだ宿の人に聞いてもし大丈夫なら少しだけでも手伝おうと心の中で決めてから宿の人に許可をとりに向かった。すると宿代を少しだけ安くするからこちらからお願いしたいと言われて喜んで朝食を作った。

頼まれた人数は10人分。メニューは、フレンチトーストと、ベーコンに似たお肉を焼き、野菜を洗ってお肉の近くに彩りよく盛り付けて、完成。出来上がったばかりの朝食を見て宿の人はものすごく食べたそうにしていたが、頼まれた人数分しか用意していないので、ものすごい顔をしながら歯を食いしばって我慢していた。この10人分は先着ということで決まったみたい。その余白の時間で通常の料理をできるだけ作る事で朝の忙しい時間を今日に限乗り切るそうだ。話を聞きながらさっき作ったそれとは別に同じ料理を自分用に作りその場で食べて部屋に戻り今日の計画を立てる。


王都に行くのには、馬車の護衛の依頼か、採取をしながら旅をするかの2択しない。馬車の護衛は魔力のない私からすれば縁のないものなので、実際には採取をしながら旅する方こうで考えその準備をしていこう。そうと決まればまず初めに装備を整えて、大きめのリュックサックを買おう。あ、あと飲み水は必ず必要だから多めに買っておこう。それとポーションも必要かな。こうやって準備のけいかくをたてていると余計にお祖母様の贈り物(お金)は、かなりありがたい。買うものがだいたい決まったのでお店に向かうとしよう。ここから近いのが装備の店なのでまずはそこに向かう

「いらっしゃい。なにを探している?」

と年配職人のおじさんが声をかけてくれる。

「こんにちは。明日訳あって王都に出発するので装備をととのに来ました。初心者におすすめの防具ってありますか?」

「初心者冒険者か。あまり無理をするもんじゃないが本気で王都に向かうなら距離がある。万全の中の万全の準備をしたほうがいい。それとその準備をしたからと言って慢心しないほうがいいぞ。これは一応元先輩からのアドバイスだ。と……これでいいんじゃないか。」

と防具を探してもらいながら心配の言葉をかけてもらい。

「店主さん。元冒険者なのですね。そのお言葉肝に銘じます。店主さんが選んだ防具にします。私のために選んでくれたなら初心者があれこれ言うよりも確かなので!!ありがとうございます」

「ふん!!礼には及ばん。あんたは、今までの若い冒険者と違って礼儀をわきまえておるな。また何かあればここに立ち寄るといい。」

「その時は是非よろしくお願いします。」

そう言ってお金を払い装備のお店を出た。

(おい!!!!今日の朝食の特別メニューをもう一度食べさせてくれ!!!!あれを食べると体の動き、集中力が今でとは比べ物にならないぐらい違う!!!!お願いだ!!!!金なら出す!!!!)

宿の方がかなり騒々しかったが私には、断片でしか聞こえておらず、そのまま次の店に向かった。次はかばん屋に向かい採取しても大丈夫な大きめのバックを買おう。ここでは特に何事もなくサクッと終わり。ポーションを買いに冒険者ギルドに立ち寄る道の途中で人々が集まっている。気になり立ち寄っていくと。

(今日の朝食をもう一度でいいから食べたい!!うますぎるし、何より自分でも驚くほど体がキレる!!)

なーんだ、宿の宣伝か。わたしとしてはそんなに時間を無駄にしたくないのでそのまま無視をし冒険者ギルドに向かう。

冒険者ギルドに付くとカードを作ってくれた人が大忙しにしていた。事情も聞く訳にはいかずこの街で最後の買い物ということもあり時間もかなりあるので、近くのベンチで待つことにした。今日はある冒険者がギルドもおどろくぐらいの依頼をこなしたみたいで、周りの冒険者たちに色々聞かれていた。その隙に昨日担当してくれた人のところに行き

「今日は、昨日と違ってお祭り騒ぎですね。」

「あぁーあの人集りの中心にいる男がとんでもない成果をあげまして、その処理がついさっき終わったばかりなんですよ。それより今日は、いかがいたしましたか?」

「えーとそんな時に申し訳ないんですけど……ポーションを買いに来たんです。10個ほど。あと、飲み水も」

「大丈夫ですよ。えーとポーション10個と、水は……おいくつ要りますか?」

「水は10個でお願いします。」

「わかりました。少しお待ちください。」

と言って奥に入りすぐに戻ってきた。

「ポーション10個と水が入った皮袋10個お待たせしました。合わせて銀貨15枚になります。」

「はい。」

品物を袋に入れ昨日の宿に戻る。

「……ですから明日の朝食に特別メニューが出るかは、まだ未定です。あ、お嬢さんこれが部屋の鍵ですよ。」

「ありがとうございます。」

と何か言いたそうにしながら鍵を渡してくれた。受付の騒ぎを聴きながら部屋に戻ると買ってきた荷物の整理をして受付前の騒ぎが落ち着いたのを見計らいお湯をもらいに行く。体を拭いてから夕食を食べに食事処に向かっていると宿の受付の人に声をかけられた。

「あのーお客様。明日の朝も10人分いや5人分だけでもいいので特別メニューの朝食を作っていただけないでしょうか?もちろん昨日と今日の宿泊代は無料にさせていただきます。何故このような急なお願いをしたかと申しますと昨日泊まっていたお客さんがとある噂を流したみたいで、今日いきなり満室、それどころかこの時間になってもキャンセル待ちをしているお客さんもいるぐらいみんな注目しているメニューになってしまったみたいでして。ご都合がよければ、お願いします。」

ぺこぺこと何度も頭を下げながらそう言う受付の人を見て可哀想になり、明日の朝は早くに出発するつもりだったがこの街での最後の料理作りをしようと決めてから答えを告げた。

「明日だけならいいですよ。ただご飯を作った後はすぐに旅に出ます。」

「あ、ありがとうございます!!!!ところで行き先は、どちらまででしょうか?」

うん?何でそんなことを聞くんだろう?嫌な予感がするので適当にはぐらかす。

「当てのない旅ですのでまだ決めていないです。」

「そうですか……わかりました。」

そういうと渋々戻っていったのを確認してから

改めて食事処に向かうと人が大勢いたので、隅の方で夕食をこそっと食べてから落ち着かないので自分の部屋に早めに戻りやることがないのですぐに寝た。



翌朝いつもより少し早く起きて出発の準備をしてから厨房に行くと出発するのを聞いたのか、料理をする人がメモを持って待っている。上から目線みたいになるが、私がいなくなった後のことをしっかりと考えて手を打ってきたのはさすがだなと感心していると。

「あのー!!昨日作ったパンをもう一度作っていただけませんか?あれを見た従業員から食べてみたい!!との声が多くて……いえ正しく言い直します。会う度、違う従業員に作ってくれ!!とせがまれて、しまいには何故みていなかったのか?と怒られてしまうことに……なのでここでみてメモを取ることにしましたので気にせずお願いします。」

「えーと……よくわからないですけどわかりました。もし料理の途中でわからない事があれば聞いてください。」

「えーー!!良いんですか!!でもそうするとレシピになってしまいますけど……」

あーそうだった。基本的にレシピを教えたりすると金銭が発生するんだった。この世界では、自分で気づいたのをメモするのには金銭はかからないけど、教えてもらうのには金銭が発生するということを忘れてた。

「そうしたら私は独り言を言うので、あなたも独り言を言ってください。たまたま会話みたいになってもお互いに独り言だった訳なので金銭はかからないと思います。しかもあなたの手書きなので、私のレシピかどうかは他の人にはわからないですからね。」

と小さい声で言いながら最後の方は、薄ら笑みを浮かべてニコッと笑いかけた。

「それは魅力的な提案ですが、正式にレシピとしてもらえればこれほど光栄なことはないです。」

「えっ?でもさっき考えてる感じでしたけど。」

「いえ。金銭の受け渡しのことではなくどれぐらいの価値かわからずにいたのですが、聞くのが一番正しいかなと思いまして、ずばりお嬢さんこのレシピは、いくらぐらいですか?」

怖いぐらいの笑顔でジリジリと近寄ってくる

少しずつ壁際に詰め寄られるがそこで受付の人に気づいてもらえ事情を説明するとその人がまさかの店主であった。

「うーんあの朝食のレシピか。確かに教えてもらいたいな。お願いだ、お嬢さん金貨1枚で教えて貰えないだろうか?」

そんな額ここで稼ぐの?いや私の方でもっと安くしよう。

「教えるのは全然大丈夫です。後金額も銀貨10枚で大丈夫ですよ!!」

これなら手持ちのお金もかさばらないし、簡単な料理だから、そこまで大きなお金(金貨に比べればだけど)をもらう必要がないのでこれぐらいかなと思っていたが、

「はぁ〜。一応店主をやっている身から言わせてもらうとお嬢ちゃんこのレシピの価値を下げちゃダメだよ。売られた側が悪人でない限り後々罪悪感に苛まれてしまう。」

「なるほど。そういうもんなのですね。」

この人の言うとうりだ私は、遠慮したつもりなどなかったがそういう考えもあるか。

「そうだとも。しかもこのレシピを出してかなり儲ける可能性があるのだからね。私がさっき言った金貨1枚は、これで売ってもらってもまだこちら側の罪悪感が少し和らぐかなと思っての事だ。」

「そうすると。ごめんなさいこのレシピの価値がいまいちわからないのと、レシピって通常どれぐらいで売るものなのですか?」

「うーん……そうだな。まずレシピの通常の金額はそうだな銀貨50枚ぐらいか。ただこれは新しい料理人がもし発表した場合だ、味は保証されてない。だがお嬢ちゃんは、今回の朝食を作ってもらいそれを食べた人や、みていた人、匂いをかいだ人、それぞれが同じことを言うこれが評価だな。それを踏まえて私なら……」

いやいやなんでここで溜めるの!!今めちゃくちゃいい話なのに。

「それで店主さんならいくらで売りますか?」

「あっ。うん。金貨5枚は固いかな。」

えーー。そんなにするの。あんなに簡単に作れるのに!!でもそんなにもらうと私の方が罪悪感にさいなまれる

「店主さん、なら金貨1枚で!!金貨1枚でお願いします!!」

「うん?急にどうした。いや、当然私達は構わないが。」

「よかった。お金を持ちすぎても怖いので……」

私がそういうと店主さんの顔が歪んで、

「お嬢ちゃん、ギルドに預ければいいんじゃないか?」

「えっ!!ギルドってそう言うこともやっているんですか?」

思わず質問を返してしまった。

と言うかギルドで説明してくれた男の人伝え忘れてたな!!

ふぅ。ちょっと感情的になったが、この年齢の子がかなりの金額稼ぐのは、ありえないだろうからある程度大きくなったら話すつもりだったのかも。うん。そうに違いない。

「そうか。ギルドで教えてくれなかったのか。後でクレーム出しとくよ。」

「それは大丈夫です。私が急に大金を稼ぐとは思ってもいなかったでしょうから。ただこのお金をギルドに持って行く時に一緒についてきてもらって証明と注意をしてもらいたいんですけど。」

「それは!!任せて!!お嬢ちゃんのためなら全然問題ないよ!!」

と言ってもらい、料理人にメニューの内容を教えると大感激し、今日作っている時に更に詳細にメモを取るその姿を見てさすがだと感じ、ところどころアドバイスをして、レシピが完成した。そのレシピを大事そうに抱えながら一度自分の部屋に戻るみたいで、店主さんは笑いながら早く戻ってくるようにと伝え、私の方を見て

「準備ができたら受付で待っているからね。」

「もう準備できています。すぐに出発できますよ。」

「もうできているのかい。わかった。私もすぐ準備するからここでちょっと待っててくれ。」

と言って調理場から出ていった。しばらくすると受付の格好ではなくラフと言うべき格好で、でてきた。

「待たせたね。それじゃギルドに行こうか。」

「よろしくお願いします。」

そう言って荷物を持って宿を出てすぐにギルドに着く。そうだよね。だってギルドのすぐそばだから私も宿泊したし、なんなら朝食の噂?を聞いて冒険者がいっぱい集まるぐらいなのだから。ギルドに着くとまだ朝早いため人全くと言っていいほどおらずかなり新鮮だったが店主さんが受付の人に

「預金の件で来たんだけど……」

「はい!!預金ですね。預入ですか?」

「いや、このお嬢ちゃんが説明を受けてないみたいでね。なんでなのかなと思ってきたんだけど。」

「えっ……あっ!!そうだ!!すみません!!私が担当したんですが、確かにしてないです。お嬢さんすみません。」

こっちが驚くほど早く謝ってきた。そうされるとこれ以上何も言えない。

「それはもういいですよ。それで仕組みはどうなっているのですか?」

「はい。ここで預かったお金は、他のギルドでも引き出すことができます。ただその際には必ずギルドカードを提示が義務付けられています。そして預金をするときも同様です。

こちらにある専用の魔道具で本人確認と預金額を確認してからお金を渡します。」

「なるほど……後質問なんですが、紛失した場合はどうなりますか?」

「その場合銀貨5枚で再発行が可能です。かなりの高額なので、ギルドカードの管理には気をつけてください。」

「はい。わかりました。絶対無くさないようにします。」

受付を離れて空いてる席に座る。よし、ここから本題だ。

「店主さん。そしたらあの代金をここで支払ってもらっていいですか?ギルドカードに保存したいのですが。」

「あぁ。構わないよ。はい。これがあの代金の金額だよ。」

と渡されたのは、金貨5枚だ。

「ありがとうございます。ってこれは、多いですよ!!」

とかなり焦る私それを見ながら店主さんは笑い。

「いいのいいの。あのレシピの価値をお嬢ちゃんには、言ってあるから逆にしっかりもらってくれ。」

とここまで言われて断ることが出来ずに受け取った。そしてそのまま再度受付に行きお祖母様からもらった金貨10枚のうち7枚とさっきの金貨5枚合わせて13枚あずける。手続きが終わったのを確認すると緊張が一気には抜けて気が楽になったが、重さは変わらないはずなのにギルドカードがかなり重く感じた。

「さてと。この後お嬢ちゃんはどうするの?」

「王都に向かいます。」

「そうか。やっぱりそこは変わらないんだな。」

「そうですね。一回決めたことなので。」

「今回の宿代は、私からのプレゼントで無料でいいよ。そのかわり帰ってきたら必ずここによってね。」

「はい。もし帰ってきたら必ず寄ります。プレゼントありがたくいただきます。」

「うん。素直でよろしい。」

と言って頷くと私の背中をバシッと叩き

「頑張れ!!とは言わないよ。だが行ってらっしゃい!!」

そう言ってもらい私は胸がいっぱいになり目を袖で擦り笑顔でこう返した。

「行ってきまーす!!」

好評でしたら長編を書きたいと思っておりますので評価お願いします。

作者からのお願いです。

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と思っていただけましたら、

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