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1巻P51_臍帯つぐ祝、1巻P53_臍帯の竹刀の事

○1巻P51_臍帯つぐ祝

小児出生の時にへその緒を切ることは、古は足利将軍家においても、将軍がお産所に行って自ら我が子のへその緒を切るものであった。

『簾中旧記』には、「お産所の(中略)あとつぎが生まれて、公方様がえなをついだ」と書いてある(あとつぎとは嫡子のことをいい、えなをついだとはへその緒を切ったことをいう)。

また、『三議一統』には「ある時に初めて将軍家にあとつぎが生まれた(中略)へその緒を切るために、将軍が来てそのへその緒を切った」云々と書いてある。

貞丈の私案として言うが、将軍自身がへその緒を切るというのは、竹刀たけかたなを使って切る真似をするのである。その後、習熟した女房衆が実際に切るのである。

お産の時に竹刀をでへその緒を切ることは、神代からの風習である。

『日本書紀』神代巻に「竹刀あをひえでその子どものへその緒を切る」と書いてある。これは火明命ホノアカルノミコト火酢芹命ホノスセリノミコト・火々出見尊ホホデミノミコトが誕生した時のことである。

『和名抄』巻15における膠漆の具の項に「竹刀について、『日本記私記』に「竹刀あをひえと竹刀のことをいう」とある」云々と書いてある。

【頭書】『康和御産部類記』に「皇子が誕生した。その物具(※もののぐ。後述の銅刀のことか)について、経忠朝臣が差し上げられたもので、その銅刀でへその緒を切る。」と書いてある。


○1巻P53_臍帯の竹刀の事

臍帯へそのおを切る竹刀を「へら」というのは誤りである。

まさしく小刀の形を竹で作った物なので、竹刀というのである。

『三議一統』にも竹刀と書いてある。臍帯を切るときは、土器の破片を重ねて使い、その破片を臍帯を当てて切ることを、これも『三議一統』に書いてある。

○1巻P51_臍帯つぐ祝

竹刀で臍の緒をつぐ(切る)のは古代からの風習なのだ、と言ったところで頭書により銅刀が登場してアレ? となるところです。

なぜ竹なのか……という部分には触れられていないので、神代の時代の冶金技術の問題か、文化的な意義があったのかもしれません。


○1巻P53_臍帯の竹刀の事

「へら」と言っている現場を実際に見たような内容です。

竹や土器を使用するのは古代からの風習であることを思わせます。

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