『コロナという、一つの時代』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
『コロナという、一つの時代』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
㈠
我、振り返りし、暁は、丁度、時の止まった異次元的包囲網。
我、振り返りし、明朝は、ステンドグラスの壊れた破片。
我、振り返りし、生存は、君に託された、クセニエの実現化。
我、振り返りし、展望は、ジャックと豆の木の様な、童話の中の生活圏。
㈡
コロナという、一つの時代、後世では、あんな時代があったと、振り返られるであろう一つの時代。
コロナという、一つの時代、それは、戦争の様な現象体験で、人類を渦巻いた一つの時代。
コロナという、一つの時代、真っただ中に居る我々には、抜け道すら未知数な一つの時代。
コロナという、一つの時代、死を前にした、詩人が多く居たとされる、芸術模倣の一つの時代。
㈢
我、振り返りし、一つの時代、コロナと言う、言葉の言の葉さえ枯らした、迷妄の世界に、居た時代。