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第十三羽 起床?復活?と朝ご飯

「あれ? ここは……」


双葉は外の太陽の光によって目を覚ました。双葉が周りを確認すると、ベット下に布団を引いて茜と美穗が一緒に寝ていた。


「今、何時かな?」


 双葉は時計を見つけ時間を確認すると時計は午前七時半を指していた。


「あれ? 私、なんで……」


(おかしい、昨日お風呂に入ってからの記憶が無いぞ? あれからどうなったんだ? それに服もちゃんと着ている。俺はちゃんと風呂から出られたのか?)


双葉が自問自答しているとその声で目が覚めたのか茜が布団から体を起こした。


「……ぅん? 双葉? 目が覚めたの?」


「あ、茜ちゃん、起こしちゃった?」


「いや、大丈夫。 ちょっと早いけどいつもこれぐらいだから。 それはそうと、双葉、もう大丈夫?」


「えっと……?」


双葉が不思議そうに首をかしげていると茜は「ああ…」と納得したように双葉のベットに移動して、双葉の頭をなでる


「双葉、お風呂の中でのぼせて意識失ったんだよ? 美穗が双葉にちょっかいを出すのはいつものことだけど、今回はやり過ぎだと思ったから私から怒っておいた。 私も美穗に乗った部分があったから反省してる… ごめんなさい。」


「い、いや、だいじょうぶだよ? そ、それに私、あんまりお風呂から後の記憶が無くて…… 迷惑もかけちゃったみたいだし、お互い様だよ」


茜は双葉の言葉にため息をつく。


「はぁ… 双葉、何でも許してしまう双葉の性格はとても良い物だと思う。 だけど、怒って良いところはしっかり怒っても良いと思うよ。」


「う、うん、でも、今回は断れなかった自分のせいでもあるから……」


「うん、わかった。 双葉は双葉だもんね」


 茜はあきれたような顔をする。それを見た双葉は納得がいかないような顔をして茜を見る。


「なんか、私、あきれられてる気がする……」


「よくわかってるね。」


「むぅ…」


 むくれている双葉に対し、面白い物をみるような顔で双葉を見る茜。

 そして茜はしばらく双葉の頭をなでてベットから降りる。


「それじゃあ、そろそろ下に降りようか。 美穗は多分起こしても起きないから放っておく」


「わ、わかった」


 茜は部屋を開けて階段を降りて下のリビングに降りる。そして双葉はそれに続くように部屋を出ようとしたが美穗が布団を蹴っていたため、布団を美穗に掛けてから部屋を出た。


そしてリビングに降りるとそこには茜と美穗の母親 陽依がソファーに座ってテレビを見ていた。


「あら、おはよう双葉ちゃん。 昨日はごめんなさいね? 私の娘が。」


「あ、おはようございます。 き、昨日のことはもう大丈夫ですので…」


「そう? また何かしてきたら私に言ってね? 私からしっかり言っておくから」


「は、はい」


 双葉は苦笑いしながら陽依の言葉に返事を返す。


「それで、その馬鹿娘はまだぐっすりなのね。」


 陽依の言葉に双葉と茜の二人は「「さすが母親だ」」と口をそろえた。


「私はあの子の母親よ? あの子のことなんて大体は想像がつくわ」


 陽依は自慢げに口にする。


「あ、それはそうと、今日、近くの小学校の体育館を借りて、大人たちがバドミントンの練習をするみたいだけどどうする? 行く?」


陽依は意地悪をするような笑みを顔に浮かべながら二人に聞くと、二人の答えも同じで「行く(行きます)」と陽依に返事をした。


「それじゃあ私はご飯の準備するから先に行く準備しておいで?」


陽依の言葉に二人は頷いて再び二階の美穗の部屋に向かった。


「ふへへ、双葉ちゃん…」


 美穗の部屋に戻ると布団の中から美穗の寝言が聞こえ、双葉はその寝言に苦笑い、茜は双葉に静かにのポーズをして、美穗の頭に回り込み、腕を思いっきり振り切った。


「ふぇ!? 何事!?」


「おはよう、目は覚めた?」


「目は覚めたけど、頭痛い…… 茜ちゃん、叩いたでしょ……」


 美穗は痛む頭を押さえながら茜に文句を言う。


「このぐらいしないと起きないでしょ? いつも後何分って言って起きないんだから。」


茜がそう言うと美穗は図星だったのか茜から目をそらし、頬に手を当てた。


「いいもん、それなら双葉ちゃんに起こしてもらうもんね!! それならもう頭叩かれなくていいもん。」


「わかった。それなら今度から双葉にも美穗を起こすときは布団にダイビングして起こしてもらうから」


「…………自分で起きます」


茜が出した方法に少し?考えた美穗は痛みを回避する方を取った。


「さて、美穗も起きたし、準備を終わらせようか」


「そうだね、美穗ちゃん、今日、近くの体育館で練習があるみたいなんだけど行く…かな?」


「練習? 行く!!」


 双葉の問いに即答で答える美穗に、ため息をつく茜


「双葉、美穗は聞かなくてもわかってるから聞かなくても良いと思う。」


「茜ちゃんからのあたりが強いと思う、今日この頃…」


「あたりが強い? 何のことかわからないな?」


 茜は笑みを浮かべながら首をかしげる。


「あ、いや… 何でも無いです。」


「あ、茜ちゃん、き、昨日のことなら私、大丈夫だから…」


「う… 双葉ちゃんの優しさが痛いよ…」


美穗は自分の胸を押さえながらそう言うと、双葉に向き合って頭を下げた。


「双葉ちゃん、遅くなっちゃったけど、昨日はふざけ過ぎちゃってごめんなさい…」


「ううん、確かに昨日はびっくりしちゃったけど、怒っては無いから大丈夫だよ。 ただこれからはあんまりしないでくれるとうれしいかな?」


「…はい、以後気をつけます」


「さて、双葉が許してくれたから準備の続きをしようか。 私もこれからは悪乗りしないように気をつける。 あと、また美穗が何かしようとしてたらちゃんと止めるから。」


茜は決意した顔で双葉にそう告げる。 双葉は苦笑いで小さく、うん。と頷く。


「さてと、準備の続きをしようよ!! 二人はバッグは持ってきてるからほとんど終わってるよね?」


美穗は部屋に広がる空気にいたたまれなくなり、自分から話を繰り出し、話を変えた。


「うん、バッグの中にほとんど必要な物は入ってたから準備はほとんど終わってるよ。後は着替えなんだけど… 昨日持ってきた服で大丈夫かな? 余分に持ってきた分だけど。」


「良いと思うよ。 私も着替えは余分に持ってきた物だから。」


「じゃあ、後はタオルとかだね。 それなら家の分使って良いか、お母さんに聞いてくるよ。 ちょっと待っててね」


 美穗は二人にそう言うと、急いで部屋から出て行き、階段を駆け下りていった。


「双葉、今回の練習だけど……」


 茜はそこで言葉を止める。


「どうしたの?」


「あ、いや、ただ、今回の練習で私たち二人のプレイを見ててほしくて… 昨日、奥原選手と試合をやってた双葉を見てて、私も早く追いつきたいと思ったの。 美穗も昨日練習を見てる最中に私もうまくなりたいって言ってたから私と気持ちは一緒だと思う。 私たちもうまくなりたい、だからお願い……」


茜は双葉に頭を下げる。それに双葉は笑顔で答える。


「それぐらいなら全然大丈夫だよ!! 私にできることなら全然聞いてくれて良いよ!! 私もみんなでうまくなりたいもん。」


「そっか、ありがと、双葉」


「二人とも~! お母さんがタオルとか水筒とかなら家の使って良いって! 後、ごはんができたから降りて来てって~!」


 階段の下から美穗の声が部屋に響く。


「それじゃあ、まずはご飯だね。 行こっか」


「うん」


 茜と双葉の二人はカバンのジッパーを閉めて、部屋から出て、リビングに降りる。

 リビングには陽依が作った朝ご飯、白ご飯、卵焼き、豚汁、焼き鮭がテーブルの上に人数分並べてあった。


「うわぁ、おいしそう!!」


双葉は思わずそう口にした。


「本当においしそう。」


「二人とも、感想も良いけど、早く座ろうよ。 せっかくのご飯が冷めちゃったらいけないからね」


美穗の言葉に二人は頷いて椅子に座った。

そして陽依もそろい、四人ともいただきますと言ってそれぞれ朝ご飯を食べ始めた。


「うん!! おいしい!!」


「本当に、私はこの卵焼きの味付けがすごい好みだな」


「私もお母さんの卵焼きは大好きなんだ!! でもお母さん、絶対に隠し味を教えてくれないんだよ?」


「そうなの?」


「あらあら、美穗にはまだ早いわね。時期が来たら教えてあげるわ。」


「いつもこう言って、教えてくれないの」


 四人とも同じ食卓を囲みながら様々な会話をしている。

 そして会話を弾ませながら四人は朝ご飯を楽しみながら食べ進めて数十分後にそれぞれ食べ終わった。


「ふぅ、ごちそうさま」


「おいしかった。 おばさん、ごちそうさまです」


「ごちそうさまでした!!」


 三人の言葉に陽依はお粗末様と返し、お皿を集め、ささっと片していく。


「三人とも、時間まで余裕があるから、ゆっくりしてて~」


「あ、お皿、洗いますよ」


 双葉は陽依に声を掛けるが…

 

「良いのよ、双葉ちゃんたちはお客さんだからゆっくりしてて。」


 陽依はそう言い台所に姿を消した。


 そして、三人は陽依の言うとおりゆっくりしながら時間を過ごし、家を出る時間になる。

次回は練習に行き、バドミントンを実際にやります。

文章で内容が伝えられるようにちょっと書き方を特殊にするかもしれません。


次回の話なのでまだ詳しくは伝えられませんが実況?みたく書きたいと思います。

もし読みづらいなどあれば遠慮無く言ってください。


それとPV数が10万を超え、ブクマ数も500人近くまで伸びました。

更新を再開してこれほどの方が読んでくださって本当に感謝しかありません。


更新が遅いと自分でも思いますが引き続き頑張りたいと思います。

最後までよろしくお願いします。

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