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九羽 イベント終わり…

双葉は由紀に言われたことについて考えながら二人が待っている車に乗っていた。


(それにしても奥原選手が言っていた同じところに上がっておいで?って言う言葉、奥原選手は俺のことについて何か知っていたのか? それにラケットも、今までは双葉ちゃんが使っていたラケットをずっと使っていた。 それなのにそのラケットが奥原選手は俺に合ってないと言っていた。 ああ~~~~! わからん!!)


双葉はいらつくように髪をワシャワシャっとした。 どうやら考えがまとまらずにイライラしているみたいだ。


そして双葉がしばらく歩いて居ると美穗たちが乗っている赤い車が見えた。


「まあ、今考えてもわからない物はわからないか…… まずは美穗たちと合流しないとね」


双葉はそう言って、車に向かって走った。

そしてトランクにバッグを乗せると後ろの窓から車に乗った。


「双葉ちゃん、お帰り、奥原選手と何話したの?」


車に乗るなり美穗にそう聞かれた双葉は知られたくないところを省きながら美穗と茜に由紀と話したことを二人に教えた。


「まあ、いわゆるアドバイスってやつかな? あ、それと奥原選手からラケットを一本もらったんだけど……」


「え!! 双葉ちゃん、奥原選手からラケットもらったの!? なんで!?」


「えっとね、奥原選手に使っているラケットを見せてって言われたから見せたんだけど、何回か素振りした後にラケットを取り出してからこれをあげるって…… でもその後すぐに行っちゃってラケットを返してもらうの忘れちゃった。 ごめん……」


双葉は美穗に謝った。 なぜならあのラケットは入れ替わる前の双葉と美穗が美穗の母親からもらい、ずっと使っていたものだからだ。


「だ、大丈夫だよ!! あのラケットはもう双葉ちゃんの物だし、しかも古くなってたもん。 だから大丈夫だよ。 ねえお母さん?」


「そうよ、あれはもうとっくに双葉ちゃんにあげた物よ。 それに古くなってた物だからこんなもので良かったのか不安だったから。 新しいラケットをもらえて良かったわ。 美穗には今度買ってあげるからね」


美穗のお母さん、陽依は双葉と美穗にそう言った。


「ほんと!! お母さんありがとう!!」


「私も見てて二人のラケットは古くなってたから言おうと思った。 でも二人ともあのラケットをものすごく大切に使ってたからなかなか言えなかった。」


茜は頬をかきながらそう言った。


「そうなんだ。 でもこれで三人とも新しい道具でバドミントンできるね。 茜は新品のラケットを持ってるみたいだし、双葉は奥原選手からもらったみたいだから。」


「うん、そうだね。 せっかくの新品なんだから折れたりしないように気をつけて使わないとね」


「折れたりしたらせっかくのラケットが勿体ないしね。」


三人ともが新しいラケットを丁寧に扱うよう気をつけるように決めた。


「それじゃあ、これからどうするかだけど……」


美穗はそう言って車の時計を見た。時計は午後四時を指していた。


「学校の卒業式がお昼に終わって、それから来たのに結構時間が立っちゃったね。 ご飯とか大丈夫?」


美穗が後ろを見ながら二人にそう聞くと、どこからかきゅうぅぅというかわいい音が車の中に響いた。


「こ、これは聞き間違い。 おなかなんて鳴ってない……」


「え? でも……」


「空耳。 絶対空耳だから。」


茜が慌てたようにそう言い、美穗が茜に聞くと茜は顔を真っ赤に染めながらそう言った。

双葉はそのやりとりが面白かったのかクスクスと笑っていた。


「あらあら、おなか減っちゃったみたいね。 それならこのままどこか食べに行きましょうか。」


陽依の言葉で遅い昼食を食べに行くことが決定した三人は何を食べたいか相談していた。 しかし、茜の顔は少しだけ赤かった。


そして三人が話し合った結果、見事に食べたいものがわかれ、ファミレスに行くことになった。


ファミレスに着くと美穗と茜は席に着くなり、メニューを開いて自分の食べたいものがあるのを確認するとすぐさま店員を呼び、注文した。 双葉はおなかが減ってないことを伝え、陽依と同じドリンクバーを頼んだ。


「本当に良いの? ドリンクだけで? 遠慮はしなくてもいいのよ?」


「大丈夫です。 本当におなか減ってないので。」


「本当? それなら良いのだけど」


しばらく話していると頼んだ食事がテーブルの上に運ばれてきた。


美穗が頼んだ物はハンバーグ定食で、茜が頼んだ物は唐揚げ定食だ。 二人はテーブルに運ばれてくると声をそろえて「「いただきます」」と言った後に食べ始めた。


そして双葉はそれを見てから席を立ち、ドリンクを入れて、陽依に渡して、自分の飲み物もテーブルに置いた。 そして水を二人分用意して美穗と茜、それぞれに渡した。


「あら、ありがとね。 それで、美穗たちはご飯を食べた後はどうするの? もう家に戻る? それなら送っていってあげても良いのだけれど」


陽依が三人に聞くと美穗が口に入った物を飲み込んでから首を横に振り、話した。


「食べてからは今日撮ったビデオとかを見たいから私の家に集まる予定だよ? ね、二人とも」


「できればだけどね? もちろん時間とかがあるから厳しいなら別の日にやれば良いことだし」


「双葉の言うとおり、さすがにこれ以上は無理を言ってもいけないと思う。」


「う~ん、お母さん、何かあったっけ?」


「いや? 今日は特に無いわよ? だからあなたたちの好きにしなさい?」


そうして三人はあーだこーだと話し合って、最終的結論は二人が食べ終わる頃に決まり、せっかくならみんなでお泊まり会をしようという結論になった。


三人は一回家に戻り、親に許可を取って、美穗の家に集まることになった。


「それじゃあ、いったん家に帰ってから、美穗の家に集合だね」


「わかった。 家が近いからすぐにいけると思う。」


「私も美穗の家の近くだか遅くはならないよ」


三人と陽依はファミレスから出ると、車に乗り、三人はそんなことを話した。

そして車は程なくして美穗の家に着き、双葉と茜はいったん家に戻った。

今回は少し、のほほんとした何気ない日常的な話でした。

なので少し文字数は抑えましたが楽しんでもらえたならうれしいです。


これは別の話になるのですがこれから先の話でどんどんバドミントンの用語なんかがいっぱい出るようになると思います。 例えば打ち方やルールなど……


なのでバドミントンがわからない方でも読みやすくなるように使っている用語やバドミントンのルールについてを軽くまとめた物を番外で近々出そうと思います。

ですので軽くでも目を通してもらえるとうれしいです。


ですがあまりに難しい用語などは使わないように気をつけるのでこういうのもあるんだな~ぐらいに思ってもらえればうれしいです。


長くなりましたが作者からは以上です。


評価や感想もしてもらえるとうれしいです。

(最近、感想でいろいろ教えてくださる方がいてうれしい作者です)

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