表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

プロローグ

人も獣も活動を終わり寝静まる夜。

 空には灰色の薄い雲が広がり、隙間からは大きな満月が顔を覗かせ、淡い光で地上を照らす。

 照らす先には半壊した巨大な協会が建っていた。

 黒を中心とした色合い、長年放置されていたのか、壁には蔓が絡み合い、おどろおどろしい雰囲気を漂わせていた。

 そこは、高い山々のあいだにある、鬱蒼とした木々が生い茂った、濃い霧が立ち込める森の中にあった。

 教会の中、広々とした空間、ここを支えていたであろう太い柱が連なり、奥に見えるのは手を組み6枚の翼を生やしたどこか青年にも女性にもみえる石像と側で仕えるように跪いた2体の悪魔の像。 

 像の前には黒いローブを羽織り、顔まで隠した黒い集団が一つの幾何学模様の黒い光を放つ魔法陣を囲んでいた。

 黒い集団は手を組み膝を地につけ何事かを一斉に唱えている。

 どこかに潜んでいたのか柱の影の中から一人、音もなく出てくる。

 そして、バッと手を上にかざし満月に向かって言い放つ。

 「あぁ、神よ、我らの親愛なる神よ、準備は整った、汝の力で我らの願い叶えてくれ! 贄ならば用意した、きっと汝は満足してくれるであろう」 

 唯一見える目をギラギラと光らせ魔法陣の中を見る。

 魔法陣の中に小柄な少女が横たわっていた。

 薄緑色の髪を肩までのぼし斜めに切り揃えた前髪、少しつった目にマリンブルーの瞳、小さなぷっくりとした唇、汚れをしらないような純白の肌、少し控えめな胸。

 きわめつけが少し長く尖った耳。

 そんな少女が手足を縛られ気絶している。

 少女の目からは一筋の涙が流れていた......。

 過去の夢、そしてある人と出会う夢を見て―――

 

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ