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小説つくーる 〜練習帖なり〜  作者: こさじ
第一章 【まず作る】
5/12

推敲1


 前回、『女神(仮)』をちょうどいいところまでを書き、次に見直す。見直すといっても、あの文章を書くのにしても集中力が切れないうちに誤字脱字などの見直していたのですが、読み返すとやっぱり何かおかしい……

 自分で書いて自分で編集するんで限界はありましょうが、自分の文章でどうしても納得いかない!とか、しっくりこないとかないですか?

 で、前回のでしっくりこないのが


【正直、安東の頭に、ミキをどうにかしてやりたいという欲望はなかった。連れ帰って来たことも自分自身で信じられなかった。このまま犯してやりたいのか、気が済んだら人目を盗んで捨てに行くのか、何も決められず何も思い浮かばずに、けれども身体の奥底から芽生えたばかりの声に突き動かされていた。】


 欲望がない。下心がないと書いておいて、その後に犯してやりたいのかどうか決められないって書いている。

 ……コレ、変だろう。おかしいだろう。善意かまでは書いていないけども、ミキに対しての気持ちがハッキリしない。というより、欲望ありあり、興味津々なのに矛盾することを最初に書いちゃっているから気持ち悪いんだ。

 となれば、どうすべきか?本当に「正直なことを安東に言わす」か?


【正直、安東はわからなかった。介抱してやろうだとか、ゴミ山の中で可哀想だとか思うわけもなく、連れ帰って来てしまったことに戸惑った。けれども、身体の奥底から「それでいい」と声がする。】


 うーん、“思うわけもなく”がしっくりこない。


【正直、安東はわからなかった。介抱してやろうだとか、ゴミ山の中で可哀想だとかいう気持ちはなかったのに、連れ帰って来てしまったことに戸惑った。けれども、身体の奥底〜】


 “のに”とすると、何やら可愛らしく幼いイメージが浮かぶので別バージョンではどうだろうか?そして、部分部分をかえていく。


【正直、安東はわからなかった。介抱してやろうだとか、ゴミ山の中で可哀想だとかいう気持ちはなかったにも関わらず、連れ帰って来てしまったことに戸惑った。だが、身体の奥底から芽生えたばかりの声が「それでいい」と肯定する。】


 なんだか…鬱陶しいというか、くどいというか、もっとスッキリさせて、安東が自分の感情について行けない、でも、目の前のミキに魅入ってしまって勝手に身体が動いてしまう――そんな文章にしたいので…


【正直、安東はわからなかった。介抱してやろう、ゴミ山の中で可哀想だという気はなく、連れ帰って来てしまったことに戸惑うが、身体の奥底から響く「それでいい」と肯定する声に従ってしまった。

 自分で、自分がわからない……しかし――、汚れた服を脱いだミキの身体はしなやかだった。】


 こんなカンジではどうだろうか?次に来るミキの裸体を眺める描写に繋がるんではないだろうか。


【正直、安東はわからなかった。介抱してやろう、ゴミ山の中で可哀想だという気はなく、連れ帰って来てしまったことに戸惑うが、身体の奥底から響く「それでいい」と肯定する声に従ってしまった。

 自分で、自分がわからない……しかし――、汚れた服を脱いだミキの身体はしなやかだった。

 肌は蛍光灯の光でより艶かしく輝き、だけれど薄っすら口紅の残った唇が妖しく誘う。

 しかし、安東は手を出すことはしなかった。いや、出せなかった。この瑞々しいミキの身体に神々しさを覚え、こ汚い自身に舞い降りた女神にさえ思えたのだった。】


 でも、またスッキリしないので続きをかえよう。


【蛍光灯の下で艶かしく輝く肌、薄っすら口紅の残ったそこから甘い誘いが聞こえるようだった。

 けれども、安東は手を出すことはしなかった。いや出せなかった。この瑞々しく妖しい色香を放つ身体に神々しさを覚え、こ汚い自身に舞い降りた奇跡に思えたのだ。彼女はそう――女神だ。】


 ……今は、これが精一杯ですね。


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