ゲオルギウス=ラウザード(仮)
度々言っていた「殺人鬼の弟子」の本編にあたる作品の予告的なお話です。下の方の台詞集は出す予定ですが、まだ未定です。
未定と言えばタイトルも未定です。だから、本当にこのタイトルも仮なんですよ。
あと、もし感想で「殺人鬼の弟子」よりもこっちを書け、みたいな事を言われれば前向きに検討します。てか、party×bood’sに時間がかかりすぎてあっちを書けない……
-人々は星を追い 星は人々の意思を知らずに照り輝く-
-天は無情である-
-追う者達に何一つ残さず永劫奪い続ける-
-求める者達に絶望を永久にを与え続ける-
-天は無常である-
-始まりで万物を産み出し-
-終わりで万物を死に誘う-
-人は憎み 天を見上げ-
-天は嘲笑い 人を見下し-
-傍観者達にも終わりを齊す-
-死に狂え 死に狂え 死に狂え-
-さぁ、諸共残らず死に狂え 皆、死に絶えろ-
-天は汝らを駆逐する-
-その闇を穢す光をも蝕み犯し-
-その光は穢す闇を際限なく貪り喰らうのだ-
-世界よ我と汝に終わりを告げろ-
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
-何だ?何なんだ?このガキはァッ!
「う、うわぁぁぁ!!」
叫び声を上げながら18、19ぐらいの青年へ向かい腕を伸ばす。
「カハッ」
青年は血を吐きながら四腕の大腕を持つ巨体の男に吹き飛ばされる。青年の血が嵐のように舞い上がり、不愉快な音を立て地に落ちる。
「ハハ、ハハハ」
地に落ちた青年は目の前の大男を嘲笑う。大男の内心に恐怖が、否、恐慌が吹きすさぶ。
「何なんだよ!!何だってんだよテメェはよぉぉぉぉッッ!!!」
大男は自分の中の恐慌を無視するように少年の体を締め上げる。そうしなければ自分の中の何かがこの青年に殺される、そう思えて仕方がなかったから。
追い詰めている。状況がそうでも精神は逆だ。自分が追い詰められている。四腕の男はそれを自覚したくなかった。
「なぁ、アンタ」
「ひっ!?」
青年は暗く笑みを浮かべ男に指を指す。
「アンタ、胸のある女嫌いだろ?」
「はぁ?」
その驚きは青年が突拍子も無いことを言ったからではない。図星だったからだ。
「なん……で?」
「驚くなよ化け物。性癖バレただけだろう?なんの問題もないと思うけど」
青年を絞め上げている腕が震える。
「例えば、だ」
絞め上げられている状態で青年は言葉を吐き出す。
「例えば巨乳の女に振られたから巨乳の女が嫌いになったが男がいました」
「お前……」
「男はその女を殺しました。おいおい、振られたぐらいで殺すなよ。自慢じゃないが俺は彼女に何回もアタックしたのに」
ククク、と堪えるように嘲笑う。
自分の事を言われている、そう確信するのに時間はたいしていらなかった。
「その後も……」
「……黙れ」
「あら?気に障った?そのせいで少女趣味になったロリコンさん?」
ニヤリと笑うと口に溜まっていた血を吐きかける。
「ガキ……貴様……ッ!」
「喋るなよ、口臭キツいぞアンタ」
青年は不敵に笑う。まるで人生を最後まで生きたかのような底の見えない笑みだった。
青年を締める力を更に強める。だが、青年の笑みは消えない。
「あ……言いたい……ことが……あったんだ」
「なに?」
皮膚から、服から血が滲み滴り落ちる。その血の一滴にすら恐怖を感じる。とんでもない質量がその血にはあるのではないか?そんなバカな妄想が頭に浮かぶ。
途切れ途切れの声に魂を削られるような感覚になる。
「…ぇ……よ……が」
「……なんだと」
声が掠れて聞こえない。その掠れた声にも己の総てを削ぎ落とす力が込められているような気がする。
笑みを消し青年は叫ぶ。
「テメェッ!さっきからべたべたと触り過ぎなんだよッ!このロリコンがァッ!!」
蹴る。しかし青年の足が小気味よく折れる音がするだけで何も起きない。男は安心する。これでもうこの青年は動けない。
いや、違う。青年はただ時間を稼いだだけだった。
「じゃ、言いたいことも言ったし後は頼むわ蓮也さん」
蓮也。その名前を聞き体が震える。青年にたいする恐怖が霧のように捉えられない恐怖なら、この恐怖は明確だ。騎士の剣。それが己へと振るわれる。
「俺は君の事を知らないんだけど、どうして君は俺を知っているんだい?」
四腕の男が振り向くとそこには深紅の瞳に黒い長髪を一つに纏めた青年がいた。その手には一振りの剣が携えてある。
「まぁ、そこは後で説明するよ。ってか、名前ぐらいなら調べれば分かるって。それより今はこいつどうにかしてくれ」
「言われなくても。それが俺の仕事だからね」
剣が抜かれる。普通の長剣よりも幅がやや大きい。
「騎士王だと……ッ!?聞いていないぞッ!!話が違う!」
狂乱した様子で4つの腕から円陣が光る。
「術式か……こうして見るのは今回は初めてだな」
「君、本当に何者?」
蓮也と呼ばれた長髪の男は怪しげな声で血塗れとなった青年を見つめる。
「それは説明するって。とにかく野郎を頼むわ」
「……」
男に剣を向けたまま、青年へ訝しむように目を細める。
「蓮也。紅井蓮也さん。騎士王の戦鎧の継承者。アンタなら奴を簡単に倒せるだろ?」
-バァァァッッ!
青年が言葉を放つと、それに合わせたように術式から四腕の男から光の段幕が吹き荒れる。蓮也は剣を一閃。全てが叩き落とされた。
「……俺の素性は調べれば分かるんだろ?」
「そうだな」
段幕を全弾一振りで潰すと蓮也は青年へ動揺を悟られないように努めて冷静に返す。
青年は「悪いな」と一言断ると、
「『未来』」
「…………本当に君は何者なんだ?」
蓮也は驚愕で表情を凍りつかせる。
「だから、それはちゃんと説明するよ。大丈夫、俺はアンタの味方だって、蓮也さん。それより奴が逃げてるけど?」
蓮也は軽く青年を睨むと、逃げている四腕の男に視線を移す。懐から手のひらサイズの黒い石板を取り出す。
「それ、使うほどか?」
「君に時間を取られたんだよ」
蓮也はあきれたと言わんばかりの声音だった。それに苦笑を返し、蓮也を青年は見つめた。
(あぁ懐かしいな)
こんな状況だと言うのに青年は笑った。だが、笑みを浮かべたのは一瞬でその後すぐに真剣な表情になる。
(そういや、俺はあれで蓮也さんを殺したんだっけ?)
そんな事を思い出しながら蓮也を見つめる。
蓮也は石板を空に投げる。石板が粒子のように広がり蓮也へ向かい急降下する。
黒い粒子は鎧を成した。上半身はよく言えば騎士らしい、悪く言えば普通の、それこそナイトと呼ばれるのにも納得がいく鎧。腰元から黒はいコートのように布状の武装が波打つ。
「やっぱり格好いいな、それ。六つの中で一番それがいい」
「流石にもう驚かないよ。アレを無視して君の事を色々と聞きたくなってきた」
剣が脈打つと一回り大きくなった。
「取り合えず……逃がさない」
-ヴァッン!!
蓮也は剣を投擲した。放たれた剣は迷いなど知らない発砲された弾丸の如く真っ直ぐに四腕の男を刺し貫いた。
ほんの一瞬で決着がつく。鎧使わなくても良かったのではないか。そう聞こうとするも青年の口から出たのは別の言葉だった。
「あ~、やっぱカッケェわ。蓮也さん」
「君なぁ……」
青年は笑っているが、蓮也の方は呆れすぎて逆に冷静になっていた。
剣を手に戻し青年へ向ける。
「で?君は何者?説明してくれるんだよね?」
「安心してくれ。約束は守るさ」
青年は手始めに己の名を名乗り、爆弾を一つ落とした。
「俺は志條湊。蓮也さん、アンタをここじゃないどっかでぶっ殺した、アンタの親友だよ」
蓮也はまるで時間が止まったように呼吸することすら忘れ、湊と名乗った青年を見つめていた。
「湊………君。一体、君は……?」
「大丈夫だ。安心してくれ、今度こそ失敗しない」
湊は蓮也の瞳を強く見つめながら言い切った。
今度こそ、その言葉にどれだけの重みがあるのかを蓮也は計れずにいた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「リューク」
「……これはこれは、殺戮者公。お久し振りですな」
「あぁ、お前は俺が嫌いだからな。わざと、逢わないようにしていたんだろうが」
殺戮者は面白そうに笑う。対する、リュークは苦虫を噛んだような表情で応じる。
「そのような事は……ありません。勘違いでは?」
「ハッ、それはないな。ま、俺はそこが気に入っているんだがな」
リュークは更に苦虫を噛んで味わったような表情に変わる。
「ところで、ライルは部屋に居るか?」
「ええ、死狩刃公と共に居ます」
「サイズと?」
死狩刃、この組織のNo.2とも言うべき男。彼とライルは殺戮者をサイドではなくシュライクと呼んだ。それにどのような意味があるのかをリュークは知らない。いや、見当はついているが聞こうとしなかった。
「ま、奴なら聞かれても問題はないか」
殺戮者は低く笑う。そのまま去ろうとしていたが、気紛れを起こした。これではまるで殺戮者と同じではないか、そう心の中で己を笑いながら。
「昔、と言っても二、三年前だが、お前が言っていたこの組織についての考察。覚えてるか?」
「ええ、ですが今それは……」
「アレ、七割ぐらい正解だから」
リュークは言葉を失いながら目を見開く。
「お前があり得ない、笑えない冗談だ、そんな事あっていい筈がない、そう言って否定した言葉の数々、さすがに全部ではないが大部分のところは正解だ。
よく一人で、そして独学でそこまでたどり着けたな。やっぱりお前、天才だな」
「…………閣下はこの事を?」
「知らん。何が悲しくてライルの考えまで考えなきゃいけない。第一あのバカを……あー、いや、止めようこの話。
だが、多分知っているだろうな。知った上で奴はお前を放置している」
リュークは渇いたように笑う。
「つまり、私は近いうちに殺されますか」
「それはないだろ。他のメンツなら分からないが、俺と死狩刃、ライルはそれを選ばないさ。というか、この事を知っているのはお前を含めて四人だ。ん?五人か」
最後に言い直す。その意味は-
「ゲオルギウス……ですか」
自分の考察通りという事は、やはり閣下の正体は……
「おいおい、俺の話聞いてたか?七割は合っている。言い換えれば三割間違っているってことだぜ?で、その三割は多分一人じゃたどり着けんよ。
もし仮に、たどり着けたとしてもお前、何をどうする気だ?」
「それは……」
言葉を詰まらせる。そんなリュークを尻目に殺戮者はその場を去る。
「お前の考えはいい線いってるよ。だから、それを元に考え直してみろ。その上で自分の身の振り方を悩めよ」
そう言って軽く手を振り殺戮者はその場を後にした。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
-ああ、この殺意を殺したい-
-血肉を裂き砕くこの快音を死を知らぬ者へ見せつけよう-
-きっとその心は狂い 哭く悲鳴は虚空へ爆ぜる-
-ああ、ただ迷いない殺意で在り続けたい-
-誰も見ぬその純白を汚す黒となり-
-溢れる悲しみと怒りを置き去りに駆け抜ける-
-戮した亡者を思い出し-
-邪に笑みを浮かべまた戮す-
-死に塗れるこの刹那-
-狂笑に堕ちる我が身は血の道を見る-
-何よりも醜悪なるこの血の道を-
-きっとそれこそが真の己なのだから-
-世界よ我と汝に終わりを告げろ-
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ライルは自分の傍らに控える近衛の女と前日入団した守護騎士、そして腐れ縁とも言える目の前の男に語る。
「例えば、一人の人間を三人にしたらどうなるだろうか?
感情と体がが三つになる?一理ある。
三人の個我が出来上がる?そうだな。
己達を同一視してしまう?違いない。
己が何者なのかを見失う?確かにな。
だが、この三人にとって最も大切なのは何だ?それは……三人にも分からない。なんたって三人とも己が何者か分からないからな。結果、自分の大切なものが、愛した者が分からない」
「それはどうかな?」
ライルの言葉に否を唱えたのはこの組織で唯二ライルと対等に接している内の一人、死狩刃だった。
「お前の言うところの彼等は、己が人間だと信じてその生を走り抜けるよ」
「随分と言い切るな……根拠は?」
「さてな。まぁ強いていうなら」
死狩刃は安酒をあおり、口を潤す。
「その三人が人間だから……かな」
「何だよそれは」
可笑しそうにライルは笑った。守護騎士は顔をしかめる。彼等は何を言っているんだ?と。
-ギィッ……
古びた門が開く。そこにいたのは殺戮者だった。
「あれ?二人だけじゃなかったのか」
ライルの傍らの女は仇を見るような殺気で殺戮者を睨む。
「睨むなよ。怖いだろ?」
「貴様、どの口が……!」
「ストップだ、アイリス。守護騎士がビビってるだろう?こんな関係ないところで新人をいびるなよ」
守護騎士は居心地悪そうに水を飲む。そんな守護騎士にアイリスはイラついたらような視線を送る。
悪辣に笑いながら殺戮者は守護騎士の左隣に座る。因みに、右隣には死狩刃が座っている。つまり、守護騎士は組織のナンバー2とナンバー1と対等に接している男に挟まれている状況だ。
守護騎士はびくびくと軽く震えている。
「閣下、俺、じゃなくて私はこの席じゃないと駄目ですか?」
「おいおい、守護騎士。恐縮しすぎじゃないのか?俺達はそんなに大した連中ではないよ」
ライルは苦笑を浮かべ、守護騎士を諭すように言葉をならべる。
「で、だ。何の用だシュライク?まさか、酒が飲みたくなったから来た、なんて理由じゃないだろ?」
「それもある」
殺戮者は死狩刃から受け取った安っぽい酒を瓶ごとあおる。酔うことは滅多にないが飲み過ぎてはすぐにこの安酒に飽きてしまう。それは嫌だ。この酒は結構気に入っているのだ。
ふぅ、と一息つくと、
「良い知らせと、どうでもいい知らせ。どっちから先に聞きたい?」
そう切り出した。
やたら高そうなワインを一口含むとライルはやや間を明け悩みながらそれに応じる。
「そうだな…………どうでもいい知らせから頼む」
「リュークがお前の正体に勘づきだした」
「なるほど、確かにどうでもいいな」
ライルは驚きもせずに肯定する。
「ちったぁリアクションが欲しいな。冷めすぎてんだろうが」
「気づいてたさ。あいつの頭があれば俺達にたどり着ける。それは奴をここに誘った時から分かっていた」
「おぉ、流石はクロウドハーツ卿。俺達には到底及ばない所まで読んでいるとは」
「クロウドハーツ卿は頭悪いくせに勘だけはいいからな」
「悪かったな頭が悪くて。と言うか、お前らがその名で呼ぶなよ」
ライルは自分の姓を嫌うように殺戮者と死狩刃へ苦言を呈する。
はぁ、とため息混じりで続きを促した。
「で、良い知らせの方は?」
「■■■■■■■」
「つまらない嘘……じゃないみたいだな」
「……へぇ」
殺戮者は奇妙な発音の言葉を発する。ライルと死狩刃の二人にしかその言葉は理解できない様子だった。
「殺戮者、あなたは何を?」
「お前なら暫くすりゃ分かるだろうな」
守護騎士には説明せず、アイリスには意地の悪い笑みを見せるだけだった。
「殺戮者!貴様ッ!我々を……」
「アイリス」
ライルが制すとアイリスは悔しそうに黙る。ライルは静かに殺戮者へ確認を行った。
「確証はあるんだろ?」
「ああ、これから少しちょっかい出すつもり」
「なら死狩刃、お前からも頼むよ。存分にアイツを虐めてやれ」
「了承」
死狩刃は頷く。間を幾らか置き、お前も性格が悪いな、とライルへ挑発するように紡ぐ。ライルは気にした様子がない。
「さてと。戯れの余暇で構わないが、そろそろ超越者の契約を果たそうか」
ライルは微笑みながら殺戮者と死狩刃へ笑う。それは底の見えない深い笑みだった。
「盟友よ。我らの終焉は何処にある?」
「知るか」
「知らんよ」
二人の反応にライルはまた静かに笑うだけだった。
戦いはようやく動き出す。黒い柱と超越者達の為だけに。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
シュライクは来てくれた。ゲオルギウスはまだだ。彼は昔から時間にルーズだった。しょうがないから、ほんの数年程度シュライクより遅いのは許してあげよう。
「ライル……」
自分の恋人の名を呟く。彼等は、いや彼はここに来るだろうか?来ないで欲しいのが本音だが、多分彼は来る。今回がダメなら次回、それがダメならまたその次へ。そうやってライルなら戦い続ける筈だ。前回の時のように。
「嫌だな……それ」
また人が死ぬ。戦って、もしくは戦いに巻き込まれて。数えきれない程の人が、また死ぬ。
「早く終わればいいのに」
この薄汚れた運命から誰か彼と私を解放してくれ。全てが死に絶える前に。
「今回はいつもより長いかな」
-だから、みんなが戦う結果になってしまった
この黒い柱の中で涙を流し……笑った。自分自身を嘲笑った。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
-この災悪なる円環に一つの終焉を-
-我らの名を刻みし墓標から瞳を向けろ-
-この身の終わりは遥か彼方の遠い空へ-
-深奥の奥の奥 彼女へ愛と殺意を紡ぎ-
-美しきこの時に永劫たる呪縛を絶つ一刃-
-死して消えることなき我らの時が-
-この聖戦の終幕になろう-
-俺達とこの世界へ捧ぐ-
-我が殺意と自壊が我らの喜劇に幕引く願いと誓いを残そう-
-ここに超越者の契約を-
-世界よ我と汝に終わりを告げろ-
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「例えば人生を無限に体験した人間がいるとして、そいつをお前はどう思う?」
「自分の中にもう一人自分がいる感じかな」
「君らが幸せになればいいと思う。そう願っている」
「あのボッチな蓮也様に親友!?」
「出た。湊の中二設定」
「君の人生達にけりをつけるために俺を死なせないんだろう?」
「お兄ちゃんはバカだと思う」
「えっと志條君……ですよね。よろしくお願いします」
「なんだかさ、自分の一番大切な人を時々すごく抱き締めたくなる」
「アンタ、バカなの?自分は死なないとでも言いたい訳?」
「貴様ら……双頭の戦狗か!?」
「派遣されました守護騎士と申します。以後お見知りおきを騎士王さん」
「ん~、確かに心配だけどそれ以上に私は湊を信じてるから」
「俺がこの子を殺せば彼女を助けてくれるんだな?」
「ようやく見つけた。久しぶりゲオルギウス。俺はシュライク。シュライク=ベーデ。もしくは殺戮者だ」
「君はやっぱり彼に似てるね」
「捨て置け。どうせ俺達には関係ない。それより成すべき事を成そう」
「『黒い柱』……その言葉に何が感じないか?」
「六人……揃った。私は神になれる。いや、なる!なってみせるッ!」
「魔王は関わるな。賢王は殺せ。針無し時計からは逃げろ。もしくは媚を売れ」
「オ前、喰ベテイイカ?」
「俺が出たら直ぐにカタがつくだろうよ。それでもいいのか?」
「レストォインッピィィィスッ!!」
「貴様とは一応初めて会う形になるか、騎士王。そして久しぶりだなゲオルギウス」
「ミナトはもう戦わなくていいわ。私がアンタを守るから」
「安心なさい。彼は迷わず私を選ぶわ。私がそれを望みもしないのに」
「勝てない戦いに挑む程度の愚かしさはあるのか」
「閣下、何を考えているのです?」
「あいつの意思を守るために俺は俺の意思を貫くんだよ。それが君らの言うところの友達って奴だろ?」
「女盾にして逃げるほど男辞めてねぇよ」
「蓮也様、ご武運を」
「さてさて幾ら落とせるかな?」
「悪いが前線に立つ方が性に合っていってね。引きこもっていたら酒がすぐに底をつく」
「私は貴方が欲しいんです。志條君」
「あぁ……礼を言う。ありがとよお嬢さん。ようやく私は彼から出れた」
「黙れ三流以下のクソジジイども。お前らの出る幕はもう無ぇんだよ」
「粋がるなよ。お前らは所詮アレだろ?利用されるだけの駒って奴」
「《七罪の磔。牢獄の鍵。汝らを解放するもの。我が救いを与え給う》」
「貴様が神とやらになろうが俺達は殺れんよ。身の程を知れ」
「『我が本身へ捧ぐ』」
「『了承、祝福あれ』」
「俺の女になにしてんだよ?殺すぞアンタ」
「あぁ来るがいいさ、偽りの神。骨の髄まで死に至らしめてやる。安心しろ、楽にしか殺さん」
「取り合えず……ただいま」
「心まで化け物に成り下がったつもりはない!恩人と戦友と仲間を置いて自分一人逃げられるか!」
「自覚があるなら何とかしろ。騎士王の切り札」
「俺の女を見下すなよ。彼女はお前らほどザコくないんだよ」
「私の彼を見くびらないで。彼は貴方達みたいに弱くないのよ」
「質問。ライル殺したい奴、手ぇ上げ」
「教えてくれ、閣下は何者なんだ。ゲオルギウスとシュライクの名前には何の意味があるんだ?」
「まさか、お前まで感染するとはな。騎士王さん?」
「私の笑顔は、心は、想いはあの方に届くのでしょうか?」
「お前に最優の剣があるように、俺にも最強の刃があるんだよ」
「漁夫の利しか狙う気はない」
「俺を殺していいのは四人だけだ。残念ながらお前はその四人に入っていない」
「随分と滑稽な終わりだなぁ!」
「大丈夫。君ならやれるさ。…………勝てよ親友」
「行かないで、なんて言わないわよ。言ったでしょ。信じてるって」
「テェメエェェェッかァァァァァァッ!!」
「あの人は私に生きろと命じられました」
「ゴメン蓮也さん。約束守れそうにないわ」
「貴様を殺すのは俺ではないさ」
「ハハハハハハ、アハハ、アァッハハハハハハハハ!!」
「つまらない遊戯の終了だ。さぁ、始めようかッ!」
「俺も混ぜてくれよ、ゲオルギウス、シュライク。二人だけってのはつまらないだろ?」
「ああ来いよ。久々に三人で殺ろうや」
「私はそういう趣味はないんだがな」
「『ただ一つ神の零落を願え-
-背信者達の欲望』」
「『死した天使の亡骸を見ろ-
-堕天使の聖墓碑』」
「『蹂躙に暮れる聖女の陰よ-
-我に神を寄越せ』」
「開門せよ-」
「喰らい尽くせ」
「-乖離しろ」
「「「『-暗黒粒子・再構創-』」」」
「笑わせるなよ。今のお前が俺達に勝てる分けないだろうが。なによりここには彼女達が居るんだぞ」
「逃げろよ一般人。ここから先は俺を含めて化け物以上の人間しかいない」
「ダメじゃない、ライル。彼をイジメ過ぎよ?」
「あの二人にも尋ねたが、盟友よ。我等の終焉はどこに在る?」
「「お前を殺すのは俺以外あり得ないだろうがァッ!!」」
「おいおい、女の子さんが俺なんかのために泣くなよ」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん。だって私達、家族だから」
「もしかして、クリスマスにイイ思い出がないタイプ?」
「この日に決着か……中々運命じみたものを感じるな。それとも嫌がらせかアイツなりの意趣帰しか」
「無論信じているわ、湊。アナタなら此処に辿り着く。それをアナタが望んでいないとしても」
「俺は俺になりたい。それが今の望みだ」
「ようやくだ。ようやく全てが終わる」
「私は彼と共に人間として生きて死にたかった」
「あ~あ、俺が勝っても負けても意味が無いみたいだな」
「もう……待たなくていいよ」
「それでも待つから。帰ってくるのずっと待つから」
「メリークリスマス-」
「-メリークリスマス」
「「『-■■■■-』」」
登場人物説明 (必要最低限です。あと、真面目に紹介していません。しかも面白くない←ならすんな)
志條湊
20歳。本作主役。双頭の戦狗からゲオルギウスと呼ばれる青年。恋人&妹がいる。爆ぜろ。
紅井蓮也
21歳。『騎士王』の二つ名を持つ長髪の青年。恋人どころか生まれてこのかた友達すらいなかった。いわゆるボッチ。ある意味しょうがないけどね
ライル=クロウドハーツ
??歳。本作ラスボス(予定)。こいつラスボスだったら良い奴過ぎる、そんなお方。頭が悪いとか言われてるだけあってある意味劇中で一番バカ。
シュライク=ベーデ 殺戮者
篠崎t←レストインピースッ!!チート野郎。いや、マジで。
死狩刃
ザ・理不尽さん。ライル除いて序盤は誰もこいつに勝てない。
守護騎士
新人君。訳あって双頭の戦狗から騎士王に貸し出される
こんなところですね。他にも湊君の恋人とか、妹とか、ヤンデレとか、質の悪いツンデレとか、アホなメイドとか。リュークは主要人物ではありません。あの人は中盤から後半にかけて本気出す(予定)。
次に用語紹介
組織
ライルが率いている私設の武力集団。構成員不明。来歴不明。規模不明。組織の最終目的不明。等かなり謎が多い。
基本的には戦争の鎮圧、慈善活動、暗殺、警護、解理によって発生した事件の解決、奴隷の開放。戦争を中心に幅広く動いている。その為か胡散臭いとは思われているが組織そのものを嫌うものはそう多くない。
双頭の戦狗、針無し時計、黒服、鍵持ち、虐殺機構、etc。名前が多いがその殆どが周りが勝手につけたもの。自分達が名乗る時は基本的に双頭の戦狗を使っている。
王の鎧
六つの特殊な鎧。紅井蓮也の二つ名はこれの一つ、騎士王からきている。
解理
いわゆる特殊能力。名前が同じでも能力が違うことがかなりある。
聖教会
数千年の歴史を持つ教会。五百年前に当時のライル・死狩刃の二人との戦闘により教会の7割が壊滅。それでも現代のあらゆる組織・国家に多大な影響を持っている。
だが、双頭の戦狗とまともに戦えば双頭の戦狗が一方的に勝つと言われている。
用語は今はこれくらいです。
さてさて、私はこの作品を何時になったら連載出来るのだろうか?……やべぇマジで時間が欲しい(泣)