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超短編2

水が飲めないの。

作者: しおん

「水が飲めないの」


と言うと、大抵え?と聞き返される。


「じゃあ何を飲んでるの?」


と、問われれば


「お茶とかジュースかな」


と答える。

これらは私の中で液体であって、水ではない。味気ない水を飲みたくないから飲まないと誤解されることもあるけれど、体が受け付けないから仕方がない。


そもそも水が気持ち悪い。


なぜあんなに形が定まらないのか、なぜ別れたものがもとに戻るのか。じぶんの体内にも存在するはずなのに、それがどんな形でどんなふうにどこにあるのかわからない。

体内の事情なんて知らないから尚更に気味が悪い。


そもそも何であんな不安定なものが堂々と存在しているのかがなぞだ。氷になって水になって水蒸気になって、温度によって形が変わるとか言われても訳がわからない。


訳がわからないから拒絶したのかもしれない。


ファミレスにいってもサービスとしてあるのはお冷やだけだし、他のものを飲もうとすればドリンクバーか単品の飲み物を注文するしかない。多少出費はかさむけれど、水は飲めないからどうしようもない。


たぶん、事情を知らない人からしたら私はすごい贅沢人だ。


って



「うがいが下手なんだ」


といったら笑われた。


「幼稚園児でもできるのに」


って、たしかにそうだ。現に私も幼稚園の頃はうまくできていた。気がついたら水を口に含むと吐きそうになって、私のうがいはうがいなんて呼べるものではなくないた。


水を受け付けなくなったのは、いったいいつからだっただろう。



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― 新着の感想 ―
[良い点] ∀・)これは告白文ですかね?フィクションでもノンフィクションでも結構面白い内容だと思いました。具体的に書いているのは良いですね。 [一言] ∀・)まぁ、こういう人もいる。
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