迷子
真っ白な白銀の世界で
前後左右も分からぬ場所で
僕は1人立ち尽くす
どこまでいっても白銀で
天地の境目も分からぬ場所で
僕は顔を上げる
どこへ向かえば良いのか
何をすれば良いのか
誰も教えてくれない
一歩足を動かす
その一歩さえ全力を注がないと踏み出せない
もう一歩足を動かす
全身から汗が浮かび上がり歯を食いしばる
たった一歩だけなのに
それが情けなくなるほど苦しい
真っ白な白銀の世界で
前後左右も分からぬ場所で
僕は1人立ち尽くす
どこまでいっても白銀で
天地の境目も分からぬ場所で
僕は顔を上げる
どこへ向かえば良いのか
何をすれば良いのか
誰も教えてくれない
足が駄目なら匍匐前進
身体の芯から凍えてしまう
匍匐前進でどこまで行けるか
手足の感覚もなくなりそれでも足掻く
たった自分一人分進んだだけなのに
それが発狂するほど苦しい
真っ白な白銀の世界で
前後左右も分からぬ場所で
僕は1人立ち尽くす
どこまでいっても白銀で
天地の境目も分からぬ場所で
僕は顔を上げる
どこへ向かえば良いのか
何をすれば良いのか
誰も教えてくれない
このまま立ち止まっても良いだろう
このまま身動きとれなくなっても良いだろう
ただ僕は大声で叫ぶ
こんな醜い世界が
こんな歪な世界が
こんな残酷な世界が
こんなくそったれの世界が
堪らなく本能的に好きなんだと