後編 隠居からの爆走、そして天丼
お城に戻った。超怒られた。
まッ佐が取り成してくれた。解せぬ。お前も同罪だろうが。当主と家臣は違うとかわかんねぇこと言ってごまかしてんじゃねぇ。トーイツという大事業成したのだから許してやれとか。ん?とーいつ?トウイツ?統一?何言ってんの。
良く分らんが許されたので善しとする。
久々に奥さんに構った。しばらく城を開けていたので拗ねていた。何この可愛い生き物。構い倒した。子供が出来た。
長男に嫁が来た。俺は四十になっていた。まっしー(仮)も四十ちょい。弟分すら三十代のおっさんだ。
ちっこくって可愛かった奥さんmいやいやいや。今でも可愛いですよ、これホント!
長男に嫁さんが出来て、子供も出来た。つまり孫である。
夢とは言え、孫まで出来てしまうとは。すげぇ。まじぱねぇ。
よし長男このやろう。家督を譲るぜ。異見は聞いてない。俺は隠居となった。
そんな俺を見ていたマッシーも隠居したが弟分は現役だ。子供まだ小さいしな。
隠居となり、この身は自由だ。そんな俺たちだがまだ元気だ。あとは、分かるな?
よし遠乗りに行くぞ。怒られないような場所まで遠出するぞ。
奥さんの般若のような顔が見えた気がしたがきっと気のせいだ。
可愛い顔がだいなsいやいやなんでもない俺は何も言ってないし何も見ていない。あとは頼むぞ長男!
俺たちの戦いはこれからだ。第三部・完!第三部なんてねぇよ。
出先でダンディさんと再会したり、上の方行って雷切る爺さんと酒飲み競争したり、その娘さんに薙刀持って追いかけ回されたり。
右の方行ってマッシーとキッシーが一騎打ちする戦いが見られたり、下の方でクリスちゃんのご隠居がやんちゃすると聞いて見物に行ったり。
左に行ってヒゴノクマーとヒゼンノクマーでヒノクマーとか遊んでみたり。
下に行ってジョーとかいうかっけぇ名前のおっさんと☆狩りしてみたり。そういや、あの☆は赤かったみたいだぜ。俺は見てないけど。
更に下に行って、シラス台地のシラスは魚じゃねぇんだぜ?ドヤ顔で発言したら不思議な物を見る目で見られた。悲しかった。
マッシーはまたキッシーと一騎打ちしたいと抜かしていたので激しく上の方に行こうとしてたらクリスちゃんがやんちゃしていた。
クリスちゃんと名乗る坊主のおっさん。おっさんのくせにちゃんとかキモイわ!ぶっとばした。
そして再びまみえるマッシーとキッシー。怪獣大戦争だ。いいぞもっとやれ。
そうして戻ってきました長男と奥さんがいるはずのお城に。
うっかり蘇る千里の記憶。最後にみた奥さんは般若のような顔だったようnいやいやいや。気のせいだ。俺は何も知らん。
あんな可愛い俺の奥さんが般若の様な顔をするわけがない。ねぇ奥さん。いつの間に後ろにいたの。
なあマッシー、お前はなんでマッシーなんだ?
俺はマッシーと一緒にお城の土間で正座させられている。弟分と長男はあっち側だ。ずるいぞ。老人は労われよ。
やんちゃな弟と大人しい弟もすっかり大人になってしまって。兄ちゃんは悲しいぞ。一緒に土間で正座しようや。
めちゃくちゃ怒られた。
気付いたら孫が増えていた。
奥さんと一緒にお城の座敷でゆったりと過ごす。何かが抜けて行く感じ。これはあれだな、元気だな。
いや、元気がないというわけじゃない。遠乗りに出かけるような元気がもうないということだ。
だってもう還暦だもん。
長男たちは色々がんばってるらしい。俺たちの走り抜けた後を継いでいくと言っていた。
何カッコイイこと言ってんだ。うらやましいぞ。爆発しろ。いや、ごめん。謝るからそんな睨まんといて。
孫たちに囲まれて緩やかに過ごす。こんな日々も良いものかも知れない。日比ひび太。
奥さんはまだ元気だが、流石にもう構い倒すことは出来まい。
殴られた。
先日マッシーが逝った。あんなに元気だったのにな。まあ孫たちに看取られて穏やかに逝けたようだから良かった。
俺もそろそろかもしれない。色んなことが良く分からないまま好きなように暴れてきたが、いや良い夢を見れたもんだ。
このまま眠ればさて、次はどうなっているのかな。
起床。
ああ、なんだ夢か。いや良い夢だった。今日も一日元気に頑張ろうと思える。
おっと、隣に寝てたハズの奥さんはもう起きてるな。俺もドヤされる前にサッサと起きるとするか。
なんか凄く忙しかったんで、つい…