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生産チートな職人ジョブ選択の少年の場合

学校の課題で森へ魔獣狩りに来ましたw


学園の所有する広大な森には魔獣とかが結構生息してるんで偶に課題とか訓練と称して生徒達に

そいつらの間引きさせてるらしい、まぁ生徒の方も実践経験が積めるから文字通りwin-winって事だ。

今回の課題はチームで協力してカーバングルの宝玉を5つとサンドウォームの表皮を5枚を

採って提出すれば合格、ってな訳でチーム組んで森にアタックしてるとこ(笑)

チーム編成としては王太子様と愉快な仲間達wプラス俺。


流石王太子様の取り巻きwサンドウォーム程度ならサクサク仕留められるんで楽させて貰ってるけどね〜

サンドウォームちゃんの表皮は防具の素材にすれば柔らかく丈夫、鞄や水筒の材料に馬車の幌にも適した

素材なのは有名なんだけどね…丈夫過ぎて解体剥ぎ取りにコツがいるんだ。

そこらは側近候補の貴族のボンには荷が重いでしょ☆と冒険者稼業で手慣れた俺の担当、

ボンボン達も解体なんて手の汚れる仕事は下々の人間に任せておけ

なんて態度で魔獣を倒した後は俺に任せきり。


「よいせ」


表皮を一枚皮に加工し易い形に剥ぎ取ると残された肉にナイフを突き立てる。


「何しているんだ、ジョン」


サンドウォームの肉は不味くて捨てる物と馬鹿にしたように問い掛けてくるバk…じゃなくてw

卒業後には近衛兵団入りが決定してる西方将軍の次男ショーン コンバート君。


「知らないのか?」


お、あったあった♪消化器の辺りを探ってソレをみつけると膜を破らんように気をつけて…っと。


「何だそれは!?」


サンドウォームの血に濡れた赤黒い臓器。


「サンドウォームの肝だよ、ある薬の材料になるからギルドで買取りをしているんだよ」


薬ってのは香料、香料って言っても唯の香の材料じゃ無いんだな♪

一時的にだけど使用者の肉体強化を促すマジックアイテムなんだけど、その原料がコイツってのは

薬師や魔女が秘匿してる所為でギルドでも大っぴらに買取り依頼を出さないから

あんまり知られてないんだよな。


「ま、ギルドも信用出来る口の堅い相手にしか出さない依頼だしね」


知らなくてもおかしくはないさと答えたんだけどショーンはヘソを曲げちまったw

全く…反抗期のボンボンは扱い辛いなぁ(笑)

腰のマジックポーチに下処理を済ませた肝を収納して肝心の表皮を丸めて背負うと、木陰から人が。


「お前達は?無事か」


いきなり出てきたアンちゃん。


「貴方こそ誰ですか?此処は学園の所有する森ですよ」


何だか懐かしい作務衣に地下足袋、黒髪を無造作に括ったアンちゃんは

肩に負う革袋を足元に置くとそれが何だとばかりに自己紹介を始める。


「学園の森とは知らなかったが俺はあの山に暮らすエイト、

剣や刀を造る鍛冶をしていてグリフォンの爪を探しに此処まで来た」


この森には結界が張られていてまず学園関係者以外の人間が侵入する事は不可能だ。

その不可能を破る不審者を警戒する司教の息子のヘルム君の詰問にアンちゃんは慌てて

此処が立ち入り禁止の森なら出て行くからと踵を返すが。


「ジョン」


何かあってはいけないwと取り巻きが後ろへと追いやっていた王太子様が、俺の肩をチョイとつついて

小声で命じてきた、奴の素性と目的を"見ろ"と。

ヘィヘィ…王太子サマには逆らえませんからねちゃあんと働きますよ、とね。


で、エイト君は案の定トリッパーさんである日いきなり学園の森側のガレ山に落とされたらしい。

その際に身に付いていた能力は、思うがままにあらゆる物を作り出せるチート級の力と

素材集めの為の怪力、手にした岩と棒を道具に加工するとガレ山に家を建てて工房を構え

職人として生きていくとドヤ顔で決意w

刀を鍛造する道具の槌を振り回して素材を狩って生きていたらしい。


その際に職人気取って藍に似た植物を採取して発酵させ布を染めると作務衣を製作、

下駄や草履を作り履いて悦に入ってるドヤ顔を見ちゃったよ〜それ、クールジャパン気取ってる?

建てた家の中で村正や正宗打ってやるとか俺は伝説の名工になるとか

ポーズ付けて叫んじゃったり(笑)痛い∑(゜Д゜)マジ痛いから。

今俺達に声掛けたのもサンドウォームに襲われた所を助けついでに、新刀の試し斬りと素材集め

後は身形が良くって金持ってそうな俺達に恩を売って売名を企んでたみたい。


「王太子様」


それを知ったからこそ敢えてこの場で側に居られる方が王太子殿下と解る発言をしてみましたw


まぁ!エイト君ったら、こちらにおわす御方を王太子様と知って俄然張り切りだした(笑)

当然そんな下心を顔になんか出さずに危ないからこの森を抜けるまでお供しますとか言い出してるけど。


「確かに此処は危険です、早く学園校舎へと戻りましょう」


取り巻きの一人、母親が王妃付きの筆頭侍女してて父親がアカデミーの名誉画家のサミエル君が

王太子様の側に近寄り進言。


「では」


勝手に供に加わろうとするエイト君を脳筋バk…じゃ無くて王太子の護衛を自認するショーンが

手にした槍で取り押さえる、ら


「待て、貴様は王太子殿下の学ばれる学園の厳重に張られた結界を破って

殿下が課題の為に現在滞在される森へと侵入した不審者!学園警備へと引き渡して

しっかり背後まで取り調べなければならん」


ショーンはそう宣言すると非常時に使用しろと渡されていた隷属の首輪と同等の機能を持つ腕輪を

嬉々とエイト君に素早く装着し、地面へと押し倒すと上にのし掛かって…って、

言葉だけ見るとBLみたい(笑)取り敢えずエイト君を制圧すると非常事態発生の狼煙玉を打ち上げた。


いくら生産チートで自給自足が可能で更には伝説級の武器を創造出来る能力があってもさ

それを世界に知らしめようとして世間と関わるんなら、一応社会勉強とか最低限の情報を仕入れて

それなりに立ち回るだけの知恵を持たなきゃねぇw

多分これから国の機関に徹底的に尋問されて能力を暴かれ実験されてから、王太子殿下への反逆を理由に

国の為に様々な武器を生産させられる犯罪奴隷鍛冶にされるんじゃないかな?


御愁傷様(笑)

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