2-3 倉木彰 (2)
「はぁ、はぁ・・・。着いたぁ~!!」
学校の門限にギリギリ間に合う。
肩で息をしてる時、美零の前に影ができる。
はっとして前を見上げる。
もしかして、風紀委員会代表の木元純也ぁ~!!?
だったら、やばい。
だって、鬼の風紀員だよ!!土に埋められるかも・・・。
それでも、現実見なきゃ!!!
上を見る。
するとそこには優しい笑顔を浮かべた桐谷生徒会長だった。
「早くしないと、木元君着ちゃうよ。大丈夫・・・?」
手を差し伸べてくれた。
なんて、優しい。そそうだ、あいつどうしたかな?
一瞬、幼馴染を思い出す。
すると後ろで聞きなれた声が耳に入ってくる。
まさか、もう着いたの!?
案の定、声の人物は倉木彰だった。
「み~れ~い!!!!なに俺を見捨ててるんだ?」
悪魔の笑み。
ぐしゃ、ぐしゃの髪の毛。
いつも、髪のセットに30分かけてかっこつけてる彰が乱れてる。
は、は・・・・。これは彰様のお怒りかも・・・。
小さい頃から一緒にいた美零だ。この声は相当怒ってる声。
危機を感じる。
やばいよ・・。会長、気が付いて。この悪魔から守ってよぉおぉぉーーーーーーー!!
目で訴え続ける。だが、無駄な努力。
「さぁ、2人で教室向かいなよ。ホントに木元君くるよ。」
周りをちらちら窺う。
会長は美零の肩を掴んで立たせてくれ・・たはずが・・。
「こいつに触んないでください。俺だけなんで。触っていいの。」
堂々と言い張る。
・・・・・。
なにこいつ~!!!?何様なの~!???彰に言われたくない!!
そう考えてると、途中から彰が立たせてくれた。
「独占欲多いね・・。でも、君の決めることじゃないよね。」
どす黒いです・・。会長・・・・。
一方の彰本人は気にせず、無視し睨んだ。
「では、ご忠告ありがとうございます、先輩」
人の悪い笑いをして、美零の手をぐっと強く引っ張った。
「ありがとうございました~!先輩!!」
彰のコメントにホロウしてその場から立ち去った。
何なの~!??2人して!!喧嘩してた雰囲気だったわよ~!?
知り合いだったの!?この2人?黒かったわ。
きちんと自分の置かれた状況を理解してない美零。
謎は深まるばかりだった・・・・。
今回は2話になってしまいました。
読んで下さり、ありがとうございますっ!!!