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生み出す。

作者: 甘水意識
掲載日:2026/09/27

生み出したい。

私は、ゲームと音楽と小説を愛していた。

周りがFPSなど対戦ゲームやソーシャルゲームを好む中、私一人、据え置き機で過去の名作RPGばかりやっていた。

周りが歌詞がユニークで個性的なメロディの曲を好む中、私一人、詩的な歌詞や心の叫びを歌う曲ばかり聴いていた。

周りがライトノベルや、そもそも読まないと言う中、私一人、恋愛、サスペンス、ヒューマンドラマ、純文学、たくさん、たくさん読んだ。

それらを生み出す人たちが、心底羨ましかった。

私は、私を取り巻く友人たちとはどこか違かった。

いや、そう思うのは早計なのだろう。

たかが齢十余年の歳月で得た知識や経験は少な過ぎる。

私をどうか、許してほしい。

ただし、私の目には確かに、彼らが自分より幼く見えていた。

容姿の話ではない。

彼らの価値観は子供じみている。

私は、誰かに対して死ね、などと絶対に言うことができない。

また、死にたい、とも言えない。

彼らは命を軽んじている。

命の重さを理解できていない。

許せなかった。

哀れだ、とも思ったが、自身の、上からものを言う態度が、勝手に嫌になって、結局何も言わなかった。

私は、恥の多い人生を送ってきたと、はっきり言えてしまうだろう。

私は時たま正義感が強いだとか、根っからの善人だと言われる。

違うのだ。

私には何も価値がない。

善行に及べない善人など、筆を忘れた画家の様に、存在する価値などないのだ。

私は、学生であることから、現在は家族、友人、教師、たくさんの繋がりがある。

それらは全て、私が手に入れたものではない。

私は偶然両親のもとに生まれ、偶然同じ学級だった人間と知り合い、偶然学校の教員をやっていた人間と知り合った。

私が、自ら何かを手に入れたことがあっただろうか。

これから大人になるにつれ、私自身のものは何もないわけだから、いずれ私は他者との繋がりを失い、独りになるだろう。世界に忘れ去られることだろう。

私の中で、死とは存在がないことである。

この世にも、人の中にも、記録にも。

私は、死にたくない。

死にたくない。

死にたくない。

だから、私は残す。

私は生きている。

何があろうと、私はここに在る。

誰も見なくともいいのだ。

これは、証明。

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