第3話 テレビ番組収録でドタバタ 後編B(AI併用)
何度も書き直して、最終的に元の文章は削除したので、
これのAはありません。あしからず。
過酷な収録とハプニングの連続
スタジオに着いたものの、メイクなどしていると余裕はほぼゼロ。
番組について簡単なレクチャーを受けただけで、リハーサルもない。
「究極のバラエティ番組」を謳い、
キャッチコピーが「笑いすぎて死ぬなよ?!」。
生放送ではないので「放送禁止用語を叫ぶ」、「TVで放送できないものが
映っている」などは後でカットすればよいという方針らしい。
番組の収録スタイルに衝撃を受けた。
放送は週1回、約1時間なので毎週収録していると思っていたら、
スペシャル版や総集編のような例外はあるが、2週間に1度、2回分をまとめて
収録するのが基本。司会者、アシスタント、映画やドラマの宣伝に来た、
そっくりさんコンテストの本人など、必ず出演させなければいけない人は
シードされるが、それ以外の出演者は待機室にいる人たちの中から
シャッフルと称する「抽選」で選ばれるシステムだと説明を受けた。
「運が良いのか悪いのか…」と思いながら待機してたら、
2回とも「ソヨンさん」と呼ばれた。え、両方出るの?(^^;)
呼ばれなかったらスタジオ内の軽食・喫茶(誰でも利用可能)で
コーヒー+スィーツセット、という予定は消滅。
この番組、視聴者には「笑いすぎて死ぬ」レベルで面白いけど、
出演者には地獄。歌、トーク、クイズ、即興パフォーマンスなど
さまざまなミッションを次から次にこなさなければならない。
セリフは噛むし、最近のヒット曲!と言われても多忙で把握し切れていない。
過去の流行曲を誰かがカバーした、ならいいけど、全くの新曲だとお手上げ。
民謡・太平歌行きます!と歌ってたら途中で止められて、
「歌詞が違う!」。歌詞のバリエーションが多く、
私が覚えていた歌詞では通用しないらしい。知らんがな(^^;)
「カメラ目線!」と言われて違うカメラにガン飛ばしたし。
クイズコーナーのルール
正解すると1進塁(10点)、通算4問正解で本塁に戻って+10点(計50点)
ボーナス問題は2つ以上の進塁になることも。
不正解のペナルティ(誰も答えられなかった、全員不正解の場合は免除)
1回につきストライク+1 3ストライクでアウトになり。
罰ゲームを受けて退場させられる。けがをする恐れがある、
命にかかわるは確実に回避されている。
例)○激辛料理を食べさせられる、ピンポン玉が降ってくる
✖鈍器で一撃、特定の食品にアレルギーがあると承知の上で食べさせる。
出演1回目は「全員ボードに答えをお書きください」以外は極力
スルーしたので1進塁(10点)、2ストライクで終わったけど、
2回目は2問連続不正解。その次の問題はボーッとしていて問題を
聞いていなかったのに無意識に回答ボタン押して放置。
司会者「ソヨンさん、お答えください」
私「…」
「5秒前。4,3,2,1,0。ブー!」
司会者「時間切れで不正解です。」
「ソヨン、アウト!」
頭から水をかけられて終了。冷たーい!
謎の声:この話は何度か出て来まっせ~
男性コメディアンが頭上から大量の小麦粉を落とされて真っ白になる、
先輩女優がボックス内でスモーク焚かれて煙責めーなどを見て
爆笑していた罰かも(^^;)
最大のピンチはこのあと。この後はずぶ濡れのまま?と
思ってたら偶然カバンの中に替えの衣装(下着を含む)があった。
でも、アクションコーナーで派手な動きをしていたらスカートがビリッ!
「キャー!スカートが破れちゃった!す、すぐ、き、着替えてきまっ…
え、だめ?そのまま続けろ!?(ガーン)」
ディレクターがニヤニヤしながら腕で×印。すぐ手を振って「続行」の
ボードを出す。撮影スタッフが×印を「カメラを止めろ」の意味に
とったので、訂正したみたい。ADも「続けて」のボードを出すし。
え?なんで?下着のパンツだよ?色やデザインから水着
に見えて「水着だからセーフ」という判断?
しかも、女性スタッフに「邪魔だし、演技に集中できないでしょ」と
スカートを脱がされて、「こちらで処分しておきます」と抜かして
男性AD経由でゴミ箱にポイ!ちょっとー!替えの服は?
「ズボンかスカート貸してよー!」と叫んだけど、無視された。
観客は「女優のスカートが破れるのはシナリオ通り」だと
思ってるから大笑いだし。結局、最後まで下着(水着扱い?)丸見えで
出演することに。女優として、こんな屈辱あるの?
帰路のスリリングなドライブ
収録を終え、スタジオを出る。「返却は不要です」と渡された派手な布を
巻いてスカート代わりにした。迎えに来たのは来た時と同じ新人ドライバー。
第1スタジオでのハプニングを話すと、彼に妙なスイッチが入ったみたい。
「俺のドライビング・テクニックを見せてやるぜ!」とばかりに
イキリダッシュからのドリフト!「そういうの求めてないから!」と叫ぶ
私を無視して、彼はさらに攻める。ロケバス、トレーラー、駐車中の車。
接触スレスレのラインを華麗にスルーするその走りは、
確かにすごいけど…怖すぎる!私の「きゃー!ぶつかるー!」に
「アクセル全開、インド人を右に!」と返す謎のギャグセンスも持ってるし。
(ナニソレ)彼は楽しそうだったけど、私は心臓バクバク。
公道に出てからはさすがに落ち着いた運転に戻ってくれて、ホッと一安心。
帰宅後の悲劇と救いのマネージャー
やっと帰宅。もう夕食の時間過ぎてるけど、疲れすぎて食欲より
眠気の方が勝って「もうどうでもいいや」状態。
寝巻きに着替えて仮眠のつもりでソファで横になる。
寝巻きは最近通販で買った韓服。予想と違って
生地が薄くてスケスケ、サイズもフリーサイズと称する1サイズしかなく、
私にはチマが長すぎる。これで外に出たら逮捕されかねないし、
裾を踏んで転ぶのは必至なので届いたときから寝巻きにしている。
でもトイレや水飲も、と起きたら毎回のように裾を踏んで転んじゃうし、
ならば、とチマを毛布みたいに使ったら、顔の上に覆いかぶさって
夜は「うわ、幽霊?」、朝は「うわ、ナニコレ」とパニックに
なることがしばしば。息苦しくて目が覚めるパターンもあって、
最近はチマは床に敷いて、チョゴリとブラまたはキャミソールに
下着のパンツで寝ている。(--)zzz
仮眠のつもりが、しっかり爆睡。空腹で目が覚めたら真夜中。
今から何か作る気にはならないけど、朝まで飲まず食わずは耐えられない。
冷蔵庫を確認したら、飲みかけのミネラルウォーターが入った
ペットボトルしかない。レトルト食品やインスタント食品もない。
スナック菓子もほとんど食べちゃったし。
「あとで買い物の行こうと思ってたら、仕事が入ったからなぁ」
「コンビニでなんか買って来よう、その前にトイレ…(ガチャン!)」
寝ぼけて鍵持たずに外に出て、オートロックでシャットアウト!
スマホのアプリで支払うつもりでいたら充電切れ。所持金もない。
以前は廊下に数か所、管理人室か警備員室につながる
インターホンのようななものがあったけど、間違えて、または
イタズラで押す人がいたようで撤去済み。今は【SOS 緊急通報装置】に
なっている。これを押したら、ほぼ確定で
「(警報音)緊急事態発生!ただちに避難してください」
などと放送されて大騒ぎになる。
(作者注:韓国語のほか英語、中国語、日本語でも放送されます。ただし、
日本語は「避難命令!総員ただちに退館せよ!」になっている凶悪仕様)
廊下の空調は細かな調整ができないにしても極端すぎる。
常に「最強」モードなのか、夏は寒過ぎ、冬は蒸し暑い謎設定。
今は超冷えている。チマを穿いてないから下は下着のパンツとスリッパのみ。
ココは「トイレのある階」と「談話室と喫煙コーナーのある階」が交互に
なっていて、このフロアに共有トイレはない。
このマンション、ホテル仕様だから深夜でも廊下は人の往来が激しい。
チョゴリ&下着姿でウロウロしてたら、即「変態!」のレッテル。
ここの住民にデビュー前からの友人などの知り合いはいないし、
隣の部屋のドアをノックして「トイレ貸してください」とか言ったら
「痴女キター!」って通報確実。もう漏れちゃうー!
女優生命、トイレで終了!?
と、そこにマネージャーさんが合いカギと夜食(+飲み物)を持って現れた!
「助かった…」。トイレを済ませ、一緒に飲み食い。
でも、上はスケスケではなく普通のチョゴリにして。下着はそれでいいから。
なぜか廊下で写真パシャパシャッ!って(^^;)
…マネージャー、私の恥、売る気!?SNSに投稿したらバズる?なにそれ。
女優は、こんなドタバタでも笑顔で「次、頑張ろう!」と言うしかないよね…
はぁ、誰か私に休みをくれ!