第2話外伝 SNS(X)でドタバタ(AI併用)
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この日のソヨンは、珍しくオフ。
悪天候のため、予定されていた屋外ロケがキャンセルになり、
「やっと自由だー!」と自宅のソファでゴロゴロ。
床には恋愛漫画の単行本、食べかけのスナック菓子の袋、
空のペットボトルが散乱。
謎の声:女優の部屋ちゃうやろ、これ! ゴミ屋敷や!
ソヨンはそんな声にはお構いなしで、スマホを手にXをチェック。
彼女のアカウント(個人用)はフォロワー114人、フォロー514人、
主に懸賞応募用に使っている。
自己紹介文:最新型ゲーム機、絶対当てたい! いつかは海外旅行も!
フォロー&リポストで応募しまくっている。
そんな中、ソヨンの自慢は、相互フォローの1人が
「認証済みアカウント(青いチェックマーク付き)」のキム・ソヨンさん。
「未来の大女優キム・ソヨンと私・ソヨンちゃんが相互フォローなんて、
めっちゃすごくない?」と、ひとりでニヤニヤ。
彼女にはもう一つの秘密がある。キム・ソヨンの公式アカウントに
DMを送ると、なぜか瞬時に返信が来るのだ。
「やば、ソヨンさん、めっちゃレス早い! 神対応すぎる!」と
ドヤ顔で語るソヨン。…あれ?(^^;)
いつもなら、ここで謎の声が「それ、怪しすぎるやろ!」と
ツッコむはずなのに、今日はとても静か。
聞こえるのは、自分の笑い声と手を叩く音だけ。
謎の声:いや、それどういう仕組みやねん…bot? スクリプト?
どこからツッコめばええんや!(※ソヨンには聞こえてまへん)
実は、この「神速レス」の裏には、ソヨンのとんでもないドジが
隠されていた。種明かしをしよう。
ソヨンのスマホは、個人アカウントと事務所の公式アカウント
(キム・ソヨンの青いチェックマーク付きアカウント)を
切り替えられる設定になっていた。
事務所のパソコンはタレントらの公式アカウント専用だが、
ソヨンのスマホは両方運用可能。
問題は、ソヨンがよくアカウントの
切り替えを忘れたり、間違えたりすることにある。
過去には、公式アカウントから実在する旅行会社を
騙るアカウント(永久凍結済み)の
「フォロー&リポストでハワイ旅行が当たる!」という懸賞に応募して、
「それ、たぶん詐欺です」と指摘するポストや、
「怪しいポストを拡散しないで」との返信やアットポストが相次ぎ、
公式アカウントの新着通知が炎上。異常に気付いたマネージャーに
「公式で懸賞に応募すんな!」とこっぴどく叱られたことも。
謎の声:お前、どんだけドジやねん!
そして、この日のハプニングはここから始まる。
ソヨンは、Xで「キム・ソヨン公式」にDMを送り、
「ソヨンさん、いつも応援してます! 新ドラマ楽しみ!」と
ファン気分でメッセージを入力。すると、即座に
「ありがとう、ソヨンちゃん! 応援めっちゃ嬉しい!」と返信が。
ソヨンは「うわ、さすが公式、対応早すぎ!」と感動するが、
実はこれ、自分で自分に返信していたのだ!
スマホが公式アカウントのままだったため、
ソヨンが送ったDMに、ソヨン自身が公式として返信していた。
謎の声:自分で自分に返信って… なんやその無限ループ!
事態はこれで終わらない。
ソヨンは調子に乗って、公式アカウントのまま
「ねえ、ソヨンちゃん、私の新ドラマのロケ地、めっちゃキレイだったよ!」
とDMを続けて送信。すると、また自分で
「え、マジで?! どこどこ?!」と返信。
完全に一人芝居状態。このDMのやり取りを、
ソヨンは「ファンとの交流、楽しい!」と勘違いし、
スクショを個人アカウントでXに投稿。
「キム・ソヨンさんとDMで盛り上がってる! やばいよね!」と
自慢げにアップした瞬間、フォロワーからコメントが殺到。
「…ソヨンちゃん、それ自分じゃん」、「公式アカウントで自作自演?!」、
「天才すぎるw」などと大騒ぎ。
気づいたソヨンは真っ赤になって投稿を削除したが、時すでに遅し。
「#ソヨンの自作自演」がトレンド入りし、
フォロワーが一気にほぼ倍増、200人に増えた。
謎の声:バズるにもほどがあるやろ! 恥ずかしすぎるで!
慌ててマネージャーに電話すると、「ソヨンさん、公式アカウントの
運用は慎重にって言ったよね?!」とまた叱られる。
「でも、フォロワー増えたから…結果オーライ?」と弱々しく返すソヨン。
マネージャーはため息をつきつつ、
「まぁ、話題になったからいいか…次は気をつけて!」と渋々許してくれた。
その夜、ソヨンは反省しつつも、懲りずにXで
「次はゲーム機当てるぞ!」と新たな懸賞に応募。
またしても公式アカウントだったことは、言うまでもない。
謎の声:お前、学習能力ゼロやな!
\(^-^)/ オワタ