表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/30

第11話 トラジ(桔梗)湖水競艇場編 その4

 トラジ湖水競艇場には、宿泊施設も併設されている。

ソヨンは今夜の宿泊場所はココだと思っていたようで、

猛ダッシュでその建物に駆け込む。

が、フロント係からカウンターパンチを浴びる。

「ここは選手や関係者、競艇場で働いている人が優先で、

 本日は一般向けの空室はございません」と告げられる。

ソヨン「えーっ、今夜は野宿、それともバスの中で一夜を明かすの!?

 バスに寝袋や毛布、テントは積んであるの?」

チーフ「少し離れたところにあるホテルから、

 十分空きがあると連絡があった。全員泊まれる」

大騒ぎしたのがバカみたい(^^;)

謎の声:その通り!(チーン♪)イテー。

ムカつくので、頭の中で謎の声の主=ラフな服装で、サングラスをかけた

中年男を想像=に平手打ちやキム蹴り(金的)を浴びせるイメージを描く。

その場にいる、全てのキムさんがダメージを受ける、

ソヨンちゃんの必殺技よ!ってアレ?

私は芸名キム・ソヨン(本名 金星愛)だから、

自分にもダメージが入っちゃうー(><)ギャフン、バタン。

スタッフに「貧血で倒れた」と誤解され「大丈夫ですか?」と心配される。

ゴメン。ただの自爆(^^;)


 ロケバスでホテルに移動中。

ラジオは地元の話題のみを扱う、小規模な放送局と思っていたが、

どうもテレビ局の子会社か関連会社らしい。テレビ番組の宣伝がやたらと多い。

「(豪快なエンジン音)キム エバラ道知事杯争奪戦、絶賛開催中!

 トラジ湖水競艇場。」という短いCMの次に、

「究極のバラエティ番組、今夜放送!笑いすぎて死ぬなよ?!」

ソヨンはこのキャッチコピーに嫌な予感を抱く。

「まさか…でも、今夜の放送に私が出演している可能性はほぼないよね。

 2回だけだし、総集編か再放送かも…」。

だがラジオがラッシュを仕掛ける。

「(ソヨンの声)キャー、スカートが破れちゃったー! す、すぐ、き、

 着替えてきまっ…ダメ?そのまま続けろ!?(効果音:ガーン)」

ソヨンの希望はあっけなく砕け散る。「ガーン」まで先を越されたしw

先日収録したやつじゃん。あ、あれを放送するの?

恥ずかしすぎて死んじゃうー。

「お願いだから放送は中止してっ!」と叫ぶ。

だが次の瞬間、ラジオからボディブロー。

「ブー!ソヨン、アウト!(バシャーッ!)」

「(ソヨンの声)きゃー、冷たーいっ!」。

クイズコーナーで不正解を連発して、罰ゲームとして

頭から水をかけられたシーンから抜粋された音声である。

タイミングの良すぎる「ブー」に全員大爆笑。

しばらくハイライトシーンの音声が続き、

謎の声が「みんな見てぬぇ(^^)ノシ」と言って締める。

ソヨンは収録時のことを思い出して悶える。

キム運転手まで笑うものだから、急ハンドルや

ブレーキとアクセルの踏み間違いを繰り返す。

「速報 テレビ局のロケバスが崖から転落

 運転手を含む13人全員の死亡を確認 女優ソヨンさんらも犠牲に」…

そんなテロップと、崖下で大破・炎上しているバスの映像が

脳裏に浮かんだが、寸前で停車。九死に一生を得るとはこのことね。

ラジオ「ピッ、ピッ、ピッ、ピー、ポーン!」。夜の時報が鳴る。

さっきは「みんな見てぬぇ(^^)ノシ」にツッコミを入れる

余裕もなかったので、改めて「ノシってなぬー!?」と叫ぶ。

だが、この辺りは地形の関係で電波の届かない場所があるようで、

ラジオはしばらく沈黙。ソヨンはラジオを黙らせたと(?)勝利宣言したが、

次の瞬間強烈なストレート。

「なぬのこ のこのこ 元気な子

 なぬぴー は なめくじ ぬいぐるみ(Hey!)」

と謎の商品CMソングが流れて、KO負け。

ソヨンはペットボトルの紅茶を飲んでいたが、思わず吹き出して咳き込む。

ソヨンと、必死に耐えている運転手以外の全員がまた大爆笑。

「ゴホ、ゲホ…新商品の宣伝かい!(^^;)」

これに「ぴーってなに!?」とツッコんだら、

今度は「ピー ピィ ピー♪」みたいな変な音楽が流れて来るのは確実だし、

運転手をこれ以上笑わせたら、今度こそ事故ると思ってやめた。


 山奥のホテルだから、テレビは映らないと思っていたら、

超特大画面のテレビがロビーにドーンと鎮座。

モニター下のプレートには

「歴代最大級の画面サイズと、史上最高の画質を実感せよ(これまでに

 当社が一般向けに製造・販売した全てのテレビモニターとの比較)

 ドヤ顔モニター 製造及び寄贈者 大手家電メーカー(株)」

衛星放送を受信しており、極めて鮮明に映る。

サッカーの国際試合の生中継を流していたが、

ソヨンはロビーで息絶える(比喩)。

チーフが「このホテルにはレストラン、フードコート、展望ラウンジ、

 居酒屋など、多数の飲食店がある。飲食は別料金なので、

 各自で払うように。大浴場は…」などと説明を始めた。

並行してチケット=飲食店や売店で使える金券と割引券=を配布。

ソヨンは明日の出発予定時刻を含めて、全然聞いていない。

チケットも持ち前のドジっ子ぶりをフルに発揮。

夕食は対象外の店=フードコート=に行き、

朝は売店で何か買おう…の前に紛失してしまう。

チーフはADなどは格下の部屋でいい、と思っていたようだが、

このホテルは料金の安い部屋から予約が埋まりがち。

ドミトリー=山岳部やワンダーフォーゲル部が真っ先に押さえる。

幽霊が「出る」と噂のある部屋=心霊マニアが争奪戦を展開する。

バス、トイレがない部屋や地形の関係で外が見えない部屋

これらはすべて満室。全員シングルかツインの部屋になる。

ソヨンにはシングルルームが割り当てられた。


 ここで話は2パターンに分岐し、14話で合流します。

12話 部屋で「究極のバラエティ番組」を見る

13話 ロビーで「究極のバラエティ番組」を見る

幽霊が出る噂のある部屋:

ホテル側は「当ホテルで自殺した人はいないし、

殺人・無理心中事件が起きた事実もない」とするが、

病死などの有無についてはノーコメント。

また、ホテルのできる前のことは誰にもわからない。

さかのぼれば合戦や行き倒れはいくらでもいるだろうし、

ここは北緯38度線よりも北に位置するため、

韓国動乱(朝鮮戦争)の死者の可能性もある。

「幽霊が出るかも」を売りにするのもどうかと思うが、

霊感の強い人が事情を知らずに宿泊して「出たー!」と

騒がれるよりはマシとの判断であろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ