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REDSKULL  作者: 文記佐輝
一章『警察とギャング』
3/6

Episode3『ハンター』

ーーー次の日。ツフォーア、西門。

署長と秘書から貰ったバイクで、俺は任務の地であるツフォーアへと向かっていた。

昨晩、モモと話した俺は、必ず任務を成功させようと意気込んでいた。

門前に着くと、6日前にあった少女と合流した。

「この前の子か、お前が案内役なのか?」

「そだよ!キラさんの案内は私が一任されてるんだ!」

嬉しそうにそう言うと、バイクの後ろに乗ってきた。

「さ、出発シンコーだよ!」

「はいはい」

俺は開けられた門を通過し、少女の言う通り走った。

そして着いた場所は、

「……コンビニか…?」

なぜかコンビニに着いていた。

少女は後ろから降りると、ここで待つように指示した。

コンビニの中へと入っていく少女を見ながら、ここで待ち合わせなのかと思い、あたりを見渡していた。

コンビニから出てきた少女は、袋いっぱいに飲み物を詰めており、アイスを一本咥えていた。

「…おい、まさかそれを買うためにここまで案内したのか?」

「そだよ?ささ、早く行こー!」

俺はため息をついて、バイクに再びまたがり、コンビニを出た。

「そう言えば、お前はなんて言うんだ?」

ずっとお前呼びなのも失礼かと思い、聞いた。

「私の名前はねぇ〜、なんだと思う?」

聞いたことを後悔した。

こういうのは面倒なので、普段は無視をするが、相手はまだ子供だと言い聞かせ、考えた。

「……シャル?」

「ブッブー!」

「…クレア」

「違いまーす!」

だんだん腹が立ってきたが、可愛らしいその声に向かって怒鳴ることはできなかった。

「もう降参?」

「……あぁ、降参降参…」

ニシシと笑う少女に、俺は苦笑いを返した。

「私はねぇ〜、メルって言うの!」

「メルか、いい名前だな。」

名前を褒めると、メルはエヘヘと少し照れくさそうに笑った。

「あ、そこ左に行けばもう着くよ〜!」

言われた通り左へ曲がり、狭い路地を走ると、少し開けたところへ出ることができた。

中心まで来ると、メルは止めるように指示した。

俺はバイクのエンジンを切り、降りた。

周りは建物に囲まれており、緑はほとんどない。

「…砂漠化が進んでいるのか?」

地面を触り、乾燥していることを確認する。

メルをアイスを食べながら、空を見ていた。

空は排気ガスで、少し霧がかったようになっていた。

それから10分ほど経ったが、全く来る気配がなく、俺はメルに目を向けた。

メル自身も焦っており、携帯を取り出していた。

その時、俺達が通ってきた道から、一台、いや数台のバイクがやって来た。

メルは安心したように、腕を大きく振った。

それに気付いたのか、バイクは一斉にこちらに向かってきた。

嫌な予感がした俺は、咄嗟にメルを押し倒した。

「きゃ!?」

メルは何が起きたのか分からないように、俺を剥がそうとしたが、その時激しい戦闘豪雨が突然降り出した。

「ッ!?」

その雨は、俺の体に当たる度に痛みを与えてくる。

(酸か?!)

それに気づいた時にはすでに遅く、俺はメルにかからないように抱きしめる。

背中が熱くなるほど痛くなってきた。

直で当たる首筋なんかは特に痛い。

バイカー達は完全防具で、こちらに徐々に近づいてくる。

(どうしたらこの状況を乗り切れる!?考えろ!!)

必死に思考するが、俺が退けるとどうしてもメルに酸がかかってしまう。

思考する俺めがけて、バイカーの一人がバットで殴ってきた。

「くっ!!」

バイカーが二人、三人と増え、打撃が激しくなる。

打撃による傷口に、酸が直で当たり激痛が走る。

「ッッ!!!!」

叫びたいほど痛い苦痛を、必死に耐える。

メルの事は見ていない、見る余裕がない。

必死にメルを抱きしめ、攻撃が当たらないように庇うが、一つの攻撃が、後頭部を直撃した。

その瞬間、激しくなる激痛。

涙が溢れ出るほどの激痛。

そして、それらと同時に来たのが、意識の喪失。

めまいが俺を襲い、少しでも気を許せば完全に落ちてしまいかねない状況で、俺は耐える。

メルは必死に何かを言っているが、何も聞こえない。

血が地面に滴り落ちる。それがメルについてないかと心配をしていると、バイカー達とは別のバイクの音が聞こえた。

「てめぇら!!誰の仲間を傷つけたか、分かってんのか!?」

遠くから聞こえたその声に、俺は安心し、気を失った。


ーーー

目が覚めると、目知らぬ天井が見えた。

ガンガンと重い頭を起こし、辺りを見る。

清潔に保たれたその部屋は、本当にさっきまで居た街と同じ場所なのかと感じた。

ベッドから立ち上がろうとした時、誰かが俺の手をつかんでいることに気づいた。

「…メル」

そこで眠っていたのはメルだった。

そこへ、部屋の扉を開き入ってきたリオと目が合った。

「よぉ!目覚めたか!」

リオは俺に近づくと、頭に巻かれた包帯を取り外した。

新しい包帯を巻き始めたリオに、俺は何があったのかを聞いた。

「お前は、メルを守ってくれたんだよ。

すげぇズタボロだったぜ。…まったくよ、困るぜ。」

笑いながらそう言うと、包帯を巻き終え頭にペシッと優しくチョップをしてきた。

「ありがとな、メルを守ってくれてさ。」

ニコッと笑うと、メルを抱えた。

「お前が来るまでに、いろいろと調べていたんだぜ。

見せてやるから、服着替えて来いよ。」

俺はリオが差したタンスに近づいた。

タンスを開けると、傷だらけになったはずの服が、元通りになっていた。

「これ…。直したのか?」

「それがこいつの能力なんだ。」

俺は驚いた。いや、むしろそれで納得した。

自分がなぜ酸性の雨に耐えることができて、致命的な傷があったにも関わらず意識を保てていたのかと。

俺はメルに救われたのだと理解し、感謝を小さく述べた。

ーーー

着替え終えた俺は、リオに連れられ、レッド・スカルズの会議室へとついた。

ホワイトボードにはぎっしりと情報が書かれており、俺は感嘆した。

「これ全部調べたのか?」

「おうよ!私らはハンターだからな!これぐらい朝飯前!」

自慢げに言う彼女に、「ハンター?」と聞いた。

彼女ら聞かれるだろうと先読みしたのか、一つの資料をすかさず渡してきた。

そこにあったのは、『危険能力者リスト』と書かれた名簿リストと、『対能力抗力』と書かれた能力者に対する武器などの資料であった。

「『ハンター』いわゆる『能力者狩り』ってやつさ。」

「能力者狩りってのは知ってるぞ、能力者を恨む奴らが、能力者を徹底的に狩ったって。」

「そうだね、でも私らがやってるのは、能力を悪用する最低な能力者を狩ること。

そう言う奴らのことを、わかりやすいように『ハンター』って総称するようになったんだ。」

以前リオが言っていたことを思い出し、納得した。

「そんなことよりもだぜ、こっちの資料を…」

「リーダー!リストに載ってるアルガが、やっぱり能力を悪用してますよ!」

血相を変えて部屋へきたメンバーは、報告した。

頭を押さえ、呆れたようにため息をついた。

「…リオ、そのアルガってやつは強いのか?」

突然そう聞かれ、リオは微妙と返した。

「だったら俺が行く。」

「はぁ?何言ってんの?」 

理解できないと言うように、リオは俺を見た。

俺はこの街のレベルを確かめたいと説明し、ハンターとしての仕事を引き受けた。

リオはバイクを出すと、俺を後ろに乗せた。

「…ほんとに行くの?」

心配そうに尋ねる彼女に、親指を立てる。

「俺はお前たちのしていることを知りたいんだ。

ハンターっていうのも気になるし、それに、お前が俺に遠慮しないように実力を見せておかないとな。」

そう言うと、渋々と言った感じで、彼女はアルガのもとへ向かった。

ーーー

現場に着いた俺達は、辺りが火の海になっていることに気づいた。

「アルガは炎の能力じゃない。…これは?」

バイクを降りて、目標に近づく。

一人の青年が頭を抱えて、怯えるように揺れていた。

「アルガ!私だ、リオだ!」

その声に、アルガはこちらに目を向ける。

その目は異常なもので、まるで警戒する野生生物のようにする彼は、俺達に向け威嚇をする。

「いったい何があったんだ?」

冷静に分析を始めるリオを、俺は守るように前に立った。

彼の身体は徐々に高熱になっているようで、炎が全身を包む。

そして、彼は攻撃を始めた。

俺は近くにあった看板を盾の代わりに使い、攻撃を防ぐ。

攻撃が止んだのを見計らい、その看板をアルガに投げつける。

彼はそれに避けるが、同時に来ていた俺に、遅れて気付きそのまま取り押さえられた。

「…ッ!!」

アルガを全身を使って取り押さえるが、尋常じゃないパワーに驚く。

暴れる彼の両腕を押さえ、手枷を付ける。

しかし、その手枷はあっという間に溶かされてしまい、俺は突き飛ばされた。

体勢を立て直した俺に写ったのは、炎と同時に扱う、雷が見えた。

「リオ!ヤツの本当の能力は雷か?!」

「そうだよ!アルガは雷の操作に長けていてね。気を付けて!」

それを聞いた俺は、ピストルを抜き、三発はなった。

放電はその弾に当たり、再び飛びついた俺に、アルガは炎を使おうとした。

そのため、俺は彼の背後に素早く移動し、首を絞めた。

「…大丈夫、ゆっくりでいい…。」

そう言いながら、俺は彼の意識を奪い、無力化する事に成功した。

それを見終えたリオが駆けつけ、アルガに一つの首枷を付けた。

「それは?」

「これは、能力者の能力を、無理やり抑え込む事ができる物だよ。」

リオは付け終えると、アルガをおぶってバイクへ向かった。

俺は何をしているのか気になり、ついて行った。

アルガをバイクに座らせると、俺にバイクに乗るよう指示した。

俺がそれに従い座ると、俺のままに座るようにバイクに乗ると、そのまま発進した。

とても危険な運転だったが、今は黙っておくことにした。

俺は今回、ハンターとしての彼女らを知り、彼女達のしていることに、大いに敬意を持つのだった。。

メル 年齢11歳

明るい性格であり、チーム内のマスコットのような存在。

バイクの免許を持っていないため、基本誰かのバイクに一緒に乗っている。

彼女は過去のことを、リオとキャルにしか離しておらず、あまり離したいと思っていない。


砂漠化さばくか

古来から問題視されていたこと。砂漠化。

一度世界が崩壊したことで、砂漠化は一時的に改善されたと思われたが、能力者の誕生により、以前よりも砂漠化が進む結果になった


対能力効力たいのうりょくこうりょく

その能力に対して、有効な存在。

いわゆる、有効属性


能力者狩り

能力者を狩る者たちのこと。主に、無能力者が行う。


ハンター

有害な能力者を無力化する者たちのこと


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