8話
――――――――――――――
|グリー・フォンド・アレウス 10
|魔法適性 無
|職業適性 __勇者
――――――――――――――
グリー「無し…?」ふと見えた文字に驚きを隠せなかったグリー。
教会員「確認が終わりましたら、ご退出ください」
グリー「はい…」
グリーは肩を落とし、部屋を出、教会も出る。
家に帰る足取りは重く、帰る頃には太陽は翳っていた。
―
グリー「ただいま…」
母「グリー?どうしたの?」
父「途中で何かあったのか?」
グリー「やっぱり僕は母さんと父さんの子供じゃないらしい…ましてやドリー兄さんの弟でもなかったみたいだ…」
パリンッと音を立て母さんが持っていた皿が割れる。
父「話を聞かせてもらってもいいか?」
グリー「ごめんなさい。今話す元気がない…」
父「そうか、ご飯はどうする?グリーが好きなものばかりだぞ?」
グリー「食欲がない…母さんごめんなさい…」トボトボと自分の部屋へ歩いていく。
母さんの泣き声が僕の身体をさらに蝕んだ。
グリーも自分の部屋で泣き崩れ、涙が枯れた後はそのまま寝入ってしまった。
―
次の日、グリーは外に出る勇気が無くなった。まさか魔法適性が無いなんて。これまで頑張ったのには意味があると自
分に言い聞かせ続けてきたが、それも虚しくおわった。
母は無理矢理出てこさせようとはせず、部屋の前へ食事を置く。
そんな優しさにも自分の虚しさも相まり、涙が止まらなかった。
そんな日の夜、また森の動物が暴れているらしい。また父は討伐隊に組み込まれたらしい。
父は家を出る前にグリーに言葉を残した。
“お前は何があっても俺たちの子だ。ドリーもグリーも大切な家族だ。それは俺たちが一番知っているはずだ。母さんあ
の後ずっと泣いているんだ。お前が泣き止ませてやれよ。帰ってきたら話聞いてやるから”
父は家を出て、討伐に向かった。
父の言葉が心底響いた。再び足に力を入れ、部屋を出る。
母がいる元へ。話をしてこれからのことを色々話そう。




