2話
僕の名前はグリーシャ。兄はドリーシャ。それとお母さんとお父さんの4人暮らしみたい。
ここはとても暖かい家庭だった。
それでも僕の心は冷たかった。
訳もなく涙が頬を伝い、お母さんやお父さんを心配させてしまう。
何でもないよ。と伝えてもずっと心配してくれる。
心から心配してくれているんだろう。ただ、それは僕に向けてのものではなく。
元々この身体に宿っていたグリーシャくんにだろう。
それがわかって、僕はますます泣いた。
愛が本物でも、人が偽物なんだ。どんどん心に亀裂が走っていく。そんな気がした。
僕はその後自室に閉じこもった。ベットの踞って布団をかけて。自分の啜り泣く音が反響して聞こえるように感じた。
トントン。
僕の部屋の扉が叩かれたのか、何度もドアを叩く音が木霊する。
ドリー「グリーちょっと入ってもいいかい?」
グリー「う、うん」泣いていた顔をベットに拭きつけ、ベットの上にちょこんと座る。
ドリー「それじゃ、入るよ。ん?部屋が暗いけど、電気はつけないほうがいい?」
グリー「そうしてくれると助かるかも」
ドリー「そっか」そういい、僕の隣に座る兄。
少しの沈黙の後、兄が言葉を発する。
ドリー「君はグリーシャであって、グリーシャではない。当たってるかな?」声に少し不安な気持ちが混ざっているのがわかる。
グリー「そう、だよ…」振り絞って僕は声を出した。
ドリーは安心したのだろうか、淡々と話を始める。
ドリー「気のせいじゃなくてよかった。いつものグリーシャなら兄さん兄さんって抱きついてくるのに今日は妙に大人しいっていうか、いつもと違う感じがしてね。それで行動に違和感を感じたんだ。まるで全て初めて見るような」
グリー「そう…」
ドリー「でも安心してほしい。別に君が悪い訳じゃないんだ。グリーは他のどこかで生きている。僕はそう感じるんだ。母さんや父さんもそうさ。違和感があっても君は子供だ。中身が違くてもね」
グリー「…」
ドリー「大丈夫。泣きたい時は泣いていいんだ。僕たちはまだ子供。大人を頼っていいんだ」
グリー「兄さん…僕…僕は…」
ドリー「今日は一緒に寝ようか」
グリー「うん…」
次の日。お母さんとお父さんに打ち明けたが驚く顔も見せずに暖かく受け入れてくれた。




