11話
―一週間後―
本当に父は何事もなく、仕事へ向かっていった。
傷口は綺麗さっぱり消え去り、元気に動いている。
嘘のように思えたことも嘘では無いようだった。
神様がくれた奇跡なんだろうか。
扉がドンっと大きな音を立て開く。
ドリー「父さんが重傷だって聞いたんだけど!」
母「ドリー!?いつの間に?」
ドリー「それより母さん!父さんはどうなったの!?」
母「お父さんー!ドリーが帰ってきたわよー!」
父「なんだってー!?」ドタドタと走って部屋に入ってくる。
ドリー「父さん!」
父「ドリーどうしたんだ?急に帰ってきて?」
ドリー「父さんが重傷だって聞いたから飛んできたんだよ!」
父「ああ!そのことか、この通り大丈夫だ!」マッスルポーズをしてアピールする。
ドリー「よかったぁ…心臓が握りつぶされるかと思ったよ」
父「すまんな、わざわざ来てくれて」
ドリー「当たり前だろ、家族なんだから」
父「お前に言われるとちと恥ずかしいな」
ドリー「僕も恥ずかしいよ」
二人で笑い合う。涙を滲ませて。
ドリー「そういえば、グリーはどうしたの?」
母「今訓練中じゃないかしら?」
ドリー「グリーの魔法と職業の適性はどうだったの?」
母「それがね…」母が顔を少しだけ曇らせたのをすぐ察知したドリー。普通ではわからないであろう。本当に少しの暗
さ。
父がグリーの部屋に行き、カードを持ってくる。
父「こういうことだ」
―
グリー「ただいま!」
母「おかえりなさい。兄さんが帰ってきてるわよ」
グリー「本当?兄さんどこ?」
父「グリーの部屋にいる。話したいことがあるそうだ」
グリー「僕の部屋に?なんでだろう?」
グリーは部屋に向かい入っていく。
そこには窓際に座り、グリーのカードを見つめるドリーの姿があった。




