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プロローグ
痛い。
苦しい。
痛い。
辛い。
怖い。
痛い。
どうして私だけがこんな目に遭うのだろうか。
何も、していないでしょ?生まれた時からこれだったじゃない。
何も見えない。暗い。暗い。
ちょっと前までは病室にいた。急に痛くなって、看護師さん達が慌て始めた。その程度の認識しかできない。だって、痛い。
終わり、なんだろうか。終わりなんだろう。
お母さん達、きっと間に合わないんだろうな。友達なんていないし、誰も来てくれないんだろうな。小さい頃から病院だもの。きっと、学級委員がお葬式に来るだけなんだ。
悔しい、苦しい、悔しい。良くなるかもしれないってみんな言ってくれてたのに。まだ頑張れるってみんな言ってたのに。
なんで?どうして?
……ちょっとでいいから、恵んでくれても良かったじゃない。
自由に外を歩き回って駆けることさえ許してくれないの?神様ってやつは。
いよいよ、意識が無くなるそこで。聞こえたんだ。
「イッショニ、イヨウネ」
口は動かないけど、私はたしかに。
うん。と返事をしたんだ。
よろしくお願いします(`・ω・´)