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⒍精霊は勉強に必死になっている①


日差しが強くなりつつある中。


今日もいつものメンバーでサロンでくつろいでいた。日課になりつつある時間だね。


「皆様!!テスト勉強を致しましょう!勉強会を……その、助けてくださいませ!!」


カンナ嬢は言う。とてつもなく必死な表情からはヒシヒシとカンナ嬢の感情が伝わって来るよ。


うん。


いきなりの編入だったしね?勉強を真面目にしていたとは言え、分からないことも多ければ不安もたくさんなんだね?


目をくるくる回しながら、必死な形相しているカンナ嬢に対して笑ったら…拗ねちゃいそうだね?


夜には僕と勉強もしてるけど。みんなともしたいんだね?どこか、楽しみとでもいうかのような態度が引っかかる気がするけど。


カンナ嬢はみんなで勉強したいだけだよね?


まぁとにかく。授業終了後にみんなで勉強会をする事となった。


とはいえ、みんな、一応成績優秀者だったりする。


勉強会もみんな、あまり必要ないんじゃないかな?
















授業終了後、図書館に集合して勉強会をすることになった。


みんな、黙々と勉強をしつつ、分からないとこがあったら聞くといった形だ。


時折、本を見に行ったりもしているから本当に自由に過ごしている。個々でやってもあまり変わらない気もするね?カンナ嬢はみんなでやることに意味があるとか、学生時代の思い出だとか言っていたけど。


「あっ!ゼフィ様!!!勉強していますの?私もご一緒してよろしいですか?」


あぁ、個々でやるときと違うこともあったね。図書館を歩けば、ゼフィはヒロインに絡まれることがある。ヒロインは結構、図書館に来ているんだ。


僕に害がないから別に良いけど。


「えーと…ごめんね、兄様達と約束してるから、遠慮してくれるかな?」


ゼフィ?断る口実に僕を使うのはどうなのかな?


ハッキリと断れば良いのにね?


「そうなんですかぁ〜…残念です。分からないとこがあったら、質問しに行っても良いですか?」


「う、うん。僕に分かるとこだったらね。」


時折ヒロインがゼフィに共に勉強しようと誘いに来ていたりする。


やんわりとゼフィが拒否し続けてるけど、ヒロインはめげないから凄いね?毎日のように誘いにくる。


その上、断られても気に入らないという顔をしたのは一瞬。すぐに笑顔で約束を取り付けるから凄い。


「彼女、めげないねぇ。」


嫌そうな顔をしつつ、サルビアがつぶやく。


何度もゼフィにアタックを繰り返してはやんわりと断られてを繰り返している。その姿は確かに凄いのかも。


ただ、コデマリ嬢への嫌がらせのような態度も続いているらしい。どうにかコデマリ嬢達を悪者にしようてしているのかな。


僕らに対する態度もあまり良くはない。


まぁそれはコデマリ嬢や僕らの前でだけで、他では徹底的に猫を被っているようだけど。


コデマリ嬢が大事にはしたくないと言うからとりあえずは放置している。


「彼女も困ったものですが、どうにも憎めないんですよね。」


苦笑しながらコデマリ嬢は漏らす。


んー?コデマリ嬢は優しすぎないかな?僕ならすぐに排除したくなるけどね?


サルビアやルドベキアも同じ様で眉間にはシワを寄せている。


「彼女、努力家で有名なんですわ。毎日、図書館に通って勉強して。今も山のように本を積み上げて猛勉強してますもの。」


チラッとヒロインの姿を見ながらコデマリ嬢は言う。


確かにヒロインが努力家なのは確かだ。とはいえ、許されないものは許されないんだけどね?


「だから?コデマリ嬢は優しすぎるよ?無礼な態度には違いないでしょ?今もゼフィ様以外は無視だったし。」


刺々しくサルビアが言うとコデマリ嬢は苦笑を返すだけだ。


まぁ言い返す余地もないよね。


「僕ら以外には完璧な立ち振る舞いをしているみたいだけどね?素直で優しく、そして頑張り屋。彼女は周りからの評価は高いよ。」


「だとしても、だよ。」


サルビアが僕にも噛み付いて来るなんて珍しい。


よほどサルビアにはヒロインが気に入らないらしいね?


コデマリ嬢がかばうのがより気に入らないらしい。完全にむくれてしまってる。


「まぁいけないことには変わりないからね。」


「何で、ゼフィ様やコデマリ嬢に固執するのかな?」


ポツリとルドベキアがつぶやいた。それに皆、頭を傾げる。


ま、分かるわけないよね。


学園内にも僕の目はたくさんあるけれど。僕らの前以外では彼女は本当に不審な行動などなく、優等生なんだ。


一部の貴族に絡まれたりしているようだが、それも上手い具合に対応しているそうだ。


気になることは。


彼女はコデマリ嬢からゼフィがかばってくれると信じて疑わない点。


もしかしたらーーー…


ただ今は推測の域を出ないかな。確たる証拠はない。


とりあえずはこのまま様子見をしていくかな。

















僕らは、毎日、授業終了後には勉強会をしているけど、ヒロインは毎日、図書館に来ていた。


ゼフィやコデマリ嬢に絡むということは繰り返しているが、基本勉強をしている。


()()()()からの報告通り、ヒロインは相当の努力家らしい。まぁだからといって、目障りなのには変わりないけどね。



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