第7話 オークの集落
今日はギルドに来た。受付のケーナの所に行った。
「おはようございます。ユウトくん!今日はどのようなご用件ですか?」
「おはよう。今日は西の森に行ってみようかと思って、どんなモンスターが出ます?」
俺が尋ねると、西の森にはオークが出るらしい。オークの肉は美味しいのだが…
オークは繁殖をする為に、女を攫って子供を産ませるので女の天敵だ。
ケーナもオークがキライなようで嫌な顔をしていた。
どの国でもオークは優先に討伐しているのだが、ただオークがCランクモンスターで強い!
オークキングが誕生すると集団でオークの集落を作り縄張りを拡げて危険な状態になる為にAランク以上の扱いになる。オークキングはAランクモンスターである。
発見次第。高ランク冒険者を集めて緊急依頼が出ると教えてくれた。
「ユウトくん、オークが居たら倒して欲しいですが、無理はしないでくださいね。」
「分かった。」
俺はギルドを後にして西の森に向かった。
薬草を採取したり、モンスターを倒しながら奥に進むと!
「なんだアレは…イノシシか?」
大きいイノシシを見つけた。体長は2メートル位、体重300キロはありそうだ。とにかくデカイ…
ビックボアは俺に気づき、大きな身体で木をなぎ倒しながら突進して来た。
俺は30センチの「ストーンボール」と放ったが、顔面に当たってもストーンボールを砕き近づいてくるが
サイドステップで躱わし首すじ剣で斬りつけたが、少しキズを付けた。
「硬い。」俺は剣に魔力を流して、大猪の突進を何度か躱わした…
「ちっ…でかい癖に速いな」
俺は土魔法で大猪の前に大穴を作り落とした。ユックリ近づき首すじに剣を振り下ろし、今度は「スパッ」と首を斬り落とした。
剣に魔力を流すようにしないとダメだなと反省しながら、その場で休憩をしながら辺りを見わたした。
「今の戦闘で、ずいぶん奥まで来たな……ん?」
奥のほうに開けた場所が見えた。ゆっくり近づいてみると。
その眼の前に拡がった光景は………。
「なんで…こんな所にオーク集落があるんだよ」
俺が見つけたのは、今朝ケーナに教えてもらったオークの集落だった。
「一体何体いるんだ?」
辺りを見わたすと20体以上はいるように見える。
どう考えてもギルドに報告する案件だよ…
撤退をする事を考えながら、集落の中を観察する。
「んっ?…」
集落の中に何故かオークに連れられてる人間の姿を見かけた。
あ…あれは………人間の女性だ!
オークの集落に人間の女性………それが意味する事は当然。俺にもわかる。
もう時間がない!今からギルドに戻っても彼女は助からない………
助けるしかない…俺は覚悟を決めた。
そうと決めたら行動は迅速に行動しなければ!群れから離れてるヤツを探す。
見つけた!3体まとまってる。
俺は背後から気配を消しながら静かに近づき、剣に魔力を流しオークの首目がけて斬りとばす。
そのまま隣に居たオークを袈裟斬りにし3体目のオークに逆袈裟斬りした。
この間、約10秒程
周りに気が付かれた様子はない。
3体とも死んでるのを確認してアイテムボックスに収納した。
再び気配を消しながら物陰に隠れた。
この調子でいけば何とかなるかもしれない。
そんな事を考えながら、様子を探ると5体の群れを見つけた。
周りに他のヤツは居ないようだ。
都合良く5体が固まっており、周りから見通しが悪い場所に居るから、さっきと同じように背後から斬りとばす。2匹目から袈裟斬り・逆袈裟斬り・袈裟斬り・逆袈裟斬りと連続で斬り裂いた。
素早くオークの死体が収納して、その場から離れる。
取り敢えず、これで8体のオークは倒した。
さぁ………これからが正念場だ。
中央の方に近づくと12体の集団を見つけた。
あまり時間が掛かってしまうと捕まってる女性が危ないので、ここは勝負に出た。
俺は「サンダースピア」を30発ほど放った。激しい音がなりオークの集団や周りの建物を破壊した。
今の音で気づかれただろうと思いながら、素早く死体を回収して、
気配のする方向を確認すと近くにオークが居た。
まずい…見つかった!
「ブフォーッ」
オークは雄叫びを上げた。すぐに中央の広場に3体のオークが現れた。
「えっ」
普通のと違う色してるのが2体と大きいのがいる。多分あの大きいのがオークキングだろう。
他のがオークジェネラルだ。
「なんでオークキングが居るんだよ!!!しかもジェネラル2体とかありえんわ。」
突然、オークキングが目の前に現れた。
ヤバイッ…‼︎ 咄嗟にバックステップをして後方に移動した。
立っていた場所にオークキングが大きな戦斧を打ち下ろしていた。
「ドゴォォォォォーン」
振り返って見たものは………5メートルにも及ぶ、巨大なクレーターだった。
さらに後ろからジェネラル2体も現れた。
「ちっ…邪魔だ。」
俺は火魔法を使った。
上級魔法の「エクスプロージョン」放った事で激しい爆音と衝撃が辺り一帯に広がっていく。
モクモクと舞い上がる砂塵で、どうなってるか分からないが油断せずに砂塵の先を見つめてると、
血だらけのオークキングがふらふらとしてるのが見えた。
俺は一気に近づき斬り裂いた。
「ふぅ〜!やっと終わった。」
辺りを見わたし、死んでるのを確認する。
オークキングは上下2つに別れて、ジェネラルは至るところバラバラだった。
急いで回収して、ヤツ等に捕まってる女性を探した。
大分時間が経ってるから、もの凄く心配だ…