表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三百枚書けるようになるお得な「小説の書き方」コラム  作者: カイ.智水
中級篇〜少しわかってきたら、ちょっと意識してみましょう
71/1500

71.中級篇:小説投稿サイトを攻略するには(中略あり)

 中級篇のラストとしてこれまでの総ざらいをしたいと思います。

 ただ書き残したこともあるかもしれないので過去投稿を読んで足りない部分を後日増やすこともありえるかな。

小説投稿サイトを攻略するには


 小説投稿サイトで主に知られているのは『小説家になろう』『エブリスタ』『アルファポリス』『カクヨム』『pixiv』だと思います。

 ではこれらの小説投稿サイトで人気が出るにはどうすればいいのか。知りたいと思いますよね。

 私も知りたいので『小説家になろう』『カクヨム』でどうすれば人気が出ているのかについて述べてみたいと思います。




キーワード・タグ

 小説投稿サイトで読みたい小説を検索するときは、ジャンルと「キーワード」で絞ります。そのうちとくに「キーワード」が重要です。

『小説家になろう』では「異世界転生もの」が人気の大半を占めているため、ジャンルで絞ることがまずできません。どうしてもキーワードで勝負する必要があります。

『小説家になろう』では主人公の属性がよく「キーワード」として用いられます。ハイファンタジーなら「主人公最強」「男主人公」「現地主人公」「俺TUEEE」「チート」などです。オリジナル小説だけしか投稿できないサイトだからこそ「主人公がどういう人物なのか」を「キーワード」で表すことが不可欠になるようです。


『カクヨム』ではTOPページに「人気のタグ」が表示されています。

 ジャンルを指定して、連載中か完結済か、小説の長さと★の数を指定でき、それを含めてタグ検索が可能です。

 ここまで丁寧に作り込まれた検索システムは、小説投稿サイトの中では最も使いやすいと思います。

『小説家になろう』の人気キーワードはあまり通用しなくて、『カクヨム』で頻出されるタグもあるので、ある程度「慣れ」が必要でしょう。



〜(中略)〜




あらすじ・キャプション

 キーワードで検索して、ヒットした小説を上から順番にすべて読もうとするとムダが多いですよね。皆さんは作品名・著者名・キーワードの他に「あらすじ」「キャプション」を見ることができます。ここで読み手が「これは面白そうだ」「これは私が読みたい小説かも」と思うことで初めて小説がクリックされて閲覧されるのです。

 検索結果から表示されるキャプションの長さはコラムNo.60「閲覧数を増やすには」に書いていますのでそちらを参考にしてください。

 とにかく「あらすじ」「キャプション」で引き込めるかどうか。それが求められます。

『小説家になろう』では連載小説でも初回に書いた全角500字ほどの「あらすじ」がそのまま載っています。『小説家になろう』に投稿するのなら、ぜひ投稿したいジャンルのランキング上位にいる小説の「あらすじ」をよく読んで勉強しましょう。

『カクヨム』も全角89文字程度「あらすじ」が表示されますが、多くの方が読む基準にしているのはカラフルで文字の大きな「キャッチコピー」だと思います。

 この「キャッチコピー」でどうやって引き込めるか。それを考えてください。こちらもランキング上位の「キャッチコピー」を参考に勉強しましょう。




分量

 連載小説ではとくに「文字数」つまり「分量」がいかほどかも重要です。『pixiv小説』ではその投稿ぶんだけの文字数が表示されますから、読み手は何分で読めそうかをカンを頼りにして判断します。あまりに分量が多いと「これは読み切れそうもないから読まないでおこう」と見切られるのです。だからランキング上位は基本的に分量が一万字を超えない程度で収まっています。

「一日に六千字読ませる」という観点から見れば「いち投稿分は六千字が目安」だと思ってください。それを超えてもランキングに載るのは長期連載ものかすでに人気のある(フォロワーがいる)書き手に限られます。




なぜと答え

 小説連載の初回は「読み手に興味を持ってもらえるかどうか」が試されます。

 どうすれば初回で興味を持ってもらえるでしょうか。

 連載初回は当然のごとく第一章の冒頭です。最初の一文で主人公は「出来事(イベント)の渦中に放り込まれて」ください。

「なぜ」そんな状況になったのでしょう。知りたくなりますよね。これが書き出しの理想です。

「なぜ」出来事(イベント)に放り込まれているのだろうか。それが知りたくて読み手は先を読み進めます。

 ここから状況説明とくに舞台設定の説明を長々と書いてはいけません。読み手は「で、なぜ出来事に巻き込まれているんだよ。それを早く教えてくれ」と思ってキレます。

 出だしはまず「主人公が出来事(イベント)の渦中に放り込まれている」さまを書くのです。そのうえで次に主人公周りの状況だけを手早く書きます。その後速やかに最初の一文で提示した「なぜ」の答えを明かしましょう。

 「なぜ」⇒「主人公周りの状況」⇒「なぜの答え」という流れになります。

 この数行で読み手に魅力的な提案ができているかどうか。それこそ読み手が最も気にしているところです。

 「自分が読みたいと思える小説」かどうかはこの数行だけで決まります。


 読み手は「隙間の時間」を利用して小説投稿サイトで読みたい小説を検索し、あらすじで興味を惹かれる小説を上から順にまずクリックしてみるのです。

 そしてスマートフォンの画面でまさに表示されている「冒頭の数行」だけを読んで「読む」か「切る」か判断します。

 書き手にはかなり残酷な言い方ですが、実際にスマートフォンの一画面だけで見切られるのです。閲覧数はあるのに評価もブックマークも付かないのはそれが主因となっています。

 だからこそ、書き出しでは「読み手の興味を惹く」ために「最初の一文で主人公が出来事に巻き込まれ」、主人公周りの状況を軽く説明したら、速やかに「なぜ出来事に巻き込まれたか」を書くのです。

 ここだけで小さな話が出来あがっていて「で、その後どうなるの」と思わせられれば上首尾と言えます。




笑える要素を盛り込む

「笑える要素」をフランス語でいえば「ユーモア」ですかね。

 小説投稿サイトで小説を読む主要層が中高生であることは再三語ってきました。

 その中高生が飽きずに小説を読むには「ユーモア」が不可欠です。

「ユーモア」のある出来事が起これば「おっ、この小説は面白いな」と認識してくれて続きを読み進めてくれます。

 中高生は「お笑い」「ナンセンス」「エロティック」が大好きです。笑えて、くだらなくて、ちょっぴりエッチな作品がウケます。

 その中でとくに一つを挙げよと言われれば「お笑い」つまり「ユーモア」です。

 読んでいて楽しくない小説を読み進めるのは苦行でしかありません。

「いつか笑わせてくれるのかな」と思いながら読むことはないのです。

「ユーモア」を主体にして、そこにちょこちょこ「シリアス」が混ざるから、中高生は楽しみながらも一面考えさせられる小説を読みます。

 お笑い芸人ピースの又吉直樹氏『火花』も「ユーモア」を主体にして、ちょこちょこ「シリアス」を混ぜていきます。終盤にかけては「シリアス」一辺倒になりますが、そこまで読み進めてきた中高生は、「主人公の結末(ゴール)」「主人公がどうなった」が気になってラストまで読んだのです。

「ユーモア」がなければ『火花』は深刻なだけの小説になっていた可能性もあります。なにせ尊敬するのが太宰治氏というくらいですから。

 それで中高生に人気が出たとは到底思えませんよね。だから小説には「笑える要素」が必須なのです。




感情は動作で示す

 基本的に登場人物の感情は動作で示してください。

 主人公の一人称視点で書かれている場合、主人公の感情を直接書いてもある程度許されます。

 ただ「俺は怒った」と書いたところで、読み手が「主人公が怒ったのか」くらいの認識しかありません。どの程度起こったのかを副詞や形容詞などを使って程度を付け加えたとしてもやはりそのくらいの認識しか持たないのです。そもそも副詞や形容詞などは「感想語」であって、感情を表すのに適していません。

 でも主人公が「感情を動作で示した」らどうでしょう。

 「あぁ〜これはわかるわ。こんなことされたらこうしちゃうよね」という共感が得られます。

 感情を表す言葉(副詞や形容詞や形容動詞)を安易に使わないことです。

 これを徹底するだけで登場人物の感情をかなり描写できます。説明するのではなく描写するのです。





最後に

 今回はこれまでの総ざらいとして書きました。七十日の連続投稿でネタが尽きたというのもあるんですけどね。

 次回からはより実践的な内容にしていければいいのですが、そうなるとネタを毎日生み出すのが難しくなる可能性もあります。毎日投稿が崩れてしまうのは残念なので、できうるかぎり投稿する日を増やしていきたいと思っています。

 また今回までは基本的に2500〜5000字を一投稿の目安としていましたが、これより少なかったり多くなったりすることも考えられます。(『小説家になろう』様『カクヨム』様への投稿ぶんは編集しているためより短くなることがあります)。

 その点でのやりくりも難しくなりますので濃淡に差が出てしまうことを前もってお詫びいたします。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ