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三百枚書けるようになるお得な「小説の書き方」コラム  作者: カイ.智水
飛翔篇〜ワンランク上の書き手へ向かおう
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487.飛翔篇:閲覧数を増やすタイトルとあらすじ

 今回は「タイトル」と「あらすじ」についてです。

 閲覧数(PV)を増やすにはどうすればいいのでしょうか。

 検索一覧で表示される「タイトル」と「あらすじ」「キャプション」で読み手に釣り上げてもらわなければなりません。

 そのためにはどんな「タイトル」がいいのか。どんな「あらすじ」「キャプション」がいいのか。考えていきましょう。

閲覧数を増やすタイトルとあらすじ


 小説投稿サイトに掲載した作品は、どのような手順で読まれるのでしょうか。

 これを知らないと閲覧数(PV)を増やすことはできません。

 まず参考にするのが「タイトル」です。

「タイトル」が面白そうなら「あらすじ」「キャプション」を読んで、「タイトル」から受けた期待どおりと思えば初めてクリックされて閲覧数(PV)が増えます。

「タイトル」がピンとこなくても、せっかく検索したのだからと「あらすじ」「キャプション」もついでに読んでくれるものです。

 そこで「面白そうだ」と思わせられたら、この段階でクリックされて閲覧数(PV)が増えます。




閲覧数を増やすタイトルの付け方

 検索結果からクリックされるための「タイトル」の付け方について考えてみましょう。


 たとえば芥川龍之介氏の代表作『羅生門』『蜘蛛の糸』の「タイトル」を見てください。

 これだけでどんな作品なのかわかる方はいらっしゃりますか。

 文豪である芥川龍之介氏の作品ですから、読んだことのある方も多いでしょう。

 読んだことのある方はどんな作品なのかわかっているでしょうけど、読んでいない方からすると内容が見えてきません。

「羅生門」という門の話、「蜘蛛の糸」の話。それぞれ間違ってはいないのですが、どう物語に関係しているのかは読まないとわかりません。


 では夏目漱石氏の代表作『吾輩は猫である』の「タイトル」を見てください。

 これだけでどんな作品なのか、おそらく未読の方もわかりそうな気がしてきませんか。

 猫が主人公の変わった作品なのではないか。そう感じるはずです。

 

 太宰治氏『走れメロス』の「タイトル」はどうでしょうか。

「メロスという人物が走る話」という身も蓋もない言い方ですが、実際そういう話なので「タイトル」としては合っています。

 競馬好きであれば「メロスという名の競走馬の話」という少しズレたとらえ方もするでしょう。ソルティー・シュガーの『走れコウタロー』という名曲もありましたしね。

 また自動車好きなら「メロスという名のレーシングカーの話」と思うかもしれません。

 ただし小説を読む人の中で競馬好きや自動車好きの方はそれほど多くないと思いますので、いちばん上の「メロスという人物が走る話」を想起する人が多いのではないでしょうか。


 これでわかることは、『羅生門』『蜘蛛の糸』ではどんな話なのかわからないため、クリックして読みたくならないということです。

 その場合は「あらすじ」「キャプション」で相当頑張って作品の面白さ・魅力を読み手に伝えなければなりません。

 文豪はこの手の、物語の「キーワード」を「タイトル」にする例が多い。

 谷崎潤一郎氏『細雪』、川端康成氏『雪国』『伊豆の踊子』など、どんな物語なのかを推理しづらいけれども読んでみたら「キーワード」になっていた「タイトル」が多いのです。

 文芸作品には「内容を読んで、初めてタイトルの意味がわかる」ものが求められていています。

 だからといって読み手に「この作品は面白いですよ」と「タイトル」でアピールできないため、「あらすじ」「キャプション」で相当頑張らなければなりません。


 夏目漱石氏『吾輩は猫である』や太宰治氏『走れメロス』はある程度どんな話なのかわかるので、興味が湧けばクリックして読みたくなると思います。

「タイトル」でそれほど興味が湧かなくても、クリックさせるような「あらすじ」「キャプション」を書けば閲覧数(PV)は必ず上がります。


 最近『小説家になろう』に掲載されている作品や「紙の書籍化」された作品のタイトルが長くなっているのをご覧になっている方が多いのではないでしょうか。

 それは「タイトル」を読んだだけでクリックしてもらうため、「紙の書籍」を買ってもらうためにしていることなのです。(別の一面もありますが、それは後日に回します)。

 物語の「キーワード」を「タイトル」に付けるのは文芸作品の領域であり、ライトノベルでは「タイトル買い」を狙うしかないとも言えます。

 これは文芸作品はだいたいどこの書店でも中身が読めますが、ライトノベルはたいていビニールでシュリンクされていて中身が読めないようになっているからです。

 中身を読めるのなら物語の「キーワード」を「タイトル」に付けてもどんな内容なのか試し読みもできます。しかしシュリンクされてしまうとビニールを破いて中を読むわけにもいきません。できればハズレ作品は買いたくないという消費者心理が働きます。なにかを手がかりに作品の内容を推理しなければなりません。その最たる手がかりが「タイトル」なのです。

 またレーベルにもよりますが、「紙の書籍」の裏表紙に「あらすじ」が書いてあります。タイトルとともにそれを読むことで購買意欲を高めるのです。




閲覧数を増やすあらすじの書き方

 ベストな「タイトル」を付けたとしても、「あらすじ」「キャプション」が残念では、あなたの作品はクリックされません。

 ではクリックされて閲覧数(PV)が増える「あらすじ」「キャプション」はどう書けばいいのでしょうか。


『小説家になろう』の「あらすじ」は1000字まで書けますが、そんなに長く書いてしまうと、読み手が「あらすじ」だけで満足してしまい、クリックされなくなります。

 できれば200字以内に限定してみましょう。

「あらすじ」に書くのは「どんな主人公がどういう状況にあるのか」。それを主人公に語らせればキャラ立てもできます。

 まず本文が「一人称視点」で書かれている場合、「あらすじ」「キャプション」も「一人称視点」を交えて書きましょう。

 主人公がどんな人物でどういう状況にあるのか。それを主人公に語らせます。


 そのうえで主人公がどうなる物語であるのかを「三人称視点」で追記しましょう。

 No.1ホストのように意中の異性と仲良くなるお話(恋愛小説)、紀伊國屋文左衛門氏のように立身出世していくお話(文芸小説)、ナポレオン・ボナパルト氏や宮本武蔵氏のように敵と戦うお話(戦争小説・バトル小説・アクション小説)など、主人公がどうなる物語なのかを端的に書けば、そういう小説を読みたい読み手は必ずクリックしてくれます。

 だからといって「宮本武蔵のように敵と戦う物語です。」では芸がありません。

「握った二刀を下ろした構えで、取り囲む魔物の群れに視線を投げる。そして向かってきた敵を片っ端から切り裂き始めた。」くらい頭を使いましょう。

「一人称視点」での自分語りと「三人称視点」での状況説明を押さえれば、クリックされて閲覧数(PV)が増える「あらすじ」「キャプション」が簡単に書けるのです。


 ある程度文才がある人ほど、スタイリッシュな「あらすじ」「キャプション」を書いてしまいがちです。

 しかし、それで初見の読み手が「どんな主人公がどういう状況にあるのか。主人公がどうなる物語なのか」を理解できるでしょうか。

 理解できないような「あらすじ」「キャプション」では、いくら文才があろうと誰からもクリックされることなく、『小説家になろう』であれば60万作品の中にただ埋もれていくだけです。





最後に

 今回は「閲覧数を増やすタイトルとあらすじ」について述べました。

 閲覧数(PV)を増やすには、読み手に内容がわかりやすい「タイトル」を付けることと、どんな主人公がどういう状況にあり主人公がどうなる物語なのかを「あらすじ」「キャプション」に書くことです。

 これができていれば、あとは放っておいても閲覧数(PV)は増えていきます。




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