433.深化篇:全力での失敗は糧になる
本日は引越作業が本格化してしまい、投稿時間が大幅に後れてしまいました。
今回は「失敗」についてです。
「失敗」するとふて腐れてしまうものです。
もし余力を残して「失敗」したら、それを口実に言い訳をしてしまいます。
しかし全力を出した結果「失敗」したら、弁解の余地はありません。
だからつねに「全力」で執筆してください。
全力での失敗は糧になる
誰しも「失敗」は嫌なものです。できれば避けたい。
小説投稿サイトに作品をアップしたとしても、ブックマークと評価が低くて「総合評価ポイント」が稼げない。ランキングにも載れない。だから「失敗」だ。
そう思ってしまいますが、その「失敗」は全力を尽くしたうえでの「失敗」でしょうか。
倒れる時は前のめりだ
全力を出し尽くしたうえでの「失敗」は成長の糧となります。
「なにが悪くて『失敗』してしまったのだろうか」と反省材料にできるからです。
もし余力を残したうえで「失敗」したのであれば、「まだ本気を出していないからこの結果なんだな。次はもっと本気を出してみるか」と思ってしまいます。
つまり言い訳をして現在の実力をまったく把握できていないのです。
「本気を出せば」と思っているのなら、最初から「本気を出して」ください。
100%のフルパワーで臨むのです。
なにかマンガ・鳥山明氏『DRAGON BALL』のセリフのようですね。
ですが毎回100%のフルパワーで書かなければ「自分には今どの程度の実力があるのか」を正確に理解し把握することはできません。
「余力を残す」なんてことをしていたら、「あぁ今回は失敗したな。じゃあ次はもう少し本気を出して頑張ればいいや」で終わってしまうのです。
実力がわからないのに、努力して実力を上げることなどできません。
だからこそ「全力を出し尽くして」小説を書いてください。
言い訳をしているうちは実力が伸びませんよ。
一作一話に、そのとき出せる全力を出し尽くして挑みましょう。
「失敗」が糧になるのは、全力を出し尽くしたからです。
だから「失敗」した部分をさらに努力して工夫をし、新作を投稿して反応を見て確かめられます。
「失敗」すると気分を悪くするのはあなただけではありません。
私だって「失敗」するとふて腐れてしまいます。
本コラムくらいの文章だって、低評価が続くと落ち込んでしまうものです。
ですが、全力で取り組んでいたのならあきらめもつきますし、「教訓」を得ることもできる。
もし余力を残していたら、「失敗」しても「もっと本気になろう」と思い、「失敗」は糧にならず「失敗」のままで終わってしまいます。
「失敗」を怖れず、余計なことは考えず、つねに全力を出しきって「失敗」しましょう。
「倒れる時は前のめりだ」と肝に銘じて、取り組んでください。
一所懸命にやらないから失敗
もし一所懸命に小説を書かなければ、あなたの実力が客観的に誰にもわかりません。
あなた本人にもわからないのです。
そしてあなたの作品を評価する人たちにとっても、失礼にあたります。
『小説家になろう』の「テンプレート」をそのまま使って、小手先の筆力だけで人気をさらっていく。
そんな書き手がいるのも事実です。
その流れで「紙の書籍」化した書き手も実際にいます。(今は『小説家になろう』から「紙の書籍」化される作品は少なくなりましたが。)
ですがそういった一所懸命に書かなかった書き手は二作目、三作目で必ずと言ってよいほど消えていくのです。
なぜだと思いますか。
本当の実力が自分にもわからないからです。
出版社からオファーが来たということは、それなりの筆力はあったと思います。
ですが一所懸命頭をひねって全力を出しきったことがない。
だから二作目、三作目で消えていくのです。
全力を出し切って「失敗」したら、得るものはたくさんあります。
しかし一所懸命やらなかった「失敗」はたとえ1000回リトライしてもうまくいかないものです。
本来得られるはずの「教訓」さえ残りません。
つまり「一所懸命にやらなかった」ことそれ自体が「失敗」なのだといえます。
できる可能性のみを追求する
不可能な理由を並べてあきらめる人、悩み続ける人がいます。
そんなことは些末に過ぎません。
「できる可能性」を最大限に拡大させて、小さな可能性を乗り越える突破口にすべきです。
小説を書くときに、「小説賞・新人賞」を狙って獲る可能性がどんなに小さくても、その機会を棒に振るべきではありません。
「小説賞・新人賞」に応募される実に九割が、「小説の体をなしていない」とされています。
つまり正しく「小説」として仕上がっている作品は一割程度なのです。
となれば「小説賞・新人賞」を獲りたければ、全体の一割である「正しく小説として仕上がっている」作品が書けるように努力しましょう。
基準は「一次選考」に残ることです。
「一次選考」は「小説の体をなしている」作品が通過します。
つまり「一次選考」に残れれば、小説として成立していると言えるのです。
小説投稿サイトにおける最大の「小説賞・新人賞」である「ネット小説大賞」には数千の作品が応募され、「一次選考」通過は数百作品に絞られました。
「一次選考」通過の基準は、やはり「小説の体をなしている」かどうかです。
数千も送られてくるものを作品の内容を読んで判断するなんてことはまずできません。
一次選考者の視点はあくまで「小説の体をなしている」かどうかです。
「一次選考」は通過しても、「二次選考」に進めるのは一次選考の5%ほどとされています。
数字を見ると「二次選考は通らないんじゃないか」と思いがちです。
ですが5%もの確率があるのであれば、それを追求して自らの筆力を高めていきましょう。
「失敗」してもいいのです。
全力を出しきったうえでの「失敗」は「教訓」になります。
「なにが悪かったのか」を考える機会が与えられたのですから。
三千万分の一の確率しかない「ジャンボ宝くじ」を買うよりも、「小説賞・新人賞」の二次選考に勝ち残る5%のほうが確率は桁違いに高いのです。
であれば5%に賭けて「小説賞・新人賞」を狙いに行くのは、最も下剋上がしやすい方法なのかもしれません。
現在はコンピュータとテキストエディタさえあればいくらでも小説が書けます。
スマートフォンで執筆されている方もいるでしょう。
あなたも5%に賭けてみませんか。
その結果「二次選考」に残れなかったとしても、全力を出し尽くしたうえでの「失敗」は「教訓」を残して次作の糧となります。
最後に
今回は「全力での失敗は糧になる」ことについて述べました。
あなたは「どうせ全力は出していないし」と、逃げ道を作りながら小説を書いていませんか。
逃げ道は「言い訳」でしかないのです。
どんな作品でも全力を出し尽くして、「今書ける最高の作品」を目指して執筆しましょう。
その結果評判が悪かったとしても、それは「今のあなたの筆力」を指し示してくれ「教訓」となります。
どこを改善させれば評判の良い小説が書けるのだろうか。
そう考えながら日々作品を書いていけば、そのうち必ず読み手すべてが惹き込まれるような小説が書けるはずです。
そのためにも「全力を出し尽くして失敗し続けて」ください。