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424.深化篇:自分を安売りしない

 今回は「テンプレート」と「小説賞・新人賞に応募する」ことについてです。

 本命の作品は必ず「小説賞・新人賞」へ投稿してください。

 普通に投稿するよりも格段にアクセス数が伸ばせますし、皆様に読んでもらえます。

 本命を普通に投稿して浪費するようなことがないようにしましょう。

自分を安売りしない


 小説を書くとき、ブックマークや評価が欲しくて「読み手に媚びを売って」いませんか。

 それは「自分を安売りする」ことなのです。

 読み手の興味を惹くために「テンプレート」を用いるのは悪いことではありません。

 最後まで「テンプレート」に従ったまま、「読み手に媚びを売る」のがいけないのです。

 たとえ「テンプレート」を用いても、途中からあなた独自の展開に持っていきましょう。




テンプレートはサンドイッチで

「異世界転生」「異世界転移」「悪役令嬢」といった「テンプレート」は、それだけで読み手の興味を惹きます。

 いつも読み慣れた出だしで、同じような設定で、同じ様な展開をする。

 読み手にとって安心感のある書き出しだと言えます。

 ですが「テンプレート」の利用は興が乗ってくるまでにするべきです。


「起承転結」で説明します。

「起」は「テンプレート」に100%沿ってかまいません。

「承」で鉄板の展開をするように見せてから、その後じょじょにオリジナルな展開にシフトしていってください。

「転」は完全オリジナルでなければ評価を得られません。「転」まで「テンプレート」だとわかれば、その時点で読み手は潮が引くようにあなたの作品から離れていきます。あなたが相手にするのは、同じような作品を何百本と読んできた猛者たちなのです。

「結」は「転」を受けて発生しますので、完全オリジナルがいいように思いますよね。ですが「結」は「テンプレート」でもかまわないのです。

 こう書くと意外に思われる方が多いでしょう。


「結」で「テンプレート」な終わり方をすれば、読み手が収まりのよさを覚えて満足度が高まります。

 つまり「テンプレート」な小説を読みたい人は、テンプレートな人物が、テンプレートに従った設定上で、オリジナルな展開をして、テンプレートな終わり方をする作品を好むのです。

「転」「結」をオリジナルで作れば、「テンプレート」を用いた出だしであっても「オリジナル小説」を主張できます。

 かなりずるいような気もしますが、それが現在の小説投稿サイトとライトノベルの実態です。

 たとえば「異世界転生」の「テンプレート」を用いた商業ライトノベルは現在数えきれないほどあります。

 すべてが『小説家になろう』の影響とは言えないでしょう。

 しかし今勢いのあるジャンルのリサーチを行なえば、結局「異世界転生」「異世界転移」「悪役令嬢」といった『小説家になろう』の「テンプレート」ものが上位を占めているのです。




紙の書籍はテンプレートより出でてオリジナルで終わる

「テンプレート」を使っているのに、あの人の作品は「紙の書籍」化されるのに、なぜ自分の作品には「紙の書籍」化の話が来ないのか。

 こう考えている書き手の方は多いと思います。

 その答えを項目名に書いたのです。

「青は藍より出でて藍より青し」です。

「紙の書籍」化される作品は「テンプレート」より出でて「テンプレート」オンリーの作品より「紙の書籍」に近いもの。

 つまり上記した「テンプレートはサンドイッチで」をしている間は「紙の書籍」化の話は来ないと思ってください。


 なんだこいつは「紙の書籍」化につながらないことを教えやがって!

 そうお怒りの方もいらっしゃると思います。

 しかし小説投稿サイトを攻略して「紙の書籍」化を目指すのであれば、まずは「知名度(ネームバリュー)」を高める必要があります。

 そのためには積極的に「テンプレート」な作品を投稿して読み手の支持を集めなければなりません。

「異世界転生」ものを専門で書くのなら、まずは「テンプレートはサンドイッチで」用いて、最初と最後を「テンプレート」で締めるのです。

 それを繰り返せば「知名度(ネームバリュー)」は必ず高まります。

 得意ジャンルの「テンプレート」も知らずに「紙の書籍」を目指すことなんてとうてい無理です。

 実際に現在売られているライトノベルは「ファンタジー」であれば「異世界転生」「異世界転移」「チート」「主人公最強」「おっさん」「アラフォー」「元勇者」のいずれかが必ず含まれています。

 しかし『小説家になろう』に投稿されている作品とは異なるのです。

 入り口こそ「テンプレート」に従いますが、途中からオリジナルな展開を読ませて、それでもまだ読み手がついてくる。

 そんな作品が「紙の書籍」化されていきます。




自分を安売りしない

 あなたが心の中で温めている物語を、なんの考えもなしに「小説投稿サイト」へ投稿しないでください。

「小説投稿サイト」はあくまでも「知名度(ネームバリュー)を高める」ための「手段」に過ぎないのです。

 ここを履き違えている書き手の方がほとんどではないでしょうか。

 たとえば『小説家になろう』から「紙の書籍」化した作品は数多くあります。

 そのためには最低でも「総合評価ポイント」がある程度高くなければなりません。

「テンプレートはサンドイッチで」用いた作品を量産して「知名度(ネームバリュー)」を高める場が「小説投稿サイト」なのです。

 では自分が書きたかった心で温めている物語は、いつ書いて投稿すればいいのでしょうか。


 答えは明確です。

 本命の作品は「小説投稿サイト」で企画されている「小説賞・新人賞」へ応募してください。

「小説賞・新人賞」でもないところへ、本命の作品を投稿するのは「自分を安売りする」行為です。

 それがどんなに名作であろうとも「小説賞・新人賞」を経ずに「紙の書籍」化するのは奇蹟に近い。

 だから本命の作品は必ず「小説賞・新人賞」へ投稿してください。

 けっして「小説賞・新人賞」に応募しないで普通に投稿するようなことはしないでください。

「自分を安売りしない」こと。

 それが「小説投稿サイト」の正しい使い方です。





最後に

 今回は「自分を安売りしない」ことについて述べてみました。

知名度(ネームバリュー)」を高めるために「テンプレートはサンドイッチで」用いてください。

 幾度か連載を繰り返すことで「知名度(ネームバリュー)」は必ず高まります。

知名度(ネームバリュー)」が高まったら、「テンプレートは出だしだけ」にしてじょじょにオリジナルな展開の割合を増やしていくのです。

 そして「知名度(ネームバリュー)」と「筆力」が高まったら「小説投稿サイト」で企画されている「小説賞・新人賞」へ応募します。

 すでに「知名度(ネームバリュー)」がありますから、なかった頃よりも「総合評価ポイント」は必ず高くなるはずです。

「小説賞・新人賞」を獲る条件のひとつが「総合評価ポイント」になっています。

 どれだけの人がその作品を評価したのか。

 ブックマークと評価から計算された「総合評価ポイント」が高ければ、それだけ読み手を多く抱えていますから、出版社も「紙の書籍」化したときの売れ行きを予測しやすいのです。

「小説賞・新人賞」以外の通常の投稿に全力を注いではなりません。

「テンプレートはサンドイッチで」用いた鉄板作品だけを投稿しましょう。

 目指すのはあくまでも「小説賞・新人賞」の受賞です。

 そのためには心の中で温めていた作品を安売りしないように。




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