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三百枚書けるようになるお得な「小説の書き方」コラム  作者: カイ.智水
孫子篇〜孫武の知恵をお借りして
369/1500

369.孫子篇:十三.用間篇

 今回で「孫子篇」は終わります。私の自己満足にお付き合いいただきましてありがとうございます。

 次回はジャンル分けについて述べてみたいと思います。

孫子篇:十三.用間篇


「小説賞・新人賞」に応募する作品を書くのは一日二日ではできません。

 十万字前後の文字数が必要になります。

 それが徒労に終わるかどうかは、事前にどれだけの情報を調べ上げ分析しているかにかかっているのです。




小説賞・新人賞の傾向を調べる

 膨大な時間をかけて小説を執筆し、著名な「小説賞・新人賞」を狙いに行くのは、書き手にとってたいへんな負担となります。

 心身ともに疲れ果てて、仕事や家事が疎かになるのです。

 こうして長期間かけて書いた小説も、評価はたった数日で決まります。

 それなのに小説賞の傾向を調べることもしないのでは、長期間の執筆もムダにしてしまうのです。

 そのような取り組み方では「小説賞・新人賞」はつかみ取れません。


 賢明な書き手が投稿して「小説賞・新人賞」をかちえるのは、あらかじめ「小説賞・新人賞の傾向(テンプレート)を熟知して」いるからです。

 神に祈ったり占ったり過去の経験や自然界の法則からわかるわけではなく、必ず自らの努力で傾向(テンプレート)を把握しています。

 それこそが「書き手の宝」なのです。




過去の受賞作の分析

 人気の出た作品を「読み手」として見極めます。

 人気の出た作品の「テンプレート」を見極めます。

 人気の出た書き手がこちらの作品に探りを入れてくるのを想定して「ウソ」をつかませます。

 こちらが偽りの投稿をし、それを反省している姿を他の書き手に読ませるのです。

 人気の出た作品を分析して「詳しい要点」を見極めます。


 小説を執筆するうえで、「小説賞・新人賞」の「傾向(テンプレート)の把握」よりも不可欠なものはなく、それに労力を惜しんではなりません。

 「傾向(テンプレート)の把握」はすぐれた知識を持っていなければできず、感情の書き方や文章の展開の仕方を正しく分析することはできません。

 微妙な部分を調べ上げられないと、傾向(テンプレート)の真実は見抜けないのです。

 傾向(テンプレート)の分析をしているときに、誰かが傾向(テンプレート)を喧伝しているようなら、その人を排除する必要があります。


 狙いたい「小説賞・新人賞」があるのなら、事前に選考委員の顔ぶれや下読みさんの情報を知り、彼らが評価するポイントを調べ上げてください。

「小説賞・新人賞」を狙うこともたいせつですが、そこに至るまでの小説投稿サイトでの活躍を見せつけることで、「小説賞・新人賞」における評価も高まります。

 競争する他の書き手の過去作もきちんと分析し、相手には偽りの傾向(テンプレート)を見せるのです。


 分析することで書き手は競争相手の情報を知ることができます。

 だから分析をする過程をとても重要視しなければなりません。

「小説賞・新人賞」を制するには、「小説賞・新人賞」の傾向(テンプレート)を熟知している必要があります。

 過去のたいていの受賞作も、「小説賞・新人賞」の傾向(テンプレート)を調べ上げていたはずです。


 賢明な書き手だけが「小説賞・新人賞」の傾向(テンプレート)を把握しようとし、大きな功績を成し遂げるのです。

 この傾向(テンプレート)こそが「小説賞・新人賞」応募の要であり、執筆はそれを頼りにして進んでいきます。




―――――――――――――




 『孫子』では一貫して「テンプレート」について述べられています。

「負けない戦い」を目指した孫武は、過去の戦いから一定の「テンプレート」を見出しているのです。

 しかし「テンプレート」に固執せず臨機応変で柔軟に展開していく必要があります。

 そうでなければ他の書き手にあなたの「テンプレート」が研究されて模倣作が小説投稿サイトにあふれるからです。


「小説賞の傾向」や「過去の受賞作の分析」をするのも「負けない戦い」をするためには必要です。

「こうすると確実に落ちる」とわかっていることはやらない。

「こうすれば確実に受かる」とわかっていることは止められてもやるべきです。

 その判断の基準にするためにも、「小説賞・新人賞の傾向」や「過去の受賞作の分析」は不可欠だと思ってください。





最後に

 今回は『孫子』最終「用間篇」について翻訳してみました。

「小説賞・新人賞の傾向を調べる」「過去の受賞作の分析」について述べられていますね。

 兵法書である『孫子』は生き残り戦略を説いた書です。

「ランキング」争いや「小説賞・新人賞」狙いの方には大きな道しるべになると思います。

 これで『孫子』を執筆に役立てる道筋がすべて示せました。

 次回から新しい「篇」が始まります。




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