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三百枚書けるようになるお得な「小説の書き方」コラム  作者: カイ.智水
孫子篇〜孫武の知恵をお借りして
365/1500

365.孫子篇:九.行軍篇

 今回は前回投稿の分量が少なかったため、ストックを崩して本日中にもう一本投稿致します。

「テンプレート」「ランキング」「読み手との距離」について書かれた篇です。

孫子篇:九.行軍篇


「テンプレート」は「文豪」も用いていました。

 それがその「文豪」独特の持ち味になるのです。




テンプレートの活用

 複雑な「テンプレート」を採用している場合は、少しでも書き手が書きやすい方法に書き改めてストックしておきます。

 他の書き手が複雑な「テンプレート」を用いている場合は、それに挑むような真似をしてはなりません。


 揚げ足をとられるようなところから遠ざかり素早く展開しましょう。

 他の書き手が揚げ足をとられそうなことを始めたらその場で迎え撃たず、半数が越えてきたときに一気に攻めて揚げ足をとればいいのです。(つまり墓穴を掘ったのを確認してから指摘します)。

 投稿しようとするときは、揚げ足をとられるようなところで待ち構えるのではなく、単純明快な「テンプレート」を用い、無理に揚げ足をとろうとしないことです。


 フォロワーさんが少なく足場の不安定なところで展開するときは、なるべく速く通りすぎるようにし、不安定な展開を続けてはなりません。

 もし足場の不安定なところで他の書き手と競うことになったら、必ずいつでも資料を集められる状況にして後ろ盾を作るべきです。


 思いのままに書ける状況で執筆し、「テンプレート」を活用して優位を築きます。

 このようにして「文豪」は他の書き手より抜きん出たのです。


 小説投稿サイトは「テンプレート」が好まれて「オリジナリティー」は敬遠される傾向にあります。

 人気のある作風が好まれて、人気のない作風を避けます。

 書き手の健康に留意して、きちんと朝昼晩と食べて就寝を満足にとることです。

 こうして病気にならないようにすれば、いくらでも小説を書くことができます。


 火種がくすぶっていて、炎上が始まりそうなときは、いたずらに抗弁しないで炎上の流れが収まるまで待たなくてはなりません。

 自由度の少ない「テンプレート」や、

 変更の難しい「テンプレート」、

 導入部は簡単に使えてもその後の展開が困難な「テンプレート」、

 用いると書き手の「知名度(ネームバリュー)」に傷がつく「テンプレート」、

 身動きのとれない「テンプレート」、

 有名な「テンプレート」同士の中間にありそうな「テンプレート」に見えるもの、

 これらはいずれも速やかにそこから離れて近づかないようにしましょう。


 こちらは近づかないように有利な「テンプレート」を用い、他の書き手に上記のような困難な「テンプレート」を採らなければならないようにさせるとよいのです。

 有利な「テンプレート」の縁に立ち、不利な相手へ挑むようにし、相手には困難な「テンプレート」以外の逃げ道を断つようにします。


 執筆しているときは「テンプレート」で不確かな点が見つかったら、何度も慎重に困難に陥らないか確かめなくてはなりません。

 他の書き手の意図が隠されているかもしれないからです。




他の書き手の動向を見極める

「ランキング」上位の書き手がこちらの近くにいるのに慌てないで構えているのは、「テンプレート」の難しさを頼りにしているからです。

「ランキング」上位の書き手が離れているこちらに挑戦してくるのはこちらを不利な状況へと追い込むことを望んでいるからです。

「ランキング」上位の書き手が「テンプレート」によらずあえて自在に書いている状況は、こちらに付け入るスキがあると思わせてなにかを仕掛けようとしているからです。

 その書き手のブックマーク数がじょじょに増えていくのは、新たな投稿をしているからです。

 その書き手が毎日連載を休止しているのは、ストックを溜めているように見せて、こちらを惑わせているからです。

 その書き手が話題にのぼるのは、ストックがあるからです。

 その書き手の評価が急上昇して「ランキング」を狙えそうなときは、他の書き手が読み手の不意をつくような投稿をしてくるからです。


 評価が急上昇しているのは、その書き手が話題性のある投稿を集中させているからです。

 評価がそれなりに上がっているのは、毎日連載をしているからです。

 ブックマークがじょじょに増えているのは、ネタや投稿ぶんをストックしてあるからです。

「ランキング」上位の書き手の言葉がへりくだっているのに「テンプレート」を強化しているのは、こちらに仕掛けてくる準備をしているからです。

「ランキング」上位の書き手の言葉が強気でいかにもこちらに仕掛けてきそうに見えるのは、連載を畳もうとしているからです。

 その書き手の主役たちが自在に活躍できるようにしてくるのは、こちらに仕掛けてくるタイミングを窺っているからです。

 その書き手がさして困っているわけでもないのに仲良くしようと申し入れてくるのは、謀略があるはずです。

 その書き手が慌ただしく登場人物をひとところに集めているのは、近く「佳境(クライマックス)」に移ろうと準備しているからです。

 その書き手の作品で状況が進展したり後退したりしているのは、こちらを誘っているからです。


 文章に伸びやかさが欠けているのは、疲れてきたからです。

 頻繁に一息つこうとしているのは、集中力が欠けてきたからです。

 有利とわかっていても攻勢に出てこないのは、文章が思いつかないからです。

「活動報告」「近況ノート」や『Twitter』などで宣伝しているのは、新たな投稿がないからです。

 日付が変わる直前に投稿するのは、「今日中に投稿しなきゃ」と動揺しているからです。

 投稿のペースが崩れて炎上が始まってくるのは、書き手の「ネームバリュー」が利かなくなっているからです。

 他の書き手の作品にコメントを付けてまわるのは、書けなくなっているからです。


 書き手が文章に不満を持っているのは、作品に飽きてきてやる気がなくなってきたからです。

 小説を書くべきときに遊び歩いているのは、進退窮まった作品だからです。

 書き手が読み手に語りかけてくるのは、「I知名度ネームバリュー」を失っているからです。

 やたらと読み手の付けたコメントを褒めているのは、為す術がなくなったからです。

 やたらと読み手の付けたコメントに手厳しく反応するのは、行き詰まってどうしようもなくなっているからです。

 始めは読み手を乱暴に扱っておきながら、後に炎上を恐れるというのは、きわめていいかげんな書き手です。

「ランキング」上位の書き手からコメントが届くのは、しばらく投稿を控えさせて読み手に改めて良し悪しを判断させたいからです。

 他の書き手が鳴り物入りで連載デビューしながらいっこうに続きを投稿しようとせず、かといって連載を終了しようともしないのは、なにかわけがあるので必ず慎重に観察して状況を見定めることです。




読み手との距離感

 小説投稿サイトで順位を競うとき、フォロワーさんの数が多ければ必ず有利になるというものではありません。

 やみくもに猛進するのではなく、一本の連載に集中して他の書き手の動向を注視していけば、順位を上げることもできます。

 逆によく考えもせずに他の書き手を侮っているような書き手は、必ず大きな失敗をします。


 読み手がまだ書き手に慣れ親しんでいないのに、コメントの返信を手厳しくすると読み手はますます離れていきます。

 逆に読み手がすでに書き手に慣れ親しんでいるのに、馴れ馴れしいコメントに手厳しい返信をしないのであれば読み手をコントロールできなくなります。

 だから書き手は道義と愛情をもって読み手と親しみ、規則をもって読み手を統制しなければなりません。

 これができれば「必勝の連載」の態勢が出来あがります。

 普段から規則を徹底させ、新しくフォロワーに加わったばかりの読み手をちゃんと教育すれば、読み手は従ってくれるものです。

 普段から規則を徹底させないでおくと、新しくフォロワーに加わったばかりの読み手を教育しても、読み手は従ってくれません。

 普段から規則が徹底していると書き手と読み手は信頼関係で結ばれます。




―――――――――――――




「テンプレートの活用」「他の書き手の動向を見極める」「読み手との距離感」について書かれています。

「負けない戦い」を信条とする孫武は「テンプレート」の重要性に逸早く気付いていたのです。

 そして「ランキング争い」をするときは「他の書き手」との相対的な評価になりますから、相手の動向を分析することも必要です。

 読み手をどう扱うかでも「ランキング」に影響が出ます。

「ランキング」に載るためには、この三点に留意することです。





最後に

 過去に人気の出た作品から「テンプレート」を抜き出して流用するのは恥ずべきことではありません。

換骨奪胎(かんこつだったい)」のところでも述べましたが、「テンプレート」の使い回しは世界各地でいつも行なわれてきたことなのです。

 要は「あまり知られていない物語」で用いられている「テンプレート」を探してこれれば、「オリジナリティー」を感じさせることができます。

 あまりにも有名な物語から「テンプレート」を借りると、「パクリ」と認定されて派手に炎上することになるのです。

 私は中国古典の『史記』や『戦国策』『春秋左氏伝』などから「テンプレート」を借りてくることがあります。

 中国古典はあまり読む人がいないので、借りてもなかなか気づかれません。

 いっそ『ギリシャ神話』くらい有名な物語から「テンプレート」を借りてきたら、かえって気づかれにくいということがあります。




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