359.孫子篇:三.謀攻篇
今回も「テンプレート」の話です。
「語り口」や「ランキング」にも触れられていますので、少しずつ領域が広がっていきます。
孫子篇:三.謀攻篇
今回も「テンプレート」についてですね。
『孫子』は「負けない戦い方」を追求した書物です。
小説投稿サイトで「負けない戦い方」をするには「テンプレート」を活用しましょう。
そして「語り口」についても述べられています。
「あなたの小説」になるためには「語り口」がポイントです。
「語り口」の違いによって、向いているジャンルが異なります。
「ランキング」については初めて触れられていますね。
食い合いをしない
投稿の原則は、他の書き手が残した「テンプレート」をこちらの作品に活かすように書くのが上策となります。
「オリジナリティー」あふれる作風で他の書き手を打ち負かし、ランキングに上り詰めようとするのはこれに次ぐものです。
なので殊さら他の書き手に勝負をふっかけて百戦百勝を目指すのではなく、「テンプレート」を活用し、労力を少なくして他の書き手よりランク順位が高くなれば最高の勝ち方だと言えます。
最高の勝ち方は、同じ「テンプレート」を使っている書き手に先んじて「エピソード」を投稿してしまうことです。
次善策はフォロワーさんを増やして他の書き手よりもブックマークや評価を集めることです。
その下はランキングに載っている書き手に真正面から勝負をふっかけ、結果としてランキングで彼らより上位へ入ることです。
最もまずいのが、他の書き手の得意分野で勝負を挑むことです。これは他に手段がなくやむをえない場合に限るべきでしょう。
相手の得意分野で勝つには、それに劣らないだけの知識の蓄積が必要となり、一朝一夕で対等な存在にはなりえません。
この準備期間が待てずに見切り発車で投稿を始めると、ほとんど相手にダメージを与えることはできないのです。
これが相手の得意分野で勝負を挑むことの危険なところになります。
うまい書き手は、相手に勝負を挑むことなくランキング上位に入ります。
特定の相手を敵にまわすことなく純然とランキングを争うのです。
だから書き手のネームバリューを落とすことなく、完全な利益が得られるようになります。
多くの書き手が週に一回五千字を書くというのなら、こちらは複数の連載を合わせて毎日一回七千字書いて包囲します。
毎日一回四千字なら正面から戦いを仕掛け、毎日一回千五百字なら相手を分裂させて戦い、こちらも週に一回五千字を書くのならうまく展開させ、こちらのほうが一週間の投稿文字数が少ないのであればうまく逃れるようにし、すべての面で及ばないようならそもそもランキングを競わないことです。
だからあまり字数を書けない書き手が無理に執筆しても、ランキングに載ることはまずありません。
語り口について
「語り口」が小説に個性を生み出します。
書き手とそれにふさわしい「語り口」があれば必ず人目を惹きます。
書き手が書くのに窮屈する「語り口」だと、書き手が先に潰れてしまうのです。
書き手の意識によって作品に問題が起こってしまう心配が三つあります。
第一は、しっとりと書くべきところなのに激しい「語り口」で書いてしまったり、畳んではいけない頃合いなのに畳むような「語り口」で書いてしまうことです。
第二は、書き手のクセと「語り口」が同じ割合で作品に影響を与えてしまうとどちらで書くべきかわからなくなることです。
第三は、文章の臨機応変さがわからないのに、書き手の思い込みで文章を決めつけてしまって混乱することです。
こんな状況に陥ってしまうと、他の書き手があなたのフォロワーさんを奪っていきます。
自ら勝機を失ってしまうわけです。
ランキングの勝ち取り方
ランキングに載るためには五つの原則があります。
第一に、新作を発表すべき時機を正しく判断すること。
第二に、連載小説と長編小説と短編小説での書き方の使い分けができること。
第三に、掲げたテーマと文章がマッチしていること。
第四に、先々の小説界の動向を予測して準備を怠らないこと。
第五に、語り口がうまく、書き手の口グセが書かれていないこと。
したがって次のことが言えます。
先々を見通して自分で需要の来る作品が書ければ、百回戦っても負けることがありません。
先々は見通せないが自分の力量を知っていれば、勝ったり敗れたりします。
先々は見通せないし自分の力量も知らなければ、戦うごとにネームバリューを貶めることになります。
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わかりにくいのが「ランキングの勝ち取り方」だと思います。
ここは意訳して変換してもやはりなかなかうまく日本語にできないところです。
早い話が「流行りやブームを先取りした小説を投稿できれば必ず勝てる」ことを言っています。
最初から狙うことは難しいのですが、日々ニュースに目を通し、最新技術や最先端な作品に接する機会を増やすことです。
そうするうちじょじょに「流行りやブームを先取りできる」ようになります。
最初から「先取りできない」と考えず、絶えず予測しながら生活してみましょう。
最後に
今回は「テンプレート」「語り口」「ランキング」について触れられています。
冒頭で述べましたが『孫子』は「負けない戦い」を主としています。
そのためには「テンプレート」を用いることです。
必ず勝つためには「テンプレート」を活用したうえで「軽妙な語り口」で「流行りやブームを先取りした作品」を投稿します。
とくに『小説家になろう』は「テンプレート」を使った多くの書き手が商業デビューを勝ち取っているのが特徴です。
「テンプレート」は「悪」ではありません。
要は「活用の仕方」次第だと思ってください。