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三百枚書けるようになるお得な「小説の書き方」コラム  作者: カイ.智水
執筆篇〜わかりやすく書くための心得
341/1500

341.執筆篇:テキストエディタの必須機能

 今回は「テキストエディタ」についてです。

 皆様はどんなソフト(アプリ)で執筆していますか。

 できれば縦書きできるものがオススメなのですが、縦書き印刷できるだけでも違ってきます。

テキストエディタの必須機能


 PCで小説を書くとき、テキストエディタのほうが動作が軽くて便利です。

 しかし文書作成ソフトと異なり、ルビが振れなかったり印刷イメージがわからなかったりします。

 PCで小説を書くためのテキストエディタにはどんな機能が求められるのでしょうか。

 必須の機能はいくつかありますが、その中でも優先順位の高いものから順に触れていきます。




必須機能1:縦書きで入力できる

 まず「縦書きで入力できる」ものがよい。

 多くの方がMicrosoft『Word』に横書きで執筆していると思いますが、紙の書籍になるとき小説は必ず縦書きで出版されます。

 だから執筆の段階から縦書きで書ければ、文章の粗や半角文字入力という「凡ミス」を防げるのです。

 なお本コラムは「紙の書籍」にはならないだろうと早期に判断したので半角文字を多用しております。

 しかし『Word』への入力は自動カーニング(自動で字間を調整して禁則処理をすること)されてしまい、一行に何文字入力しているのかを正しくチェックできません。

 JUST SYSTEM『一太郎』なら原稿用紙設定を用いることで、縦書き入力で自動カーニングされないため、印刷されたときの正確な文字数を見ながら書き進められます。

 お絵描きソフトだと思われているAdobeの「Creative Cloud」にも『InDesign』という原稿用紙の設定ができるものがありますが、印刷関係に詳しくない方には扱えませんのでここではオススメしません。

 テキストエディタには「縦書きで入力できる」ものは意外と少ないのです。

 だから最初のふるいとして「縦書きで入力できる」かどうかをひとつの判断基準にしてみましょう。




必須機能2:1ページを縦何文字×横何行と設定できる

 次に「1ページを縦何文字×横何行と設定できる」ものです。

 これは「四百字詰め原稿用紙で何枚」という小説賞の応募規定が守られているかのチェックに役立ちます。

 先ほど申しましたが『Word』には自動カーニングという機能があります。

 ソフトが自動的に禁則処理をする機能です。

 仮に一行の文字数を20文字に設定してあっても、自動で禁則処理をするため字間が自動で詰められたり広げられたりして、ある一行が18文字であったり22文字であったりとバラつきが出てしまいます。

 この点でも『一太郎』は優秀で、原稿用紙設定にしてあれば必ず1行20文字を守ってくれるのです。

 テキストエディタの中には縦横の文字数を設定できないもののほうが多いので、第二のふるいとして確認してみましょう。




必須機能3:入力した総文字数がわかる

 そして「入力した総文字数がわかる」ものです。

 こちらも「十万字前後」といった小説賞の応募規定をチェックできます。

 ただし注意してほしいのが「空白や改行などを文字数にカウントしない」機能があるかどうかです。

「空白や改行などを文字数にカウントして」しまうと、『小説家になろう』『エブリスタ』『カクヨム』などの小説賞に応募する段になって、テキストエディタからコピー&ペーストしたときに、文字数が足りなくなるという緊急事態が発生してしまいます。

『ピクシブ文芸』は現時点で空白や改行などは文字数にカウントされているのですが、遠からぬうちに「空白や改行などを文字数にカウントしない」設定になるのかもしれませんが、現状はカウントされているのです。

 そうしないと「紙の書籍」化した際にページ数が予想以上に少なくなるという不具合が必ず発生します。

 私が『ピクシブ文芸』の小説賞に応募した『暁の神話』という小説。

 これは応募要項の最低限である八万字のギリギリ上の文字数で投稿しました。

 試しに『小説家になろう』の入力フォームに当てはめてみると七万字を超える程度の分量しかなかったのです。

 これだけでも『暁の神話』はかなりの損をしていたことがわかります。

 だから執筆当初から「空白や改行などを文字数にカウントしない」で表示される機能は不可欠です。




必須機能4:表示文字を拡大して入力できる

 入力しているページがモニター全面に表示されて、文字も拡大して見られる機能があれば目に優しいです。

 小さい文字で入力しているととにかく長時間モニターを見続けるのがつらくなってきます。

 テキストエディタの中にはシステムフォントの文字の大きさと同じ文字の大きさでしか表示されないものがあります。

 プログラムを入力するだけなら半角英数字を主に入力するのでそれでもいいのです。

 ですが小説を書くときは、漢字の画数が多くて入力ミスをしてしまう事態が多発してしまいます。

 できるだけ「表示文字を拡大して入力できる」機能のあるソフト(アプリ)を利用しましょう。

 表示倍率を変更できるだけでも違ってきますよ。




フリーソフトのテキストエディタでもじゅうぶん

 上記の機能を満たしたテキストエディタであればなんでもよいのです。

 もし『一太郎』をお持ちでしたら、フリーソフトのテキストエディタでもじゅうぶん活用できます。

 たとえ横書きしかできなくても、1ページを何文字何行に設定できなくても、文字数が何文字かわからなくても、入力して一段落ついたら適宜『一太郎』にコピー&ペーストしてそれぞれを確認すればいいだけです。

 だからあれこれフリーソフトを吟味するのもよいのですが、そんな時間があるのなら小説をたくさん書いてください。

 ソフトで良い小説が書けるわけではないのです。




あると便利な機能:アウトラインプロセッサ

 アウトラインプロセッサとは、文章を階層式にして、並べ順を階層まるごと移動できる機能です。

 簡単に言えば「あらすじ」に盛り込むエピソードを階層として設定しておけば、いつでもエピソードの前後を入れ替えることができます。

 ただしアウトラインプロセッサはたいていが有料ソフト(アプリ)なので、初期投資が必要になり、かつパソコンとソフトに相当詳しくないと使いこなせない点で初心者には敷居が高いのです。





最後に

 今回は「テキストエディタの必須機能」について述べてみました。

 Microsoft WindowsでもWindows 10になってからフリーソフトの利用が難しくなってきています。

 そのうちアプリストアからMicrosoftのライセンスが得られたアプリしか使えなくなってしまうでしょう。

 MacはAppStoreが新設されたときからAppleの審査を経たアプリ以外は使いづらくなっています。

 そうであっても基本的にJUST SYSTEM『一太郎』で印刷するとして、入力用のテキストエディタは書き手のこだわりで選んでもよいでしょう。

 私もWindows時代は『秀丸エディタ』を使っていました。




 これで「執筆篇」は終わりです。

 次回からは「不調篇」に入ります。 

 「書きたいのに書けない」「スランプに陥った」といった状態をいかに解消すべきか。

 そういったところに焦点を当てています。

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