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○番外編 少年と仔猫1
「ニャンタ、そっち頼むー」
相棒のニャンタに指示を出します。
僕も素早く移動して、目の前に敵を捉えます。
銀色オニヤンマに、手のひらを向けます。
「いくぞー、「氷結」」
凍った銀色オニヤンマが、頭から地面に落ちます。
「どうだー、動けないだろー」
かけ寄ってしゃがみ込み、腰に吊るした短剣を手に取ります。
「残してくれよー。えい」
短剣を突き刺し仕留めます。
銀色オニヤンマは、黒煙へと変わります。
「だめかー。ニャンタは?」
相棒のニャンタに振り返ります。
黒煙が上がるのを見ます。
ニャンタにかけ寄ります。
「ニャフ〜ン♪」
足元に四枚の羽根があります。
それを前脚でペシペシ叩きます。
ドヤ顔アピールです。
「やったじゃないかー。ニャンタ偉いぞー」
ニャンタをモフります。
ゴロゴロいいだします。
「ニャンタ、さっそく売りに行くぞー」
「ニャフー」
逆三角形型のポーチに、羽根を四枚しまいます。
少年と小猫は元気に進みます。
ダンジョン出口を目指します。