〇番外編 少年と仔猫4
「いらっしゃいませ『宿屋ワンコイン』へようこそ」
「一泊お願いするよ」
「ありがとうございます。一泊、銅貨一枚になります。食事も一食、銅貨一枚になります」
「ではこのあとの朝食だけ、つけておくれ」
初老の男性が銅貨二枚を手渡します。
「ありがとうございます。食事が終わりましたら、お部屋にご案内しますね」
初老の男性と入れ違いで、食堂から一人の男が顔をだします。
「シュガーナちゃん。今日の朝食もとても美味しかったよ。ありがとね。じゃ、おじさん、行ってくるよ。タハハ」
「はい、お気をつけて。いってらっしゃーい」
「シュガーナ姉ちゃん、僕達も行ってくるぞー」
「気をつけてね。クッキーノ、ニャンタ」
〜〜〜
昆虫ダンジョン地下五階
「ニャンタ、今日は黒色ジージーゼミのレア狙いだぞ。金色だからなー」
「ニャフー」
二手に分かれて雑魚狩りです。
レアポップ目指して頑張ります。
〜〜〜
「ニャフーーーーーー!」
相棒からの合図です。
「今いくぞー」
駆け出します。
ニャンタは既に交戦中です。
「あれー、何だこの色ー?」
黒色でも金色でもありません。
「虹色のジージーゼミ?」
ニャンタの攻撃が当りません。
「いくぞー「氷結」」
僕の魔法もかわされます。
「ニャンタ、動きを鈍らすぞー」
虹色ジージーゼミに、手のひらを向けます。
「逃げられないぞー「氷霧」」
ニャンタが駆け出します。
跳躍し回転します。
勢いをつけ、爪で切り裂きます。
虹色ジージーゼミが黒煙にかわります。
「何か落としたぞー」