しゅるり ぴかり ふわり すうっ
夜空には満点の星空。競うようにきらきらと光っている。
すうっと星が流れる。
今日も誰かに小さなしあわせを届けるために。
そんな星の回収がぼくの仕事だ。
今日は、ランタンを掲げて夜の海上を歩く。するとしあわせを届け終わって光を失った星が、しゅるりとランタンに吸い込まれていく。ランタンの光を充分に吸収したら、ランタンからふわりと飛び出し、またゆっくりとそらへ戻っていくのだ。
しゅるり ぴかり ふわり すうっ
しゅるり ぴかり ふわり すうっ
しゅるり ぴかり ふわり すうっ
ぼくは銀河と、銀河を映す凪の海の間をぽんぽんと進む。
たくさんのしあわせのもとを抱えた銀河から、またひとつ星が降る。
誰かに幸せを届けるために。
お読みいただいた皆さまの元にも、幸せが届きますように。
メリークリスマス!