第2話 ダイブイン
「お兄ゲームしよ。」
「なんだ詩織いつもしているじゃないか。」
「違う、VRMMO。」
「そんなバカな話あるわけないだろう。」
VRMMOなんていうのはゲーマーである自分達には夢のゲームだがそんなものは小説、アニメぐらいにしかないものだ。
「むぅ、本当にあるのに。」
「何処にそんな証拠があるのだい。」
「お兄、パソコン貸して。」
と言い俺のパソコンをひったくた。
パソコンの画面には株や投資の画面が目につく。
よくよく考えたらこの株とか投資を考えた人のお陰で引きこもってゲーム三昧できるんだよな。
そんなことを考えていたら。
詩織がパソコンの画面を押し付けてきた。
「近い、近い。見えないから少し離して。」
そう言うとパソコンを離してくれた。
「ん!」
そこにはVRMMOオーバースケールオンライン特設ページというサイトであった。
もしだ、これが本当かはテレビを見ればわかるはずだ。
無言でテレビまで歩き出す。
「お兄?」
ピッ
ちょうど、VR特集なるものがやっており、VRの歴史なるものをやっていたがそんなに歴史がある訳もなくすぐ終わり、専門家らしき人が喋り出した。
ピッ
「ごめん。後でアイス奢るからっ!」
間違っていたら謝る。謝らなければ拗ねられるのである。
「むふ〜ん」
くそっ勝ち誇った顔してやがる。
もう一回パソコンの画面を見る。
全国で1万しか売りに出されず倍率は500倍を超える予想らしい。
他に手に入れるにはβ版の参加者が広めるために渡されたもう一つのものを貰うしかないらしい。因みに明日発売され同時に正式サービス開始だそうだ。
「しかし、詩織どうやって買うんだいくら自分の能力があっても絶対にあたるとはかぎらないぞ。」
「むふふふふ、そこはぬかりない、私はβ版の参加者、もうすでにもっている。むふーん」
くそっ勝ち誇った顔してやがる。反撃してやる。
「道理で最近一緒にゲームやってくれなかったのか。」
悲しそうに言う。どうだ!
「うっ、ごめん」
うっ!心が痛い。
「まぁ詩織が楽しかったのならいいよ。」
「お兄っ、大好きっ!」
そう可愛い妹に言われ反撃は撃沈した。
「で、VR機器は?」
「はい、これっ!」
そう渡されたのは俗にヘッドギアと呼ばれる形をしたものであった。
中を触ってみたが柔らかく寝ている時につけても頭が痛くならなそうだった。
「仰向けの状態で設定するから、今日、一緒にベットに行こっ。」
まぁいいかな
「じゃいこっか。」
隣を見ると妹の詩織がベットで横たわっている。
「えーと確かこう言うんだっけ?」
「「ダイブイン」」